生活保護者の集いコミュのフードバンク山梨：夏休みの子ども支援　南アルプスのＮＰＯ、貧困家庭に食品提供　／山梨

http://mainichi.jp/area/yamanashi/news/20150815ddlk19100253000c.html

毎日新聞　2015年08月15日　地方版

　生活に困窮している世帯に食料を渡してきた南アルプス市のＮＰＯ法人「フードバンク山梨」が７月末から１カ月間、「こども支援プロジェクト」を展開している。学校給食のない夏休みの間、子どものいる家庭の食生活を支える取り組みで、全国で初めてだという。担当者は「支援の輪を広げたい」と語り、作業のボランティアを募っている。

　フードバンク山梨は７年前から活動してきたが、今夏初めて「こども支援プロジェクト」を始めた。米やレトルト食品などを段ボールに詰め、未成年者を抱えている家庭に届ける仕組み。食品を詰めたリュックを、貧困家庭の子供たちに持ち帰ってもらう、米国の「バックパックプログラム」を参考にした。

　この夏、３度目の発送を行った８月１２日には１２４世帯分の食料を用意した。スタート当初、用意する食料は約８０世帯分を見込んでいたが、７月３１日の１回目の発送時点で１１５世帯から支援の要請を受けた。担当の望月千紘さんは「支援の必要な子どもたちが、これほど多いとは思わなかった」と語る。

　フードバンク山梨は「困っている人が、身近なところにいることを知ってほしい」と話し、食品の寄付を呼び掛けている。８月２１日と２８日に行う、食品の箱詰めを手伝うボランティアも募っている。問い合わせはフードバンク山梨（電話０５５・２８２・８７９８）。【藤渕志保