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2020年10月26日01:01

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フルレンジにコイル

ディープなオーディオの話が続いて申し訳ないのですが、自作スピーカーの調整。
FE103Aという10センチフルレンジユニット。これが意外にも主役をつかみ、リアスピーカー含めてよい感じ。ひょっとしたら、この環境である限りは10年でも使う? まあないかな(笑)
でも、今回はかなりの種類のユニットを試した果てなので、あるかもしれない。

長岡方式だと、フルレンジは、コンデンサーとかコイルとか、入れないことにアイデンティティがあるというか、鳴らしっぱなしの生々しさがメーカー製にはないんだというのが語られる。
いろいろいじっていくと、長岡式の良さが消えて、最初からメーカー製を買えばいいという話になるのではないか?
そういうところもあるが、ネットワークを拒否、吸音材も拒否、グライコも拒否してとかいうのは原理主義というか宗教なのであって、長岡先生が強制していたことではない。

10センチのペーパーコーンを軽々と広帯域で鳴らすというアイデア自体は、長岡的なもので、音像が空間に浮かび上がる音離れの良さを感じる。
ここに、部屋や好みに合った超低域と超高域を加えるというのが、最近の私の個性になっている。
サブウーファーはイクリプスの16センチユニットが背面で連結されたもので、ハイスピードで不要共振がないのには驚く。
こいつを、80Hzクロスや100Hzクロスで状況に合わせて使う。クロスはクラッセのデジタルプリでボタン一つで選んでいけるが、-24があきらかに測定値が良い。
少し前までは、測定値で、低域が上がっているほうがよいという柳沢先生の記事を信じて設定していたが、サブウーファー単体で大音量で鳴らすと部屋がビンビン鳴っていると気づき、大音量時は控えめにしている。

スーパーツィーターは、T90A-EXという15年近く前のホーン型だが、魅了されてるわけでもないが、サイズやキャラクターが環境に合っているので、なんとなく使い続けている。
これも、0.33μの、ムンドルフの1万を超えるコンデンサーを買ったため、それにこだわってしまったが、単体で鳴らすと出すぎている感じがある。若いというのは愚かに過剰なものだ。

FE103Aは10キロヘルツにピークがあり、スーパーツィーターはまず繋がらない。
13センチユニットは、聴いた感じでもスーパーツィーターが要るのだが、10センチだと喧嘩する。
喧嘩を収めるには、長岡式では禁じ手の、フルレンジへのコイル挿入がある。
しかし、普通に考えたら当たり前の方策である。
0.12とか0.22という数値の小さいコイルを、それぞれ送料込み1500円ぐらいで調達し、実験しているところ。
下記は、おおざっぱな測定値。参考にはなる。4とか5というのはキロヘルツ。0.22のSOLENのコンデンサーは今日繋いだところなので、まだコンデンサーの組み合わせが一つ。
全帯域のピークは、1キロへルツあたりの70デシベル。

              4 5  6.3  8 10 12.5  16  20
スルー          67  65  67  66 70  66  60  53         

0.12コイル        67  64  65  63 67  62  55  49

+0.33コンデンサー    65 65 67 64 67 65 65 60

+0.22コンデンサー    67 65 66 63 67 62 63 58

+0.10コンデンサー   67  65  66  63 67 64  59  51

0.22コイル         64  63  63 62 65 62  53 47

+0.10コンデンサー     65  63 64 62 64 62  58 51      

数値だけでいうと、0.33のコンデンサーが良さげだが、単体で鳴らすとかなり鳴っているとか、3キロヘルツあたりまで出ているとか、喧嘩が危険な感じがする。音の打ち消しあいが起こって、数値が小さく出るというのは気持ちよいものではない。コイルが大きくなるといけるかどうか。

スーパーツィーターを単体で測定すると、6.3キロヘルツはバリバリ鳴っているので、コイルで落としておいてやりたいところ。また、ピークの10キロヘルツもできるだけ叩きたい。
そう考えると、0.22のコイルのほうがよさそうで、もう一回り大きくてもいいかもしれない。

まあ、正直数値は何が正しいか、細かなことは私にはわからないので、聴感はどうか?
0.10のコンデンサーは、4500円ぐらいのを奮発したので、もったいないのもあって使っているが、単体ではまあまあ鳴っている。測定上は20キロヘルツなど寂しすぎるので、0.22以上にすることになるだろうが、0.22コイルとの組み合わせは、理論的には高域かなり控えめ。
それでも、聴感では、長岡式らしいやんちゃな高域の鮮やかさはけっこう残っている。1キロヘルツや1.25キロヘルツがよく鳴っているのでというのもあるかもしれない。
最終的には、0.27コイルと0.22コンデンサーの高級品を買おうかと画策しているが、現状で完成でも悪くはない。微妙で気づかない程度の最終調整レベル。

全域では、サブウーファーとスーパーツィーター帯域欲張らない、自分史上もっとも大人な測定値になった。
音は静けさが出て音像の輪郭がしっかりしてくるが、フルレンジの汚い歪みの部分や、スーパーツィーターとの重なりの濁りが減るのだろうか。FE10センチでツィーターを使うならむしろ必須の気がする。逆に言うと、長岡先生はスワン等にはツィーターは推奨していなかった。
音場にこだわるならそうなのだろうが、こちらは音場はあまり出せてもいないし、音の質感や帯域に注目してみたい。
こういう実験をすると、フルレンジの盟友ポチの夢さんの反応があったものだったが、滋賀ではフルレンジやホーンが吠えたりはかなわぬのか。寂しいことだと感じている。
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