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カナダの歴史と政治コミュの2019年アルバータ州議会総選挙

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 4月16日に実施されたアルバータ州議会総選挙は、統一保守党63議席、新民主党24議席(定数87)という結果となり、新党統一保守党が初めて政権を獲得した。新民主党は、長期政権が常態化しているアルバータで史上初めて、再選されない政権となった。なお過去に長期政権を築いた諸党は、その終了後に消滅している。議席が2党のみになるのは1993年以来のことで、アルバータ党・自由党・自由保守党の小党は議席を失った。
 投票率は極めて高く、戦後最高になることが確実視されている。進歩保守党44年の長期政権に終止符を打ち、史上初の革新政権を誕生させた前回総選挙では、期日前投票は23万5000票だったが、今回はそれを大幅に上回る70万票が前日までに投じられており、世界初の社会信用政権が誕生した1935年総選挙の81.8%に迫る勢いとなっている。

 統一保守党のジェイソン・ケニー党首は、カルガリーで勝利を宣言した。
「アルバータ州民は、憤慨の政治より自由な企業活動を選んだ。」
 4週間の選挙戦は専ら、高い失業率と、低調な石油価格と、そして個人攻撃に終始した。石油価格の下落により政府の収入が減少すると、レイチェル・ノトリー首相は法人税の増税に踏み切った。ヘルスケアと教育費の削減を拒否し、むしろ児童手当を支給し、学校の増改築を行い、最低賃金を時給15ドルに引き上げ、革新らしい政策を採った。
 だが統一保守党は、ノトリー政権の悪政が増税・財政赤字・失業率の増大につながったと厳しく批判した。これに対しノトリー首相は、ケニー党首の言うとおりに支出を削減すれば、児童や患者たちに重大な影響を及ぼすことになると警告した。
 ケニー党首は、その政治キャリアを改革党から始め、カナダ保守党政権の閣僚として中心的役割を果たした重鎮である。その彼がアルバータ進歩保守党の党首に当選したときは、右翼の彼による中道右派乗っ取りとも中傷された。統一保守党の候補たちの中には、穏健な中道右派の進歩保守党とは異なり、白人優位主義・反イスラム主義・アンチゲイなどの失言で謝罪させられたり、立候補取りやめに追い込まれたりした。ケニー党首自身も、デビッド・スズキ(※日系の生物学者。カナダ生まれで移民ではない)財団を挙げ「外国に支援された利益団体」と戦うと公言した。これらの発言に対する批判を、ケニー党首は「財政赤字から目を背けさせる目くらまし」と批判した。
 財政赤字と失業率への有効な対策が、パイプライン建設であることは明らかだった。だがブリティッシュコロンビアとケベックとアメリカの各地で、先住民や環境保護団体の強い反対を受けた。ノトリー首相は、アルバータ州政府が気候温暖化に真剣に取り組む姿勢を見せれば、パイプライン建設を実現できると考えた。それは具体的には、炭素税導入とオイルサンド輸送上限設定を意味した。連邦政府のトルドー首相との関係も良好で、トランスマウンテン・パイプライン拡張の合意に達すると、彼はこう述べた。
「ノトリー首相の気候温暖化へのリーダーシップなくして、我々はこのプロジェクトに合意することはできなかった。」
 だが、パイプライン計画は連邦裁判所によって中断され、彼女は4年の任期中にパイプラインを通すことができなかった。アルバータ州の失業率は、全国平均の5.7%を大きく上回る7.0%に達し、州の債務は500億ドル以上にまで増大した。

 新民主党は、前回総選挙で得た地方の議席のほとんどを失い、主にノトリー首相の地盤であるエドモントン周辺の存在となった。ラリビー児童サービス大臣、アンダーソン自治体関係大臣、マクエイグ=ボイド エネルギー大臣らの閣僚も落選した。世論調査では新民主党は不人気で、同党の敗北は必至だったが、党首の個人的人気では、ノトリー首相はしばしばケニー党首を上回った。彼女は党首に留まり、最大野党を率いて行くと約束した。
「これは後退のように感じられるかもしれないが、我々が大きく前進したことを忘れないでほしい。」
 自由党のデビッド・カーン党首は落選し、唯一の議席を失った。
「政治的な振り子は、穏健なポジションからより保守的なポジションへと振れた。それが人々の意志だ。」
 そしてケニー次期首相に、差別的発言をした候補たちへの対処を訴えた。
「大きな責任が、あなたの勝利とともに来る。あなたは、全てのアルバータ州民の首相となる。それは障害者やLGBTQ2S+の、弱い人々を含んでいる。」
 アルバータ党は87の全選挙区で候補を擁立したが、全員落選した。スティーブン・マンデル党首は、惨敗をも苦にせず堂々と語った。
「私は本気で、我が党こそがこの州の未来の党だと考えている。人々が分極化から離れ、我々の州がどうなり、どの党がふさわしいかを考え始めるとき、人々は違う方向を探し始めて、アルバータ党がその答えであることに気づくだろう。」

 CBCは4月11日、統一保守党の2017年党首選で、詐欺的な電子メールアドレスがケニー候補に投票するために用いられ、連邦警察が捜査していると報じた。

コメント(2)

アルバータ州では、長期政権が常態化している。

自由党(1905・1909・1913・1917年総選挙に勝利)
アルバータ農民連合(1921・1926・1930年総選挙に勝利)
社会信用党(1935・1940・1944・1948・1952・1955・1959・1963・1967年総選挙に勝利)
進歩保守党(1971・1975・1979・1982・1986・1989・1993・1997・2001・2004・2008・2012年総選挙に勝利)
新民主党(2015年総選挙に勝利)

過去の長期政権のうち、自由党のみが現在も存続しているが、議席を獲るのがやっとの泡沫政党と化している。それ以外の3党は、政権を失うと存在意義も失い、消滅している。
投票率はまだ確定していないが、暫定的に69.9%と発表されている。これは、戦後最高だった1982年総選挙の66.0%を上回り、戦後最高を更新する。

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