香港ノワール映画－英雄片－コミュの【香港ノワール／絶頂期】龍之家族ドラゴンファミリー復讐･血の掟 (仁義なき戦い復讐･血の掟)

原題：龍之家族(The Dragon Family)
香港　ムービー･インパクト作品　88年　91分　カラー　日本劇場未公開(ビデオ→DVD)

製作：ワーレス･チャン　監督：ラウ･カー･ウィン　脚本：ユン･カイチー　撮影：リョン･ジメン　アクション監督：ラウ･カーリョン　音楽：チャン･ウィンリョン
出演：アラン･タム／マックス･モク／アンディ･ラウ／コー･シュンハン／チョイ･シウキョン

―解説―
凶悪な麻薬組織に肉親を殺されたファミリーの遺児たちが､親友の殺し屋とともに復讐を挑む姿を描いたバイオレンス･アクション。『魔界天使』(82年)などのアラン･タム(譚詠麟)､『ペディキャブ･ドライバー』(89年)などのマックス･モク(莫少聰)､『カジノレイダース』(89年)などのアンディ･ラウ(劉德華)､『炎の大捜査線』(91年)などのコー･シュンハン(柯俊雄)､『少林寺三十六房』(78年)などのチョイ･シウキョン(徐小強)ほかが出演。監督は､『ガッツ･フィスト魔宮拳』(79年)などのラウ･カー･ウィン(劉家榮)が劇中出演も兼ねて担当。88年作。

―物語―
香港の４大ファミリーを束ねる大組長･龍(柯俊雄)は､麻薬に手を出した白狼組の手下を制裁するが､報復を企む白狼組の罠にはまり命を落とす。そしてその葬儀の日､白狼組の総攻撃により龍一家は壊滅した。留学から戻った末っ子のチャン(莫少聰)も狙われ､台北に逃れて龍一家と縁の深い殺し屋アラン(譚詠麟)と再会する。香港に舞い戻ったふたりは､ポン引きで暮らす兄ワー(劉德華)とも再会するが､最愛の母も眼の前で殺され､怒りに燃える３人は白狼組のアジトへ乗り込んで行った!

メディアアジア版英語クレジット予告編動画↓

コメント(1)

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[1] mixiユーザー 09月25日 12:51

1970年代半ばから80年代にかけて､当時香港最大の映画会社だったショウ･ブラザースで､カンフーや武俠映画の傑作を次々ヒットさせ一時代を築いたラウ･カーリョン(劉家良)と実弟ラウ･カー･ウィン(劉家榮)の"劉氏兄弟"。日本でも彼らの独立プロで制作した『ガッツ･フィスト魔宮拳』(79年､画像左)が過去劇場公開されていますが､そんな彼らが80年代後半ショウ･ブラザースが映画制作から撤退して以後に撮った現代アクション="香港ノワール"です。監督は弟のラウ･カー･ウィンが担当し､兄のラウ･カーリョンはアクション監督を務めています。
物語自体は過去何作かご紹介している"香港版『ゴッドファーザー』"のフォーマットをなぞったもので､登場するキャラクターも類型的です。しかしながら､本作は以前取り上げた『ワイルドヒーローズ』(89年)同様､香港映画界に大きな功績を残した"劉氏兄弟"､ひいては彼らが活躍したショウ･ブラザースに敬意を表する意味合いもあったのでしょう。キャストには､過去ショウ･ブラザースや傘下のＴＶ局､ＴＶＢで活躍した新旧のオールスターが結集しています。大ボス役で台湾のベテラン俳優コー･シュンハン(柯俊雄)が配役されていますが､彼は"劉氏兄弟"と初顔合わせになります。
この豪華なキャスト陣のなかでも､やはり出色なのはアラン･タム(譚詠麟､画像中)でしょう。過去の出演作ではコメディーがメインだったアランですが､迫真のシリアス演技を見せた『愛と復讐の挽歌･野望編』(87年)を境に､本作でもガン･アクションもこなせるシリアスなヒーロー役にイメージ･チェンジを図っています。加えて若手のキャストを推す意図もあったのか､後半ではアンディ･ラウ(劉德華)やマックス･モク(莫少聰､画像右)が､アランと共に大活躍する展開にしています。
日本では､当初英語クレジット･スタンダードサイズの広東語版でビデオが発売されましたが､その後短期間のみマニアックな作品を送り出した｢スパイクドラゴンレーベル｣より､オリジナル版に近い仕様のDVDがリリースされました。

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