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歯科の基礎知識をつけましょうコミュの抜髄について

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☆抜髄とは?

 虫歯が進行するなどして痛みが出てくると、やむを得ず抜髄する(神経を取る)ことが必要になることがあります。

 抜髄(ばつずい)とは歯の中心にある歯髄(歯の骨髄)を取り除くことを言います。

 いわゆる”神経を取る”ことを専門的に表現すると”抜髄する”ということになります。

 歯の本体には、歯根の先端部分から、痛みを感じる知覚神経だけでなく、栄養補給や細菌を退治する役目などがある血液も一緒に通っています。

 したがって、抜髄に際しては、知覚神経ばかりでなく血管も同時に取ってしまいますから、歯は圧倒的に脆くなります。

 歯髄のある歯とない歯の違いは、生きた木と枯れ木との違いを思い浮かべれば、わかりやすいかと思います。

 生きた木は常に栄養が補給されていますが、枯れ木は二度と栄養が補給されなくなるので、乾燥し折れやすくなったりするのがわかるでしょう?


☆抜髄後の根管治療

 歯髄は部品ではないので、直ぐに完全に取れるものではありません。

 したがって、何度かに分けて、虫歯菌に侵された歯の内部の消毒をしていくことになります。

 歯髄が壊死したりしていなかった状態ならば、歯の内部は抜髄をする前まで、歯髄の中を通る血液によって、24時間年中無休で消毒されていました。

 しかし、抜髄後は歯科医師の手によって消毒を行います。

 そのため、当然数回の消毒作業が必要となります。

 歯の内部に入れる薬には作用時間があります。

 薬の効力がある期間は限られています。

 薬の効力が無くなると、逆に歯の内部が細菌の住みかになってしまい、治療前以上に状態が悪化することもあるのです。

 歯の内部の治療のことを総称して『根管治療』(略して『根治』)と言うのですが、根管治療前と治療後にはそれほど劇的な目に見える変化が無いため、毎回同じことをやっていて治療が進まない、と勘違いする方もいます。

 しかし前述したように、元々は24時間年中無休で消毒されていた部分を、歯科医師の手によって消毒しているので、一度や二度では消毒できません。

 治療の度に、少しずつ綺麗になっていくのです。

 また、歯の根管の形や状態によって時間がかかったり、治療回数が多くなったりする場合があります。



☆抜髄する前に気をつけること

 ズキズキした自発痛がある場合、温熱に痛みを感じる場合(冷熱の時に比べて予後が悪い)や、歯に歯髄が外から見えるほどの大きな穴があいている場合などには、止むを得ず抜髄処置を行うことが多くなります。

 また、抜髄をする際には、歯の本体を大きく削ることになってしまうケースが多いため、抜髄後の治療方法までしっかり確認しておかないと、思わぬ出費を要求されてしまうこともあります。

 歯を削ってしまい、元には戻れなくなってしまった後で、「保険の効く銀歯にしますか?値段の高い白い歯にしますか?」と言われ、あまりの値段の違いに驚き「値段は妥当なんですか?」などと、インターネットなどで相談している人をよく見かけます。

 抜髄する前からこうなることはわかっているにもかかわらず、戻れない状態にしておいてから選択をせまる方法は、方法としていかがなものかと思いますが、この手法を疑問に思っていない歯科医師が大勢いるのも事実です。

 ですから、抜髄を決定するには慎重な診査や、納得できる歯科医師の説明を受けておくことが重要です。

コメント(24)

昔につめた銀歯がとれてしまい、その中は自分で見ても黒くなっているのが分かりました。この歯は虫歯の可能性ありますと春に聞いていたので、やっぱりという感じでしたが、さらに削らないといけないのと、詰め物がとれてしまっているのでクラウンは確実ですと言われました。最近は食事をしていても不快な感触が続いているので、来週また歯医者さん行く予定ですが、神経をとる(抜随と言うんですね)ことになりそうです。
こちらの記事を沢山読んで、なるべく削らない、神経を安易にぬかないという方針でできるのがいいな、とも思っていますが、痛さがある場合はやはり仕方ないのかとも思いました。
今までに私の場合はあまり痛くないけど虫歯が発見されて、その結果抜随ということが多かったようです。
うちの歯医者さんはもし抜随したらどうなるか、クラウンの値段もあわせてだいたいのことは話をしてくれていました。やはりこの場合は抜随は避けられないのでしょうか?
もし私自身の歯がそのレベルならば、おそらくしばらくは抜髄しません。

先日、別トピのコメントにも書いたものをコピペしてから説明しますと・・・

『実は私自身、2年前に虫歯で親知らずの内部が崩壊して露髄しましたが、限界まで汚れを取った上で、とりあえずガチガチに固めて様子を見ることにしました。

ちなみに、友人の歯科医師たちは皆、抜歯や抜髄を推奨してきました。

でも無理矢理保存療法をした結果、1年くらい、特に最初の半年は違和感がありまくりだったのですが、そのうち違和感は消失、普通に使えるようになりました。

その後、つい2ヵ月くらい前に、同じ歯に知覚過敏の症状が出ましたが、徐々に第二象牙質ができてきたのか、最近は全く気にせず使えています。

抜髄や抜歯をしていたら、2年前に組織が無くなっていたのだから、現状でも歯の寿命が2年は伸びていることになります。

知覚過敏の症状が出た時は、露髄した歯がまだまだ生きている!と逆に嬉しくなりましたw

でも、もし一般人ならば、理由がわからない状態で、治療後半年とか1年とかも違和感が持続していたら、不信感や不安感を持つことは間違いないでしょう。

ネットの書き込みなどを見ていると、ギリギリまで歯を保存しようとしている、明らかに良心的な歯科医師に対し、不信感を持つ患者さんが多いことが残念ですね。

おそらく、手間暇かかった上に、儲からない治療を一生懸命やってくれているはずなのに…

是か非かは別として、保存療法とは、古傷を残す治療法であることを理解してほしいです。』

自発痛が出ている(何もしなくてもズキズキ痛い)状態になってしまっていれば、抜髄もやむを得ないかと思います。

ただし、自発痛の状態でも抜髄せずにすんだ症例が何ケースもあります。

↑通常の患者さんに対しては、麻酔が切れた後の予後が不安なため、勇気が必要でやりませんが、友人などに対しては直ぐに連絡が可能で状態確認もしやすいため、毎回ダメ元で試すのですが、結構な確率で歯髄保存が成功しています。

このような現状ですから、私個人の考えとしては、自発痛がないのなら、「しばらく違和感が残るかもしれない」、また「直ぐに再治療が必要になるかもしれない」などのデメリットを承知した上で、抜髄せずに経過を見るのが良いと思います。

ただしこれには一つ問題があります。

抜髄せずにクラウンにした場合、もし2年以内に自発痛が出たりして再治療になってしまうと、現在の医療保険のルールでは「歯科医師側の責任」ということにされるので、クラウンの費用を歯科医師側が負担することになっています。

ですから、現状では歯科医院側にデメリットが多くなっている状態なので、自発痛が出る可能性がある歯を治療する場合、歯科医師は抜髄を勧めることが多いと思われます。

無理矢理歯髄を残して直ぐに痛くなってしまったら、藪医者扱いされた上に自腹で治療、なんていう最悪の展開になることもありますから。

私が自分自身の歯ならば抜髄しないと言っているのは、私自身は医療保険を使うことはないので、ルールに縛られていない状態で物事を考えることができるからでもあります。

状況によっては自費でも構わない旨の意思を伝えると、別の方法を提示してもらえるかもしれません。

なお、歯科医師というものは、今回のような場合は自発痛があろうと無かろうと「抜髄が第一選択肢である」、というように大学で教わっているので、直ぐに抜髄する歯科医師自体がおかしい訳ではありません。

おかしいのは私の方ですw
>ころりさん

そのような状態でしたら、私なら抜歯を勧めます。

このようなタイプの方は、周りが何を言おうと、完全に自分の考えで価値を決めてしまいます。

完全に価値観の問題ですので、周りにはどうにもできません。

いくら歯は大事だよ、と誰が説得しようが聞き入れません。

そのような状態ですから、歯科医師が歯を残す努力をしてあげても逆効果。

治療に時間がかかるとか治療が痛いのは、歯医者が下手だから、などと持論を押し付けるケースさえあります。

もし痛みが止まったら、そこで勝手に治療を中断することも、容易に予測できます。

ですから、痛みの原因を一発で無くす方法、すなわち抜歯を推奨する訳です。

もったいなくても仕方ありません。

価値観が全く違う方も存在するのです。

問題は費用ですが、例えば「保険証がないので、1万円で当該歯を抜歯してもらえますか?」などと訊いてみるのはいかがでしょう?

もしOKしてもらえた歯科医院があるならば、そこで抜歯して終了。

なんていうのはどうでしょうか?

ちなみに、文章を読む限り、当該歯が抜歯対象とも思えるのも確かです。

おそらく、どこへ行っても似たような処置になりそうな気がします。

ダメな歯を頑張って残すには技術が必要ですが、抜くのにはそれほど技術は必要としません。

ほとんどの歯科医院でできるはずです。

参考になるかわかりませんが、一応のご回答をしておきました。
>ころりさん

>保険があれば、「治療方法をしっかりと選択してきちんと歯を治したい」とは言っていました。

もしかしたら失礼に聞こえるかもしれませんが、私には保険証を言い訳にしているようにも思えます。

保険証は、所詮7割引での受診資格証明書みたいなものですから、定価の3倍強を出す覚悟があれば、直ぐにでも受診できるはず。

例え何十万、何百万もかかる治療があったとしても、それは初期治療後の代金のことがほとんどなので、ずっと後々のことです。

もし10割負担で受診したとしても、歯科の基本治療の範囲内ですから、多くても数万円、10万円などにはとても届かないでしょう。

>そんなこと出来るんですか?

保険証が無ければ自費診療になるだけなので、お互いが納得すれば契約成立です。

1万円は妥当な金額なんですか?

保険での抜歯の金額は、医科でも設定されているはずですが、医科よりも設定金額は低く、臼歯の場合は2600円、難抜歯の場合は4600円になっています。

ただし、これに初診料やレントゲン検査etc.が加算されるので、1万円くらいならやってくれるだろうなぁと、なんとなくの金額を書いたまでです。

>保険が利いた場合はいくらぐらいになるんですか?

歯科医院により診断方法などが違うため、金額の算定方法は微妙に異なるはずです。

ですから、あえて細かいことは書きませんが、おおまかには上記で書いた金額の3割分程度と思えばよいと思います。

自費専門医院ならば治療費が高額になる恐れがありますが、保険診療の10割負担で治療が可能な医院であれば、それほどお金はかからないと思います。

>抜髄をしてもらうor抜歯をしてインプラント?を入れるorそのまま歯抜けでいるor義歯をつくる?

今回は、既に歯髄が壊死しまっていることが予想されます。

ですから、感染根管処置(細菌感染した部分を綺麗にする処置)、または抜歯になると思われます。

(参考)

根尖病巣について
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16615073&comm_id=1897160

根尖性歯周炎の自浄作用と感染根管処置
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17009285&comm_id=1897160

ちなみに根管治療に関しては、細かく言うと処置法や病名が何種類もあるのですが、素人レベルから見ると、ほとんど違いがない場合が多いですから、今回は気にしなくてよいでしょう。

>色んな選択があると思うんですが、金額的にもそれに伴うリスクもずいぶん違ってくると思います。

ボルタレンやハルシオンのコストや、個人の生産性を考えると、たとえ自費診療の応急処置であったとしても、歯の治療費の方が安そうに見えます・・・

まれに顎骨炎やその他の全身症状に発展し、命を失う方もおりますので、治療はともかく一度診断を受けることをお勧めしますが、最終的にはご本人の気持ち次第ですよね。

お大事にどうぞ。
こんにちわ。先日質問したものです。
歯医者さんにいってみてもらったところ、ぎりぎりで神経は露出しなくてすむところだったのですが、もしかして痛みが出るかもしれないといわれました。

しばらくはまあ普通にしていましたが、ここ2週間くらいで右(治療した歯のある方)でものが噛めないくらいに神経過敏になっています。違和感がばっちりあり、その度合いも強くなったり弱くなったり変化しています。
このまま歯医者さんにまた行ったら、多分抜随になるかなとも思いますが、

先生がおっしゃっていたように、違和感があっても待った方がいいのか、またその希望を私の歯医者さんが支持してくれるかはわかりません。
神経をこの状態で残すことに関して、痛みや違和感以外にデメリットはあるのでしょうか?(そこから炎症をおこすとか悪化してしまうなど)

どうも体質的に、私は抜随してから完全に痛みが消えるまで、とても時間がかかるようです。以前はクラウンをつけるまでに6ヶ月以上待ちました。
つけてしまってからだと取れないので、完璧に違和感がなくなるまで待ちましょうということだったので。
もう一つの歯も4月に抜随になってしまい、その違和感もまだ残っていていまいちなので、これ以上違和感が多いのもいやだなと思っています。
しかし今のようにものが噛めないのも困るなと。
こうしている間にも痛みがあっても神経が残っているなら歯の寿命を延ばしていることになるのだなとも考えています。
しかし私の歯医者さんは抜随してもそんなに歯がもろくなる訳ではないという考え方のようです。

ご意見をうかがえたらと思います。
>Chie さん

私なら少なくとも3ヶ月は様子をみます。

なぜならば、歯髄が残っていれば、自己回復作用が期待できるかもしれないです。

この仕組みに関しては

銀歯をつけた後にしみるのは?
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=16223475&comm_id=1897160

のトピにも書いてあるので、抜粋しておきます。

『歯髄が生きていれば、自己防衛作用の一環として、治癒反応が起こりますが、その仕組みを簡単に述べると以下の通りです。

 インレー合着後、象牙質と歯髄の境目に、冷たいものなどによる(金属の熱伝導による)刺激が伝わります。

 その結果、歯髄が反応して、刺激された部分にカルシウム系の栄養分を送り込むことになります。

 そして、この成分が固まることにより、防御壁ができあがるのです。

 個人差はありますが、この壁ができることにより、刺激が遮断されてだんだんしみなくなっていきます。

 ちなみにこの壁は、成分が象牙質とほぼ同じため、「第二象牙質」と呼ばれています。

 完全に出来上がるまで2〜3ヶ月かかると言われていますが、症状が軽度の場合は1週間程度で、しみる症状は治まります。

 ですから、もししみていても、2ヶ月くらいは様子を見るくらいの心構えでもいいかもしれません。

 逆に、2ヶ月以上経ってもしみている場合は、歯髄の炎症を疑う必要があるかと思います。』

今回の場合は少し症例が違うのかもしれませんが、基本は同じです。

ズキズキした持続性の激痛(自発痛)が続いているならば、さすがにダメな可能性が高いですが、もし我慢できる範囲ならば、私自身ならば薬を多用してでもダメ元で待ちます。


>神経をこの状態で残すことに関して、痛みや違和感以外にデメリットはあるのでしょうか?(そこから炎症をおこすとか悪化してしまうなど)

途中で歯髄が壊死してしまうことがあります。

例えば、4〜5時間程度激痛が続いた後、急に痛みが引いたりすることがあります。

これが歯髄が死んでしまう時によく起こる現象です。

痛みが止まったからと言って、そのまま何年も放置・・・ということになると、根尖部(歯根の外側)に汚れの巣ができ始めてしまうので予後が悪くなってしまう場合があります。

これがデメリットといえばデメリットですが、先行処置をすれば、その分歯質が失われるので、正直言ってどちらが良いかはわかりません。

しかし、歯髄が生きている限りは、基本的に根尖部(歯根の外側)に汚れの巣はできません!!!

ですから、デメリットは歯髄壊死の直前に激痛があるかもしれないことだけです。

通常の歯科医師は、事前に先の処置を行う(予防拡大)というような趣旨の治療法を教え込まれていますから、抜髄を勧める先生は逆に普通なのかもしれません。

しかし、抜髄は痛くなってからでもできますが、抜髄したら歯髄は復活しません。

ギリギリまで粘った方が歯の寿命は間違いなく延びます。

ずっと様子見をしておいて、激痛になってしまったら、さすがにその時は諦める、というのも一つの方法です。

別のコメントにも書いてますが、私の親知らずは正にその一例です。

>こうしている間にも痛みがあっても神経が残っているなら歯の寿命を延ばしていることになるのだなとも考えています。

このように考えられるようであれば、自分の回復作用を信じて、ひたすら待てばいいと思いますよ。

もし噛んで痛い場合は、かみ合わせの調整だけはしてもらってください。

歯に対するダメージは、極力避けた方が予後が良いと思いますので。
りっきーさん、丁寧なお答え本当にありがとうございます。
いつも歯医者さんでいろいろ疑問に思っていること、ささいなことでなかなか聞けないことなど、ここにきてトピックを読むたびに、なるほどー!と思わされています。
今のところは激痛はないのですが、ものを噛むと痛むので、そちらの側ではかまないようにしているところです。
歯医者さんに来週行く予定ですが、できたらもう少し様子見で待ってみたいと伝えようと思います。
私のようなトラブルの多い歯をもった者にとって、このようなコミュニティーは本当にありがたいです。他のことなら納得がいくまでいろいろ調べて買ったり、決めたりできるのに、歯医者さんの(またお医者さんの)治療はわからないからおまかせ、でずっと来ましたが、これからは少しでも知識をつけて、自分の歯を管理していきたいと思っています。
ご意見本当にありがとうございました。
初めまして。質問させてください

衛生士なんですが、歯内療法とっても苦手です

患者さんで、抜髄時に、出血がすごいある方と、無い方の違いって何なのでしょうか?

あと、以前の歯科医院では、貼薬時に綿栓ではなくて、綿球で貼薬して、ストッピングで仮封している先生がいましたが、根尖までちゃんと浸透するのでしょうか?

また、なかでガスがたまって(患者さんへの言い方)しまっているときに
蓋をできないので・・・と、排膿していたり、痛みが強い時は、ヨードチンキ
を綿球に浸して、サンダラック綿球で仮封しますが、これって他では
みません。古い治療法なんでしょうか?
一般的な治療なんでしょうか。

すみません、教えて下さい。
>15akiaki さん

私の治療法が一般的かどうかはわかりませんが、一応お答えします。

>患者さんで、抜髄時に、出血がすごいある方と、無い方の違いって何なのでしょうか?

正直言って、あまり深く考えたこともありませんし、全く勉強もしたことがないので、想像なのですが・・・

(感染根管の場合でなく、生活歯の抜髄を想定)

一つ目は根尖口の傷口に関連したもの。

一気に綺麗に抜髄できた場合は止血しやすく、逆に残髄が多い場合は止血しにくいと思われます。

例えば、皮膚に傷を作ってしまった場合、綺麗な傷口ならば止血しやすいですが、逆に傷口が醜い場合は止血しにくいかと思います。

これと似たような感じと考えましたが、正しいかどうかはわかりません。

もう一つは、麻酔の量などによるもの。

麻酔を使用すると、血管収縮作用が働きますので、一般的に止血作用が働きます。

ですから、根尖部などの患部に、麻酔が多く辿りついていれば止血効果が発現しやすく、少なければ発現しにくいことになります。(これは、麻酔が効いているとか効いていないという意味ではなく、量という意味合いです。ただし、全体の使用量とは異なります。)

これは、あくまでも想像ですから、信用しきらないでくださいね。

他のコミュにて、もっと詳しい複数の先生方に意見を求められた方がよいかも(汗)


>あと、以前の歯科医院では、貼薬時に綿栓ではなくて、綿球で貼薬して、ストッピングで仮封している先生がいましたが、根尖までちゃんと浸透するのでしょうか?

確かにこれは、通法とは思えませんが・・・

歯髄腔が空洞になっていれば、浸透してもおかしくありません。

洗浄などがしっかりできていれば、問題ないケースも多くあるかと思います。

抜髄後の治癒過程での絶対条件は、患者さん本人の回復力ですから、できるだけ根尖部を触らず、余計に刺激を与えないという考え方もあります。

医療ですから、何が正答とは言えないのが現状です。

学校で習ったことは、あくまでも国家試験の中だけで正答な訳で、臨床の中では決して正答とは限りません。

予後が良ければ、結果論として正答だった、ということになる訳です。

予後はどうだったのでしょうか?

予後が良い方が大半ならば、結果的に問題ないのではないでしょうか。

逆ならマズいですけど・・・


>また、なかでガスがたまって(患者さんへの言い方)しまっているときに
蓋をできないので・・・と、排膿していたり、痛みが強い時は、ヨードチンキ
を綿球に浸して、サンダラック綿球で仮封しますが、これって他では
みません。


これは、J-Openと言われる、よく見受けられる緊急避難的な治療法です。

膿などを押し込めたまま仮封をしてしまうと、圧迫痛が出てしまう恐れがあるため、とりあえず開放しておきます。

その時、消毒的な意味合いでヨードチンキを使用している訳です。

サンダラックは、液体状の封鎖剤です。

短時間ですが、効力のあるうちはヨードチンキが外に漏れにくくなりますので、結果として薬が効く、という状態になります。

効力が切れた後は、要はただの綿の塊になりますから、膿などの圧力を抑えつけることもなく、圧迫痛が出るのを防いでくれる訳です。


>古い治療法なんでしょうか?


古いかどうかはわかりませんが、時代によって治療法が異なるのは確かです。

この治療法ですと、ただでさえ細菌だらけの口腔内であるのに、解放してしまうと余計に細菌が侵入して治癒が遅くなるとか、否定的な意見もあるはずです。

例えば、そのように考えた歯科医師は、別の方法を選択する訳です。

しかし、どちらが正答とは限りません。

どちらも正答かもしれません。

医療とは、多くの場合が結果論です。

最終的には、患者さんが納得すればそれでよいかと思われます。


>一般的な治療なんでしょうか。


一般的というのは、考え方としてはあくまでも多数決という意味合いですから、データ的にどうかというのは、一部しか見えていない私にはわかりませんが、私はやることがあります・・・
>>りっきーさん

素早いご返答ありがとうございました

医療は、ドクター、患者さん、そしてケースバイケース・・・なんですね。

視野をもう少し、教科書のみだけでなく、広げて応じないと・・・と思いました。

続けてなんですが、出血の件ですが、生活歯の抜髄で、リーマーに
血が付いてくるようなときは、その歯が炎症を起こしていて、抜髄適応歯
である、そして、出血が無い場合は、抜髄するほどのカリエスや炎症が無かったということ・・・という意見はどうなんでしょうか?

また、抜髄時のリーマー、Hファイル,Kファイルを使う順番ってドクターによって違うのでしょうか?

質問ばかりですみません。
>17akiaki さん

>出血の件ですが、生活歯の抜髄で、リーマーに
血が付いてくるようなときは、その歯が炎症を起こしていて、抜髄適応歯
である、そして、出血が無い場合は、抜髄するほどのカリエスや炎症が無かったということ・・・という意見はどうなんでしょうか?


これは、あくまでも結果論的な診断なのですが、個人的にはそれほどおかしいとは思いません。

ただ、医療というものは、その時だけ良ければ良いというものではありません。

他の病気でもそうですが、予後というものが、非常に重要な要素となります。

もし出血が無くて、例えその場の炎症が少ないように見えても、上部の完全封鎖や、歯髄側の回復力などが上手くいかなければ次第に炎症が進んでしまう、などということもよくあります。

ですから、予後不良を恐れる歯科医師は即抜髄、逆の考えならばとりあえず保存、等々、考え方が分かれます。

このあたりは、生活断髄法または生活歯髄切断法などと呼ばれていて、賛否両論があるはずですが、最近ではピンスポット露髄以外は、抜髄に至る歯科医師が多いのではないでしょうか。

(参考・生活歯髄切断法)
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%9F%E6%B4%BB%E6%96%AD%E9%AB%84%E6%B3%95


>抜髄時のリーマー、Hファイル,Kファイルを使う順番ってドクターによって違うのでしょうか?


大学では、確かに基本的な順番を習います。

しかし、臨床に出ると、その順番があくまでも便宜的なものであったことに気がつきます。

例えば、料理教室で何かの順番を習ったとします。

ですが、家で何度か繰り返すうちに、多少は順序を入れ替えてもよさそうなものに気付いたとします。

こういった場合、習った方法をとことん順守するか、または多少アレンジして自分流に変えて行くか、どうなるでしょうか。

やはり、人それぞれではないでしょうか。

ですから、基本ベースこそありますが、結局は個人個人のやりやすい方法で治療が行われることになる訳です。
>>りっきーさん

そうですか・・・難しいですね。

自分なりにもう一度まとめてみます。

また、いろいろ伺うかもしれませんが、よろしくお願いします。
>20orange pekoe さん

抜髄してしまった歯(=失活歯)について、まずおさらいしておくと・・・

血液の循環が無くなるということは、つまり

?歯冠部に栄養が送られて来なくなる

→時が経てば、【歯が黒さを帯びた黄色に変色】していくことは、自然の流れです。

?歯髄腔(=歯髄があった場所)の自浄作用が無くなる

→確かに、根管充填(=歯髄腔の封鎖処置)終了時には、【しっかり(抜髄した歯)は処置されているから大丈夫】に近い状態になります。

しかし、【定期的にレントゲンをとってい】たとしても、必ずしも根尖病巣(【根に膿がたまった】状態)が確認できるとは限りませんし、【定期的にレントゲンを撮る】こと自体は、安心感を得ることはできるかもしれませんが、ケアにはなりません。

なぜならば、象牙細管(象牙質全体に見られる細かい管)の封鎖などはしない(できない)ため、根管充填が終了した時点から、新たな細菌感染が始まるからです。

要するに、自浄作用が無い歯ですから、おおよその消毒が完了して根管充填をした直後が一番綺麗な状態で、それ以降は確実に悪化していく訳です。

当該歯は、【二年近く放置】(=放置というより、根管充填から二年が経過)したことにより、再び感染が起きて抵抗力が落ちてきているため、【寝不足になるとたまに若干 痛み】が出始めた可能性があります。


【この歯は 今度 根に膿がたまった場合 抜歯という事になるのでしょうか??】

→治療法はいくつかあるので、必ずしも抜歯になるとは限りません。

しかし、ただでさえ再生作用の無い失活歯の再治療を繰り返すと、必ずどこかを削ることになるので、当然のことながら、少しずつ残存歯質は減っていきます。


【抜髄した歯は 痛みだす前に 定期的にレントゲンを撮るなどのケアが必要なのでしょうか??】

→前述しましたが、歯髄による完全滅菌の力が失われているので、痛みの有無はともかく、根管充填直後と比べれば、確実に状態は悪化しています。

これは、病状が悪化するという意味ではなく、歯髄腔内の細菌量が増加しているということです(自浄作用が無いのだから、減ることは無いという意)。

ですから、深い意味で考えれば、万全の状態に戻り得ない失活歯というものは、常に再治療の対象歯になりえる訳です。

事実、自院以外で処置された失活歯を、全て再治療(根管治療)するという方針の医院を、私は数軒知っています。

このような医院では、根管内の完全滅菌化を謳っているため、通常は『細菌培養検査』を行い、自院での再治療の有効性及び正当性を主張しますが、歯髄の復活はできないので、いつかまた歯髄腔は汚れてしまいます。


失活歯の根管治療というものは、再治療というリセットボタンを押せば押すほど、残存歯質が減ってしまうため、逆に予後が悪くなるというリスクを抱えています。

また、例え根尖病巣があったとしても、明らかな痛みが出るまで完全放置といった方法は、残存歯質を極力残すといった意味では非常に良い治療とも言えますが、あまり経過を見過ぎると、歯の本体が体から放棄されてしまうことも有り得ます。

ですから、再治療はいつやるべきといった明確なものがありません。

結局のところ、歯科医師の考え方による要素が大きい部分だと思います。

私が、できるだけ抜髄をすべきではないと主張しているのは、いつかはこういった状況になる可能性が、非常に高いことがわかっているからです。

と、答えが無いので本当はここで止めたいのですが

【大切な歯なので できる限り残しておきたいと思っております。どうぞアドバイスをよろしくお願い致します。】

とありますので、私のアドバイスを書きますと・・・


【寝不足になるとたまに若干 痛みます。(奥歯を噛み締めると痛む程度ですが)】

→寝不足(=疲れが溜まった等、抵抗力が落ちている状態)で無ければ痛まない

人間の体というものは、体全体の抵抗力が落ちてくると、悪い状態の場所ほど痛みが発現しやすくなる(閾値が下がる=人間の感覚器官が感知できる最小限度の刺激量の位置が下がる)ため、普段は痛くない場所が痛くなることがあります。

古傷が痛む、といったケースも、おそらくこういった状態です。

例えば、普段元気な時はほとんど気にならない腕や足の古傷が、疲れが溜まったことにより痛くなった場合、外科的な手術をしようと思うでしょうか?

また、風邪をひいたりして全身が痛くなった場合、全身に異常が起きたと考え、全身に対する何らかの処置を急ぐでしょうか?

もし気になって処置をするという方は、さっさと歯の再治療をするべきでしょう。

逆に気にならないという方は、元気な時に症状が頻繁に発現するまで、経過観察するのもありでしょう。

結局のところ、答えを決めるのは自分自身です。

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