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大人は伝えているか?コミュの一平二太郎

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  高校時代、私は司馬遼太郎の作品に没頭しました。坂本龍馬、西郷隆盛、
松平容保、河井継之助など、「誇りと志を旨とし、美しく精一杯生きる」男の姿は、
今でも生き方の目標です。

  大学時代は、藤沢周平の作品が好きになりました。彼が描く主人公は、
理不尽な強者に対しても決して徒党を組まず、刺し違える覚悟で自らの義を
貫き通します。それでいて彼の作品には、弱者をいとおしむ心が満ち溢れています。
「群れない、ぶれない、あきらめない、そして心やさしい」男を、藤沢は
こよなく愛したのだと思います。

  最近は、残念なことに長編小説を読む時間がありません。それでも
東京へ出張する折、山形駅の売店で必ず購入するのが
池波正太郎・原作の漫画「鬼平犯科帳」です。新幹線の車中、
「義に厚く、理を重んじ、情にもろい」鬼平こと長谷川平蔵の言動に
思わず涙ぐんでは、常日頃の自分を振り返って反省したり、励まされたりします。

  つい最近、「一平二太郎、男の嗜み」という名言を知りました。
「一平」とは藤沢周平、「二太郎」とは司馬遼太郎と池波正太郎のことで、
それは文芸評論家の川本三郎氏の言葉です。すなわち、
「一平二太郎」の作品を愛読することは、やさしく美しい心、そして強い心を
養うために必要な「大人の日本人男子の嗜み」であるという意味なのです。

  私の場合は人生六十年近くで、やっと「男の嗜み」が完結しそうです。
もっと早くに成就していれば、もう少しまともな男になれたかも知れません。
しかも、最後の完結が漫画であることは恥ずかしい限りです。

  本屋に行くと、ハウツー本やマニュアル本がいっぱい並んでいます。
就職、結婚、子育て、果ては部下の指導法や友人の作り方、デートの
成功術まであります。

  こうした小手先の指南書が横行する日本は今、生き方の軸が揺れ、
刹那的で貧相な生き方をしている人が増えているような気がしてなりません。
悲しいことに、企業経営者や役人、政治家にもいます。

  だからこそ若者には、学生時代に「一平二太郎」の作品をはじめ、
崇高な人生を精一杯生きた人物に数多く触れて欲しいと思います。
そして、「私も、こんな人になりたい。こういう生き方をしたい」という
大きな志を持って、地域や社会で活躍してくれることを心から期待します。

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