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ピークオイルコミュの運営方針&雑記part2

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コメント(103)

これは分かりやすい。

http://www.theoildrum.com/node/7302

他にも有用な図がたくさん。
一本目の報告書、やっと50頁書いた!今月だけで、100頁級の報告書を5こくらい書かなかん。何回卒業できるんだろう・・・。

中国の利上げで一気に価格下落しましたが、Wikileaksのサウジの埋蔵量疑惑の記事、結構話題になってますなあ。

エジプトが今年中に反米政権でまとまれば、中東のイスラム勢力はさらに勢いを増してしまうのか。
独裁新米傀儡にしておいて、中東の石油の安定供給を続けるという世界の構図が、こうしてはがれおちていく。エジプトの場合は今年から輸入国に転じるので、米国にとっての存在意義がなくなったことと、米国の影響力の低下、エジプトの若年層人口の増大などが影響しているのでしょう。

イランが背後にちらついているようにも見えますが、食えない男、イスラエル首相のネタニヤフがそんな事言いふらしていることを考えると、割り引いて考えたくもなります。表には出てきませんが、○国あたりが背後にいそうな、そんな予感してしまったり。

穿った見方と言えば、相撲の八百長騒ぎも、いかにも国会のタイミングという気がしてしまう。だいたい、犯罪でもないのに、警察が携帯電話の情報をマスコミや文部科学省に横流しするなんて、法治国家の日本の刑事捜査としておかしいような気がするんですけど、その事を指摘している人を公ではまだ見たことがない。


とにかく、現在は政治があまりにもアレなので、ありとあらゆる局面で絶望しか感じません。
田母神さんのような保守派の人間が、核武装を唱えても、手嶋龍一氏に「菅さんに核をあずけられますか?」と聞かれてはグウの音も出ないわけで。


民主主義の限界か。だれか助けて。
ぬりさん

 政治家を選ぶものだという考えがいかんのだ、と最近しばしば思います。
 政治家は育てないと。時間はかかっても、政治の正常化のためには、必要なことではないでしょうか。
daiさん

選ぶのは難しいから、育てろと。
育てる方がもっと無理ではないでしょうか。

バカにつける薬はないというように。

誰かを時間をかけて育てて期待通りになっていくという例を、みた事がありません。
ぬりさん

 選ぶのが難しいから、ではなく、有権者として、自分たちの代表にふさわしい人材を育てるという意味です。政治家の後援会を自分に無関係などこかの圧力団体と考えるのではなく、自分が居住する選挙区で「誰の後援会に入ろうか」といった感覚。

 もちろん、すでに要職にある人たちはもう(不適切に?)育った人たちでしょう。そうではなく、これから立候補しようとする人や、1期・2期といった人を念頭に置いて書いています。

 松下幸之助であれば「政経塾」を設立する、という形で人を育てることも可能でしょうが、私たち一市民としては、事務所などに足を運び、議員や秘書と話をし、有権者として期待している内容を伝える、といったことから始めるのではないかと思うのです。

 私自身に関して言えば、一定のテーマの元で活動をしているので、そのテーマに関する情報や考え方を伝えていくことも「育てる」一環だと考えています。

 「期待通りに」ならなかった場合には別の人に乗り換えるしかないでしょう。何万人もの有権者をバックに立候補するわけですから、当然、ぬりさんなり、特定の個人の期待に応じきれないことも多いでしょう。でも、育てる努力は無駄にならないように思っています。
daiさん

てっきり、現行の政治家を育てるのかとはやとちりしていました。
もちろん、地域がちゃんとした政治家を育てるということは大切ですよね。

ただ、一方でdaiさんのように、日本のために必要な人材を育てることに労力を注ぐ人が多くいるという状況にもなく、状況はさらに悪化しているように思います。現在は育てる努力はむしろマイナスに働いているのではないでしょうか。

というか、最後はだれもが自分や自分の家族がかわいいので、自己防衛以上の発想をもって世間を見つめられる人は、実際は一握りでしょう。
意識が統一できないなかで、みんなで育てようとすればするほど、利己的な利権の力による奪い合いにしかならないのではないかと。

で、意識の統一とは、すなわち全体主義につながるわけで、どちらもいいとは思えないんですよね。


米国の「世界情勢予測システム」、その実力は?: 米国政府は、暴動や政変などの予測システムの開発に、3年間で1億2500万ドルという多額の出資をしている。その現状をリポートする。
http://bit.ly/hFLmeH


さすがアメリカは、金のかけ方がちがいますな。

あたらないにせよ、ちんけに未来を予測しているような気になっていると、なんだかなと。
地球環境保護NPOレインボー
http://rainbow.gr.jp/

Post-Peakoil.com/
http://post-peakoil.com/

これはすごいなあ。

mixiコミュもあるようです。コミュニティリンクしました。

ピークオイルを宣伝しよう
http://mixi.jp/view_community.pl?id=5387878
ぬりさん
 「WTIかブレントか」とか、「指標油種」といったトピ、立てませんか?

 自分で立ててもいいのだけれど、今月いっぱい出張続きで丁寧に議論する余裕ないかもしれないので、賛同いただけたらぬりさんの方で。
今それを考えていました。気が合いますね。私も今日は一日出張でして・・・w。
日々、色々な事を思います。


エジプトの政変では、エジプトは今年から石油輸出国から輸入国に転落したので、米国にとっての存在価値は下がり、あまりムバラク政権の継続に米国が関心を持たなかったのだと思っていました。

続いて、daiさんやしょうへいへいさんもご指摘のWTIとBrent指標の乖離(写真1)についてです。

WTIとBrentは、過去にも何度か乖離したことがあります(写真2)。2007年や2009年には5ドル〜8ドルWTIがブレントをしたまわっていた時期がありました。ただし、殆どの時期は、1ドルから3ドル程度WTIの方がプレミアムが付いていました。通常は、WTIの方がBrentよりも若干油の質が高く、またBrentの方が輸送の難ありとされるからと説明されています。


今回のスプレッドは、最大16ドルを越えました。これは今までとは違うと考えることが出来るかもしれません。過去の乖離時も、WTIの国際石油価格指標としての使命は終わったという趣旨の発言が多くありましたが、WTIは再び市場の中心に呼び戻されています。

現在の価格の乖離は、エジプトの政変よりも前に始まっています。一般に言われていることは、WTIのローカル性が高いことと、Brentは国際取引している事、アジアのマーケットに直に入っていること、アフリカや中東の影響をうけやすいことなどの要因が指摘されてきました。

しかし、WTIはイラク戦争や湾岸戦争など、中東で騒乱があった時も、国際石油指標としての地位がゆらぐことは有りませんでした。一方、Brentは、減産著しい北海油田からの石油が中心で、消え行く油田の価格指標が国際価格指標になることはないと、Brentのベンチマーク化に対して、かなり懐疑的な見解が過去にありました。

ここへ来て、Brentがベンチマークとして扱いたがる専門家や報道が目立っています。


リビアの政変は、Facebook革命なんかではなく、石油利権と密接に関係しています。東部と南部に油田が偏在するリビアでは、1910年の独立後、東武の部族が石油利権を独占していたが、西部出身のカダフィが革命を起こしてその利権を奪い去り、40年以上にわたって統治してきました。
カダフィから石油利権を取り返そうとした東部の人たちは、捉えられ、監獄で暴れると収監施設ごと空爆して虐殺されます。米国でも航空機を墜落させています。
2003年12月に、米国などと核兵器開発の放棄で同意し、若干の米国寄りになり、国内に石油メジャーが入っても良いことになりました。


カダフィが倒れると、東西を纏められる人がいなくなってしまい、部族間という名を借りた、石油利権を巡る血の争いが待っていると思います。これは政変ではなくて泥沼の内戦への一歩。国連で簡単にカダフィの非難決議を出しているけれど、そんなに単純な問題じゃない。おそらく、lカダフィが殺したよりももっと多くの人がこれからの内戦で殺し合うだろう。


WTIのBrentからの乖離、エジプト、リビアや中東への米国の態度、シェールオイル開発の進展、などを考えていると、米国は来る石油ショックに備えて、石油の中東依存度を下げしているのではないか。

つまり、中東・アフリカでの騒乱を、適度に放置することで、Brent価格は上昇、WTIも下回るが上昇する。石油価格があがり、ガス価格が安ければ、採算が取りにくいシェールオイルにも歩が出てくる。そうして中東依存度を下げようとしているのではないか。

さらに、WTIが国際ベンチマークから転落し、国内でBrentオイルを増産させれば、米国だけは安い石油を使うことが出来ることになります。


どうも、その辺りのことをねらっている気がしてならないんです。
簡単にまとめると


米国がどんどん中東から撤退すると、日本が依存してきた中東石油があっという間にリスキーになる。アメリカはリビアを放置または助長、WTIの国際指標乖離を放置して、シェールオイルへの投資をプロモーションし始めてる。中東依存からこっそり脱却。日本はさようなら。
ぬりさん

 アメリカ国内のシェールオイルにそれだけの供給力があると推計されているわけですね?
シェールオイルの埋蔵量が全部取り出せたとして、米国消費量の200日分もあります(笑)。

これは凄い量です。
それは凄いですね。チャベスもびっくり (笑笑)
でも、シェールオイルのお陰で、メキシコ湾をうしなっても、アメリカが71年以降の石油生産の減少を逆転させつつあることも事実です。ハバートは間違っていたみたいな議論もされています。

EIAのAEO2009や、来日してたEIA前長官に直接聞いた所では、米国はメキシコ湾とCO2EOR、CTLで増産すると言っていたので、関係者もここまで増えるとは予想していなかったのでしょう。
まだしばらくプラトー、っていうところでしょうかね。
いや、私は少し増えて行くと思ってます。それが過剰な期待感と、現実的には世界を変える程の影響力はないという失望感をもたらすとも。
 やっぱりここまで価格が上がると、開発にもかなりドライブがかかりますか。

 しばらくは、東京ドバイ現物でバレル80円台の推移かな?
石油価格の上昇というよりは、米国ガス価格の下落の影響の方が大きいように思われます。ガス掘っても儲からないので、石油にシフトしてるのです。
 その割にはガスインフラのニュースをあまり聞かない気がするのだけれど、まあ、日本はLNGだからってこともあるのかな。
日本のガス価格と米国のガス価格は今完全に乖離していますからね。
アメリカの「謀略」の可能性

 震災復旧の目的で日本政府がドル資産を売らないように、援助を申し出る
 石油製品が不足しているので、WTIの安値を利用(サウジに押しつけ)して安く買った原油で作ったガソリン・灯油を日本に恩着せがましく緊急援助する
 どさくさにまぎれて、海兵隊を被災地(から離れた余り意味のない地域)に派遣する
管理人です

震災から明日で二週間になります。あっという間でした。みなさん、いかがお過ごしでしょうか。
コミュニティ参加者の中には、被災者の方もいらっしゃると思います。亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、一日も早く「日常」を実感できる日が来ることを願っています。

【震災当日】
地震の瞬間は、私は都内の13Fにいました。ものすごい揺れで、立てないほどでした。冷静に出入口を確保する人に感動しつつ、恐怖に震えながらもチョコレートを頬張る女性を見てたくましいと感じました。

窓の外をみると、東京のビル群がぐにゃぐにゃと揺れているという衝撃的な光景が広がっていました。本当に映画を観ているようでした。

すかさずtwitterで発言者の位置情報分布から、震源が東北だとわかり、とりあえず東京の津波の心配は少ないことを確認し、この距離でこの揺れだったら震源地はものすごいことになっているなと感じていました。(twitterは、地震速報として最高のツールです)

私は阪神大震災は名古屋で経験(震度3)したのですが、あの時も直感的にカタストロフィを感じました。今回はそれ以上の恐怖を感じました。

すぐに東北のライブカメラの映像をチェックし、津波に飲まれるコンテナや自動車の映像を見て、これは数万人規模の死者・行方不明者がでると覚悟し、世界が変わったと思いました。9.11の映像を見て以来の感覚です。

誰もが仕事を忘れていました。私は、ディスプレイにTwitter、Ustream(広島の中学生が流していたNHK)、KeyholeTV、radiko、Skype、Livemessenger、facebook、mixi、google latest、などを開き、情報収集と安否確認、友人との連絡を続けていました。

その日は徒歩での帰宅を覚悟していましたが、幸い地下鉄が徐々に復旧したお陰で、時間はかかりましたが、電車で帰ることが出来ました。

【翌日以降】
当日の夜から、3日間は殆ど寝ないで情報収集を続けていました。特にtwitterの威力は絶大でした。twitterは一次情報にはなりにくい面はありますが、TVやUstreamの中継を全て見るわけにはいかないので、実況中継のまとめなどが非常に役にたちました。hayano先生やホリエモン、津田大介氏の活躍ぶりには目を見張るものがあって、次世代メディアのあり方を、かなり世に知らしめたのではと感じました。

災害時の、TVおよび携帯通話の役にたたない事に大きく失望しました。TVは停電したら見えないし、携帯は繋がらない。PCならばバッテリーがあるかぎり放送は見えます。スマートフォンならば、Skypeで通話が出来ました。twitterを知らない人が、地震情報を不安なくどうやって受け取っていたのかと思うと、恐ろしくなります。

日に日に津波の被害の甚大さが明らかになり、絶望的な映像や画像が届いてきました。サントリーの自動販売機開放、Wi-Fiスポットの無料提供、日経新聞電子版の無料開放、NHKのUstream公式配信、radicoの規制解除、保険証の提示義務の緩和、などの処置や、企業や個人による義援金など、民間セクターでの対応に、感銘しつつ、何も出来ない一個人としての憤りも感じながら。

また、震災直後から、海外から「暴動はどうか。略奪はどうか。」という問い合わせが来るたびに、日本人の冷静さとポライトネスを実感していました。

(つづく)
【原発】
原発が次第に深刻な事態にあることが明らかになるにつれ、関心は自然にそちらに移っていきました。様々な方から、「原発の今の状況をどう見る?」という問い合わせを頂き、自分なりに真摯に答えるという日々が続きました。
特に、都内の人からは、「逃げるべきかどうか」という事に関して、それぞれの事情に照らし合わせた問題に対応しながら、多くのドラマをみた気がします。
人々が日々何を大事にしていきているのか、という事が問われた数日間でした。

最悪のケースとは何か。
科学的判断とは何か。
ということも、考えさせられた日々でした。こればかりは、受け取る人によって本質的に異なるので、とても難しい問題でした。


【買い占め】
次第に都内でも、必需品の買い占めが起きます。私は殆ど買いだめをしませんでしたが、特に年配の方がトランクいっぱいにトイレットペーパーを詰めている姿を見て、オイルショックが教訓どころか動機付けになっているのかなとか、TVしか見ていないから恐怖が助長されているのでは、などと思ったりしていました。

正しい情報を得たからと言って、人間は「正しい」行動をとれるとは限りません。
ネット上やtwitterでは、多くのデマ情報や、詐欺情報が飛び交い、批判もされましたが、私は十分な自浄作用が働いていたと思います。TVや新聞なんかに比べれば遥かに。

日本人のここ一番の底力を感じたと共に、やはり人間の卑しい部分や自己中心的な部分、蔓延する個人主義みたいなものも感じ、勇気付けられた面と、失望した面の両方があります。

特に、リーダーシップの面の致命的な弱さを感じました。政府は言うにおよばず、マスコミの劣化がいつも以上に露呈した感じです。長い年月がたって、特権を持つ層に優秀な人材が供給されなくなっていったのではと思いました。ただ、形成された既得権益のおこぼれに預っている人が増え、それを守り続けている、と言っても良いのかもしれません。

日が経つにつれ、震災が人災に変わっていく様子は、物悲しいものがあります。
菅首相には、責任を感じて欲しいという期待をすることも出来ないと思うと、絶望感です。

日本は、今後経済の面でも多くのものを失うでしょう。現政権が維持されれば、ヘタをするとGDPの2割くらいを失うこともあり得るのではと思っています。特に、まともな復興が期待出来ない現政権と、被害総額の大きさ、外資系企業の日本撤退の動き、情け容赦ない投資金融、中小企業の連鎖倒産を考えると、そう思います。GDPの減少が即、幸福の減少とまでは思いませんが、生活が出来なくなる人が増えることは確かです。

今だからこそ出来るような開発を一気に進めるべきだと思います。
福島は、農業・漁業は相当年難しいでしょうから、それこそウィンドファームでも大量に入れて、現金収入につなげたらどうかなと。そして、スプロール化してしまった日本の地方都市のモデルになるコンパクトシティと集約型農村の構築を、今からだからこそ実現して欲しい、そんな事を思っています。

(つづく)
【今後のエネルギー情勢について】
まだ詳しい検討をしていないので、はっきりしたことは言えませんが、現時点で私が感じている、この震災が与えるエネルギー情勢への影響について述べておきたいと思います。
まず、短期的には、日本のGDPの減少により、消費エネルギーは減りますが、次第に通常に戻るにつれて、今度は逆に原発が止った分化石燃料、特に石炭とLNGの需要が増えます。

【石炭とLNGについて】
石炭、LNGとも、日本はダントツで世界最大の輸入国です。
ただし石炭は、近年は中国とインドが猛烈に石炭輸入量を増やしており、数年以内に抜かれる勢いです。震災前の段階で、今年度は過去最高額$130/トン後半になるのではと予想されるほど、石炭メジャーは強気の価格交渉を強いてきていました。年次更新だった価格も、短期的な価格上昇を折り込み易い毎月更新に変えられる傾向にあります。中国は、国内の石炭生産を次の五カ年計画では生産キャップをかける事を検討していますし、中国国内の研究によって中国の石炭生産ピークがもう間近であるということも指摘されています。インドは国内の石炭は褐炭など底質なものが殆どで、また輸送インフラがないので、現在建設している火力発電所が石炭事業者と契約している量を調達しようとすると、莫大な量を輸入しなければならないことになっています。
それに対応するのは、まだ多くの輸出ポテンシャルを持つオーストラリアですが、埋蔵量はありますが新規に開発を行うには、鉄道や港湾などのインフラ整備か欠かせず、急激な輸出増加には対応出来ないことが懸念されています。また、課税の議論や、露天掘りから坑道堀りへの切り替えの事案も気になるところです。
今回の震災で、東京電力は年間600万トンの石炭を追加で輸入しなければならない(WSJ予測)と言われており、この増分が石炭市場価格をどれほど釣り上げることになるのかが注目されています。もうすぐ大勢が決まるかと思います。立場が弱い日本がどのように扱われるのかが気になります。

LNGも、ロシア産ガスを恐れた欧州がLNGの割合を増加させ、また中国や南米でも予想以上にLNG輸入が拡大しています。今年もいくつかの設備が完成し、設備過剰気味のカタールにとって、日本は格好の商売相手になります。これまで、日本に対して、石油価格リンクの不利な価格決定方式を押し付けており、ここ1年大きな問題になっていましたが、震災をどのように評価してもらえるのかが気になります。
ロシアも、徹底的に日本の原発の弱さを批判し、援助と称してLNGの営業活動に余念がありません。プーチン首相の直々の指示もあったようです。日本は、今後数年間でこれまでの長期契約の多くが終了し、またその殆どが契約更新が難しいものです。サハリン2や豪州のLNGなど、新規案件はありますが、数年後の供給分がまだ確定していないのが現状です。
また、LNGタンカーの接岸には、かなり厳格な審査が必要なので、欲しいと思ってすぐに手に入れられるわけではありません。石炭とは違い、長期的な視点に経った運用が必要とされますので、その分柔軟性が低いです。仕向地指定という契約があって、輸入したら自社で燃やさなければならず、他社が輸入したLNGを融通してもらうということも難しいです(そうした制限のない契約も出てきました)。

こうして、さらに高額になると考えられる石炭とLNGを増やすことによって、まずは発電単価の上昇が考えられます。また、これまで原発の定格出力を前提としてきた運用でしたが、LNGタンクの容量は十分ではないので、シビアな運用になると思われます。現在建設中の世界最大のLNGタンクの完成が待たれます。
また、東京電力は全国でも石炭火力の出力が小さく、また都の条例などにより低硫黄分のインドネシアや豪州ハンターバレーでしか取れない超高品質炭しか燃やせないボイラーだったりします。脱硫装置をつければ法的にはクリアできるかもしれませんが、ボイラーが耐えられるかはわかりません。

(つづく)
【温暖化政策に対する影響】
鳩山政権時に、2020年に90年比25%削減を宣言してしまいました。現在、それを原則としてUNFCCC(気候変動枠組み条約)のCOPや、ポスト京都議定書のMOPの会議などで国際交渉が続いています。
現政権の削減シナリオは、なんだかうやむやになってしまっているのでよくわかりませんが、自民党政権時にシミュレーションを行っていたモデル屋さんの計算では、全てのシナリオは2020年までに9基の原子力の新設が前提となっていましたし、昨年6月に閣議決定されたエネルギー基本計画の改訂では、原子力の拡大がうたわれていましたので、9基の着実な建設が温暖化政策の前提となっていたと推測できます。
今回の震災で、福島第一の4基は少なくとも再起不能で、5号、6号も厳しいかもしれません。それらと、福島第二の4基、女川の3基、東海第二原発の1基、14基が10年間殆ど使えないとすると、今後10年の発電計画において、少なくともざっくり23基分の原発を失った状態で考えなければならないことになります。もちろん、今後の反対運動によって、浜岡にある3基が止められる可能性もあります。

原発を1基、1GW(100万kW)とすると、おおよそ日本のCO2削減に1%貢献します。

1990年比25%削減のうち、ざっくり9%は新規建設の分だったので、もともと16%の削減が努力、すなわち「低炭素化」によるものでした。これにプラス、14基分の原発を失うので、ざっくり30%。2005年比になおすと37%分を、原子力抜きで減らさなければなりません。それも10年で。
幸か不幸か、今回の震災で、最悪GDPが2割減れば、残りは17%で、川に落ちた犬をつつけばなんとかなるかもしれません。仮に、これを排出権の買取で補うならば、数十兆にも及ぶクレジットを税金で買うことになるでしょう。

何が言いたいかというと、これだけ原発が止まってしまえば、これまでの温暖化政策の議論は完全に吹っ飛びます。震災被害の同情論があるうちに、国際交渉のテーブルから降りるか、特別の計らいをお願いするなどの対策を、次の南アフリカ・ダーバンでのCOP17の実務者会議が活発になる夏迄に表明しなければ、手遅れになると思います。


【海外の原発開発に対する影響】
中国やロシアなど、多少の慎重論や再評価などはしても、現実的には原発開発を辞めることはないでしょう。間違いなくつくっていくと思います。
米国は元々原子力推進政策は難航していました。オバマ大統領は今年1月に行った一般教書演説で、2035年までに次世代原子力を含むClean energyで国内電力の80%を賄うと言っていましたが、その計画も再検討せざるを得ないでしょう。
英国は、最も真剣に日本の原発事故をウォッチしていたように思われます。
ドイツでは、メルケル首相が脱・脱原発に傾くのを止めたい勢力が、今回の事故をもって原発の時代は終わったと、被害を誇張しています。特にシュピーゲル紙。
フランスは冷静に、自国では地震が少ないから大丈夫という立場に見えます。
スウェーデンでは、ここ数年で脱原発から原発推進に変わったばかりで、6割の国民が原発を支持していましたが、この震災直後に3割以下まで落ち込みました。
東南アジアでも、タイなどが原発開発を辞める旨を発表しています。

個々の国の細かい対応までは予測出来ませんが、全体として間違いなく原発産業の冷え込みは避けられないでしょう。日本にとっては、インフラ輸出の目玉の一つでしたが、その点における外貨獲得機会を失ったという点でも大きいでしょう。
世界全体にとっても、原発計画の延期および停止によって、化石燃料需要の全体的かつ不確実な増加が見込まれ、特にこの「不確実性」が、化石燃料価格の高いボラティリティと高騰を生んでしまうことが予測されます。

ただでさえ、数年以内の石油需給ギャップが予想される中で、これ以上の化石燃料の需要増に世界経済や国際政治の安定が耐えられるのか、非常に不安です。

(つづく)

【リビアやサウジ情勢、WTIとブレントの乖離、シェールオイル】
リビアではNATOの介入により、戦争(と既に呼んでよいでしょう)の激しさが増しています。カダフィは確かに困った独裁者で、アメリカの航空機を爆破したり、反体制派を虐殺したり、かなり酷いことをやっていますが、リビアの東部と西部を無理矢理にでも統治していたわけで、それを外部が破壊することは、混沌と深刻な内戦をもたらすと思います。ドイツは、リビアの石油狙いなのか、攻撃に反対で、米仏は利権がイラクよりは楽に入手出来ると思っているのか、かなり積極的に攻撃に参加しています。ロシア中国は言わずもがなです。無策な日本は、何の情報も議論も考えも戦略もなく、ただただアメリカを支持しています。支持をするならば、代わりになにかを引き出すくらいのことをやって欲しいものです(小泉首相は、イラク戦争支持と引き換えに、為替介入の容認を引き出した)。
また、バーレーンや東部サウジで、未だ不安定な情勢が続いています。サウジアラビアが不安定化したら、その影響は計り知れないでしょう。特に日本は。

また、気になる動きとしてWTIとブレントの乖離があります。この現象は、石油の国際的な統一市場価格の崩壊を意味し、経済のブロック化を示唆するものだとすれば、国際政治上重大な変化の予兆になるかと思います。

米国のシェールガスブームが冷え込んで、シェールオイルにシフトしている動きも気になります。
勝手に想像するに、シェールガスの方が、シェールオイルに比べて、技術的にもコスト的にも優位な点が多いように感じます。このシフトは、短期的な企業行動としては合理的ですが、世界的な利益に適っているかどうか、疑問があります。

【この震災の影響】
結局、この震災によって、日本はただでさえ困難が予測されていたのに、今後のエネルギー資源の調達がさらに困難になります。温暖化政策の放棄か自滅かという選択を突きつけられます。
世界にとっても、部分的には同じ状況です。世界のエネルギー供給構造に与える影響は図りしれないでしょう。いくら再生可能エネルギーの可能性をアピールしていても、現実には原子力の大幅な増設意外に、世界の経済を支える方法はなかったのですから。それはIEAや多くの実務者が認めるところです。

今後は、反原発かつ再生可能エネルギー推進、という動きが加速するとおもいます。私自身は、この方向性に賛同する面もありますが、過度に行き過ぎることや感情的で、歪んだものになっていくことを非常に懸念しています。原子力を手放すことは良いですが、そのために失うもの、それを補うための処方せんについて、ちゃんと早い段階で包み隠さず議論し、国民的なコンセンサスを得ることが最も重要かつ困難な作業であり、それを行うことに全力を尽くさななければ、正論を主張しても虚しいと考えています。現実的には、そのプロセスよりも、原発の方がはるかに安くつくし、簡単な技術であると、個人的には考えています。

また、世界のエネルギー情勢が今後ますます不安定化していけば、紛争が増加し、東アジアにも緊張がはしる可能性が高いと思います。
日本が戦争をしたり、他国の紛争に介入する必要性は全くないと考えますが、主体的な行動を取るためには、あらゆるリスクに備えたオプションや準備が必要不可欠です。そのことは、想定出来ないような想定にも備える必要があるという意味で、今回の地震が大きな教訓となったはずです。
日本の自衛隊は、今回素晴らしい活躍を見せ、世界にまれに見る、人命を助けることはあっても奪うことは無い武力集団ということですが、残念ながら守る主体ではなく守られる対象になっています。例えば、イラク派遣の際は外国の軍や予備役、傭兵に護ってもらい、防衛省は警察に護ってもらっているというのが、日本の防衛の現状です。

エネルギーの安定確保だけではなく、国家としての安全保障について、アメリカを抜きにして真剣に考えなければならない時代になったと思います。
経済成長至上主義になる必要もありませんし、優雅なる衰退を毅然として行うためにも、合理的で血の通ったリーダーシップが、今の日本に最も求められているのではないでしょうか。


長文ですが、今の思いを書き留めておくために、コミュニティにアップさせていただきます。

ぬり
テーマが広範で、返し辛いかも知れませんが、何でも思ったことをコメントして下さると大変嬉しいです。
重すぎてコメント難しいッス
でも重要なポイントなので、努力するッス
(今日は富山出張、明日は高知出張なので、とりあえずmax140字ってことで)
>>91は代謝エネルギーには全く言及されていませんが、私は代謝エネルギーこそがポストピークに於いてもっとも重要であると考えています。
このことは多くの有識者が指摘しておられます。

化石燃料や原子力、自然のエネルギーは肥料や農業機械、流通で間接的に使われるものの直接的に代謝エネルギーに化けているわけではありません。
特に我が国においてはその多くが食と関係の無い経済活動で使われ、エネルギーの化身を輸出することで食料と交換するような大変非効率な営みによって支えられています。

そこで私が提言するのは汎用の一次エネルギーを化学プロセスによって直接代謝エネルギーに変えてしまおうということです。

現在、代謝エネルギーのもとになる有機物は形而上光合成によって作られていることになっています。
しかしながらそのプロセスでは化石燃料で作られた肥料を投入し、重機を使い、そして船で輸送するうちに得られる代謝エネルギーの10倍ものエネルギーを投入してしまっています。

代謝エネルギーを得るにはわざわざそこまでしなくても、安価な有機化合物を人間の酵素で代謝できる形に変換してやればそれでいいのです。
例えば石油の主成分であるノルマルアルカンの末端にCOOHをくっつけてやればそれだけで人間の消化できる脂肪酸になります。

原子力スレで述べた水素からグルコースを合成するプロセスもそのひとつです。
これを実現するためには光合成に依らない不自然な食品を国民が受け入れなければならないという高いハードルがありますが、それを少しずつ国民に受け入れさせていくのも「合理的で血の通ったリーダーシップ」のひとつでしょう。

石油の減耗分はしばらく原子力で仕方なく埋め合わせるとして、その間に自然エネルギーを積極的に開発していくべきです。
なぜなら日本にはバルキーな自動車に不向きでもkWという単位で見れば国民の代謝エネルギーを十分まかなえるだけの自然エネルギーが潜在的にあるからです。
炭素源となる石灰岩も日本で産出します。

一人あたりの代謝量が120Wだとすると全国民では1500万kWであり、電気からグルコースへの変換効率が15%とすると電源が1億kWあれば良いことになります。
自然エネルギーが不安定である問題や輸送に必要なエネルギーを勘案しても2億kWで十分でしょう。
電力が不足した場合、グルコースの合成に必要なメタノールを木材を蒸し焼きにして調達することも可能です。
智山さん

原子力のトピックでも少し書いたのですが、智山さんがおっしゃっていることは、一次エネルギーを直接食糧にという趣旨かと思います。ご満足頂けるかはわかりませんが、同様の趣旨の議論は、


食糧問題〜石油への依存と競合〜
http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=17493694&comm_id=1322211

である程度行って来ました。今回の私の書き込みは、地震・原発事故を受けてのコメントでしたので、代謝エネルギーについて言及しませんでしたが、智山さんと似た問題意識を私も持っています。


食糧(エネルギー源となるもの)生産に必要なエネルギーがバカにできないことはそうなのですが、全体のエネルギー消費から比べるとたかが知れていることも確かです。野菜などはエネルギー収支は元々計算する意味がありませんし。

生産・輸送にかかるエネルギーもバカになりませんが、実は調理に掛かっているエネルギーの方が大きかったりします。口に入れるまでのプロセスを食糧と考えれば、調理エネルギーも加味しなければならないことになりますが、それを摂取カロリーと比べることが適当なのか、という疑問も出てきます。全部生で食べればそれで良いのか。


藻類を培養して食糧にするプロジェクトもありましたが、たとえ高栄養でも継続摂取は文化的に苦しくて中止になったり。エネルギーから食糧を作るといえば、植物工場というアイディアもありますが、穀物の生産では育苗は出来ても、エネルギー収支はケタ違いにマイナスです。


水素と二酸化炭素からグルコース作る変換効率はいかほどになりますでしょうか。

IMFが高級ワイン価格と石油価格との相関に関するレポートを発表。

こんなの言い出したらきりがなさそうだな。


IMF : A Barrel of Oil or a Bottle of Wine: How Do Global Growth Dynamics Affect Commodity Prices?
http://www.imf.org/external/pubs/ft/wp/2011/wp1101.pdf

・IMFのSerhan Cevik氏によると、高級赤ワインと原油の価格に連動性があることが判明しました。
・彼は、過去20年にわたって、主にフランス産のワインの価格と原油価格の関係を調べてきました。
・彼によると、両者の相関係数は90%を上回り、連動性は極めて強固であるとのことです。
・彼は、新興国におけるエネルギーと食料に対する需要が、両者を結びつけていると考えています。
・上海やムンバイ、ドバイでは、高額なものが良いものであると考えている人が多いようです。
・Serhan Cevik氏は、もし、50種類のコモディティを調べて、その結果、ワインと原油と良く似た相関関係が見つかっても、何ら不思議では無いと述べています。

http://blogs.yahoo.co.jp/yada7215/62822702.html
より
ピークワイン2011

 この年を境に世界のワイン生産は減少を続け、安くて豊富なワインの時代は終わりを告げた。

 中西部のアグリビジネスがトウモロコシからのワイン醸造に成功したが、たいへんに酸っぱいものであり、甘い高級ワインが作られることはなかった。

 なんてことになったら、ヤだな。
 4月7日のぬりさんのツイートによると

サウジやクウェートは、2010年1月から米国向け原油価格フォーミュラを改訂し、WTIスポット連動からASCI(Argus Sour Crude Index:米国メキシコ湾岸地域で取引される中質マーズ原油、ポセイドン原油、サザン・グリーンキャニオン原油の加重平均価格)へ変更。

だそうです。(差し支えなかったら情報ソース教えてくださいね)

 東京ドバイとの相関で言うと、価格安定期にはだいたい3ドルくらいWTIの方が高かった(乱高下すると差が広がる=WTIが常に高かった)のが、2009年1月に逆転。12月まではちょぼちょぼの感じ。
 2010年になるとWTIの方が高い元の状態に戻ったものの、2011年には完全に東京ドバイが高い状態が定着した。とまあ、そんな時系列かと思います。

 2009年1月〜2010年12月の2年間を移行期(混乱期)と考えると、米国向け中東のフォーミュラ切り替えは、その丁度中間に行われたことになる。

(1) もともとフォーミュラ切り替えが議論されており、そろそろ切り替えが行われるという予測が原因で上記混乱期が生じたと見るか。
(2) 混乱期を見てフォーミュラを切り替えたと見るか。
(3) あるいは別の見方があるのか?

 私は(1)のような気がするのですが、どんなものでしょう?
daiさん

そこのソースはJOGMECのレポートです
JOGMEC Analysis
「世界の石油市場と商品先物取引所」 株式会社東京工業品取引所 市場構造研究所
http://bit.ly/hP0K08


普通に考えれば、2008年の石油価格高騰の原因をWTIへの投機集中にあると考えたプレイヤーが、高騰リスク回避の為に脱WTIを図った、といったところではないでしょうか。タイミングは、たまたまで。
 ピークワインのジョークはスルーなんですね。
 どーせ私のジョークなんて、そんなもんですよ。どーーせ、、

(自分で読んでもつまんねー)
ぬりさん
(つまんない話しはセルフスルーして)

 たまたま、なのかなぁ。
 投機家の発想はまったくわからない自分なので、何とも言えないけれど、実需と無関係な先物だったからこそ指標になり、そしてその役割が終わったからこそ指標でなくなったと思うのですよ。

 うまく説明できない、説明する知識がない、感覚ですけれど。要は純粋な予測ゲーム、みたいな。
4月19日本格報道InsideOut ゲスト大場紀章 メタンハイドレート・レアアース等
http://youtu.be/REINHsILycw
http://youtu.be/eOFw0zA1jGU
http://youtu.be/c8lLkrVFI1o
http://youtu.be/bZLUNHi2h9A
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