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娯楽遊戯百物語コミュの第八話「“いいひと”の隣に」

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 「いいひと。」の話をしよう。と言っても、本当のいい人ではなく、高橋しん監督の漫画「いいひと。」である。あまり、話としてはあまり変わらないだろうが。
 「いいひと。」と聞いてテレビドラマを思い浮かべる人は死んでくれ。小生同様、“草なぎ死すべし”と中指を立てるファンは少なくないはずだ。いや、草なぎ剛氏が悪いのではない。ドラマ「いいひと。」で主役をやった不運を呪って頂きたい。
 小生、ドラマは5秒しか見てない。だが、その5秒ですでに見る気をなくした。その後、高橋しん氏が“原作”を降りた段階で自分の判断は間違っていなかったと確信した。5秒見ただけで「いいひと。」という作品を理解してない人々の作品だと、小生にも判断できた。

 さて、話がそれた。
 「いいひと。」という作品は、主人公北野優二の物語である。
 物語は、ある大手スポーツ用品メーカーに勤める事になった主人公のサクセス「?」ストーリーである。
 何故「?」が付くかと言うと、主人号は今でいう“勝ち組”という部類の成功者ではない。まぁ、そういう漫画は「サラリーマン金太郎」を読んで満足していただいた方がよいでしょう。小生は読まないが。
 ではどんな部類の成功者か?それは、企業と言う大きな舞台で、自分のやり方を通し、自分の夢をかなえた成功者である。そしてその夢は、金でもなく、地位でも名誉でもない、自分の理想を遂げると言う最も難しい部類の成功者である。

 主人公北野優二は頭に“馬鹿”がつくほどまっすぐで“いいひと”なのである。そして、その生き方は驚くほど不器用だ。物をまっすぐしか捉えない。
 相手にどんな思惑があろうと、その人の“いいひと”の部分しか見ない。そして、その“いいひと”の部分だけを信じて行動するのだ。彼の行動は時には狡賢くも見える。が、それは、ものの捉え方の違いであり、彼は一貫してまっすぐに、良き方向へ進む為に動くのである。最後には、結果的に皆、“いいひと”になってしまうのである。
 「いいひと。」という漫画のタイトルは、主人公だけを指すのではなく、登場するすべての人間を指しているのではないかと思うときがある。無論、“悪い人”は“悪い人”のままなのだが、主人公北野にかかると、皆“いいひと”に見えてしまうのだから不思議だ。
 そう“いいひと”とは、人が一度は憧れた、まっすぐな自分の姿ではなかろうかと小生は思う。

 稲葉健一という登場人物がいる。バリバリのエリートで、将来、主人公が勤める会社の幹部を期待されている人物だ。
 この人物、主人公とは対照的なキャラクターで、何をやらせてもそつなくこなす、スマートなキャラクターだ。そして彼は、北野優二と出会ってからずっと、彼を敵対視しているある種ライバル的なポジションにいる人物でもある。
 小生思うに、この作品の読者は皆、稲葉健一ではなかろうかと思う。
 何事もそつなくこなし、無駄なくスマートにやってきた自分の隣に、何事も不器用に、無駄を重ねながらどたばたと片付けていく人物がいる。だがその結果は、自分が決してできないようなすばらしい結果なのである。果たして、そんな人物が隣にいたなら、自分は、どう思うだろうか?素直に相手を賞賛するだろうか?それとも、唯妬み、嫉妬するだろうか?
 稲葉は一貫して物語の最後まで北野を嫌う。が、何故か彼の近くには必ず稲葉がいて何かしらの協力をしているのだ。ほぼ、色々な形で巻き込まれていると言う事実もあるのだが。
 稲葉は北野が嫌いだ。それははっきりしている。だが、自分とは対照的な北野が、何をして、どんな結果を出すか、気に留めずにいられない、そんな所かも知れない。
 近くにはいて欲しくない。だが、遠くにいれば気にせずにいられない。北野優二と言う人物がいれば、おそらく殆どの人間がそんな行動を取るのではなかろうか?少なくとも小生は、北野優二と言う人物が実際にいれば、疎ましく思い、その反面、構いたくもなるだろう。

 北野優二は何事もまっすぐ行う人間だ。そして、どんなことも、並大抵ではない努力で解決していく。自分が飛び越える事のできなかったハードルを、諦めた筈の道を、ひたむきに走っていく人間だ。人としての理想、“いいひと”という形容詞の良く似合う人間だ。「いいひと。」とは、そんな主人公が社会の中で自分の道を走りつづけていく、そんな物語である。

「あいつってそんなにいい人でしたっけ?―嫌いですよ昔から。今もね」

 自分が純粋な頃に憧れた姿を実践している人がもしいるのなら、あなたはどうするだろうか?

コメント(4)

なぜにいいひとの話を書き始めたのかそのほうがアタクシには面白い。

貸し漫画かりてきて2クールほど読んでいる。
何げに続きの気になる人を引き付ける物語だ。

そーだなー自分が断念した夢をおっている人がいたらとりあえずムカつくことだろう。そして目がはなせず助け船をだすだろう。自分と同じ穴に落ちぬように、自分の夢をかなえてもらえるように。

漫画は面白くできている。北野の行動とまわりの行動、トータル的に出来事として無理なくリアリティをふくみつつ、夢をもたせるものがたりになっている。

ここでリアリティと言う単語を使ったが前々回のリアリティのお題にコメントを入れてないことはかなり重要だ。黒猫が意味したリアリティへの反論の他の意味でリアリティは物語の重要なファクターとして存在する。長い話になりすぎるのでリアリティのお題へのコメントは宿題にしたい。なぜなら携帯で打ち上げる作業がうっとうしからだ 笑

わたしも10分で草薙死すべしだったので、ドラマはみてないが、漫画に関してはタイトルのネーミングがすべてだったと思う。
内容にさほど目新しさはないのにタイトルの平凡のようで奇抜な光りかたが心をとらえる。
現実にあんな人がいたらかなり実際迷惑なやつだからだ 笑。
読者の多くは北野がいつこけるかを期待しながら読み成功?していく姿に裏切りと驚き、こんな人生の山道方法論もあるのか?感嘆しているはずだ。
人は一人で生きてはいない、色んな人がかかわって幾通りものドラマが生まれる面白さがこの漫画にはあると思う。ここには描かれなかったドラマの裏道を想像する楽しみもあった。物語が終わってからも何度も反芻できるよくできたストーリーだ。

ところでサラリーマン金太郎は人物像が違うから違うように思うだろうけどお前の表現するところでいうと同じタイプの物語ぞよ。ちょっと誤解があるように思うなぁ。
見た目だけで読んでないからだろ 笑。
「いいひと」連載当時、「サラリーマン金太郎」はこの漫画を意識していた節があるんです。
Reset編の前後なんですが、「金太郎」も同じ様リストラや新人教育の話を被せてきているんです。
実はかなり意外でした。

「島耕作」シリーズは、まさにサラリーマンのバイブルであるかのように堅実に現実的な作りの物語。
「金太郎」ってのは、力押しの強いいかにも体育会系的の
物語。
なら、「いいひと」はどうかというと、「いいひと」という物語は、あまりにも非現実的な夢想の物語であると私は思うんです。

同じジャンルでも、この三作ってのは住み分けができていて、ある種読者層が被らないはずなんですが、「金太郎」が「いいひと」の連載終了が決定する辺りまで、かなり意識していたのは、正直面白かったですねぇ。

いきなり「いいひと」の話を乗っけたのは、取敢えずノリです。

「いいひと」って漫画は全26巻で終わっていますが、その後、ゆーじと関わった人達のエピローグ的短編集「すきになるひと」こそが最終回じゃないかなぁって気がします。
ゆーじは直接出てきてないですけど、なんか、皆元気でやっているんだなぁって、いい感じですよ。

まぁゆーじは好きなんですけど、やっぱり近くにいて欲しくないなぁ…。
そうなんだ!
また物知りになった 笑。金太郎といいひとってタイアップされてたんだね。

まあ、金太郎は完璧商業ベースの作品でしかもほとんど作者はほとんど監修で作品描いてなかったはずだからね。
あの手の漫画はいいひとも含め時代にあった話題をもってくるから似た展開にはなるはずだけどかなりネタパクリあったかもね。

いいひとは面白いよね。
でもただ本当にいい人を描くだけだったらつまらなくて読まなかったけど北野が夢を追うためどうハードルを乗り越えていくかが面白かった。
ああいう感じの人は実際いるけどそばにいると私は性格的にその人のサポート、後始末役にならざるをえなく、その人がいい人であるために結構な苦労を強いられるので隣りにはいたくないなぁ 笑。凄く自分が損をする。で、憎たらしいだけど憎めなくて 爆。
それって私もお人好しのいい人?って感じだけど、私の苦労は地味に人目につかずいいとこみんなもってかれるみたいな展開が多くなってしまうという。
ただ漫画は面白かったよ。んがははは。
追伸

ネタに関しては編集さんの後光があるか!
逆らえない光が 爆。

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