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戦争雑学コミュの中間層ががんばる構造

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また本格的に書込みします。

以前に世界最強の軍隊とは”日本軍の兵隊、下士官、ドイツ軍の将校、アメリカ軍の将軍からなる”という話をしました。

第二次大戦前の日本軍がどんなだったのかをお話します。


1.実戦経験豊富な江戸幕末生まれ
この世代は、戊辰戦争、西南戦争、日清日露戦争と実戦経験が非常に豊富でした。当然ですが、軍人にとって実戦経験のあるなしは非常に大きい。
清朝末期の義和団の乱の際に指揮をとった柴五郎将軍は、会津若松の藩士で戊辰戦争で旧幕府軍でした。なぜか日本の教科書には触れられないけど、世界的に賞賛を浴びました。


2.戦争を知らない世代
第一次大戦以降、実戦経験がない時代がつづきます。日露戦争当時の優秀な将校も引退してゆく時期でした。
軍部には陸・海軍大学校出身のいわゆる”受験エリート”たちが幅をきかせてくるようになりました。試験結果がそのまま出世につながるようになりました。


3.学ばない体質
日露戦争に勝ち、”日本軍は無敵である”といった風潮がうまれました。実戦を経験している軍人達は”薄氷の勝利”であることを実感してますが、それ以降の世代は、前の世代の苦労を知ろうとせず、うぬぼれと驕りが生じてきました。


4.世界情勢の変化
日本国内の軍人はうぬぼれもあり、外の世界のことを勉強しなくなりました。でも、世界は違います。第一次大戦以降、軍事に関しては大きく進化しています。機関銃(日露戦争あたりから運用されはじめた)戦車、毒ガス、航空機等々また、戦術も大きく変わり始めていました。日本陸軍得意の突撃戦(白兵戦)も時代遅れになっていました。


5.日本的組織の特徴
これを読んでいる方々も思い当たる節があるのではないでしょうか。職場において、係長、課長までは切れ者で通っていたとしても、部長にまでなるとかつての勢いはどこへやらただのひとになってしまうことを。
ビジネス書などを読むと銀行についてこんな(皮肉った)記述があります。”優秀な大学卒を大量に採用し、30年かけてただの使えないおじさんにして社会に放出する組織”なんてね。

日本軍もそれに近いものがあります。試験成績の優秀な者を出世させることで、あぐらをかいてしまったんです。だから上に行くほど使えないという構造ができあがった。


6.中間層の台頭
上層部が怠慢になってゆく一方で、参謀クラス、つまりは課長係長クラス(佐官、尉官クラス)の方ががんばっていました。なにか仕事をする際は、中間層が実務を仕切り、上層部は承認するだけといった具合に。

これは実に危険な構造でもあります。上層部にしてみれば、部下が仕事をやってくれて楽である。任せておけば業務は進む。でも業務の内容が分かってないから暴走しても止められないんです。ついには、中間層が上層部をないがしろにして”下克上”に近い状態になりました。

こうして台頭してきたのが、満州事変を画策した石原莞爾大佐であり、ノモンハン事変の大きく関わった辻、服部両参謀(彼らはその後いろいろな作戦にまるでリーダーのごとく口出ししてきました)です。また、瀬島龍三大尉(のちに商社伊藤忠で活躍)も優秀な作戦参謀として台頭してきました。ときに上司をさしおいて発言もしました。

たしかに彼らは他の将軍達に比較しても優秀でした。だからといって彼らの上司(将軍)達をさしおいていいはずがない。

また、海軍は源田実大佐が実質海軍の主役みたいなものでした。真珠湾攻撃のシナリオを書いたひとりでもあります。海軍上層部以上に影響力を持ってきました。

ちなみに陸軍の辻氏、海軍の源田氏は戦後、ともに参議院議員になっています。日本は平和主義であると言いつつもこういうことがまかり通るのはいかがなものか。


7.米軍の評価
複数の将軍が”日本の軍人は上に行けば行くほど無能になる”という感想をのこしています。一方で兵隊の頑張りについては絶賛されているんですが。


この構造、いまも変わってないように思えてきます。

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