I:ちょっと、BOSSの作品に付いて聞きたいんだけど、BOSSのリリックの内容ってすごく詩的なものじゃない? DVD「THAT`S THE WAY HOPE GOES」の中の一場面で、観衆に向かって、「オレらが日本に合わせるんじゃなく、日本がオレらに合わせるんだ。」という言葉を発したときの会場の衝撃は、バーチャルで見ている俺にも痛烈に伝わって来たんだけど、リスナーがBOSSの発する言葉一つ一つに共感するっていうのはさ、リスナー個人個人が元々持ち合わせていたり、そう感じてたりするけど、本人が強く認識していなかったり、その感情を整理して表現し切れていなかったという理由で、意識深くに埋もれていた未整理で様々な個人的感情が、ILL-BOSSTINOという表現者によって、その輪郭をむき出しにされ、目の前に晒される事で、個々の心の奥深くにある混沌とした断片に接触して、一気に意識に昇りつめ感情が溢れてくるんだと思うんだよね。 実際にステージで表現するBOSSは、どういう気持ちで言葉を発しているのかな?って、凄く気になる所なんだ。 単純に自分が感じる全感情なのか?それともコントロールしているのなのか?って。
B:掛かったね。でも、DVDの編集内容や構成は、監督の森田君から何にも聞いてなかったんだ。森田君が彼なりに編集して、初めてTBHを見る人でも分かり易い様に作って行くって言う基本コンセプトを聞かされた位で。 森田君は、自分の両親に「THAT`S THE WAY HOPE GOES」というDVDを見せて、「THA BLUE HERB」を理解して貰うっていうテーマで作ったんだ。そういったスタンスで作ってくれたから、色んなTOPICに分かれてて、内容もスムーズに進んでいくっていう流れになった。それは、森田君の映像作家としての才能で、俺はホントにただライブやってただけだから。 しかも、森田君の親父さんも試写会に来ていて「お前等すごい格好良い」って言ってくれてさ。親父さん達の世代がOK出してくれたら、もうばっちりでしょうって事で。