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2019年08月15日06:10

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【映画】『トム・オブ・フィンランド』

ゲイアートの先駆者としても知られるフィンランドの国民的芸術家トム・オブ・フィンランドの半生を描いた伝記ドラマ。同性愛がまだ法律で禁止されていた第2次世界大戦後のフィンランド。帰還兵のトウコ・ラークソネン(ペッカ・ストラングさま)は、鍵をかけた自室でスケッチブックに向かい、己の欲望をドローイングとして表現していた。彼がスケッチブックに描いたのは戦場で出会ったたくましい男たちの姿だった。妹のカイヤ(ジェシカ・グラボウスキー御嬢様)から広告の絵を描く仕事を紹介されたトウコは広告の世界で才能を発揮し、昼は広告会社、夜は部屋で作品作りに没頭する日々を送っていた。そんな中、トウコが「トム・オブ・フィンランド」の作家名でアメリカの雑誌の表紙を飾る。彼が描くたくましい男性のイラストは、数多くのゲイ男性たちの理想像として共感を呼び、その評判は世界中に広がっていった。

この人の存在と作品が無かったら現在のゲイ事情は180度近く違っていたものになっていただろう「ゲイ・アイコン」としてのトム・オブ・フィンランドことトウコ・ラークソネンさまの半生を追っかけた大河浪漫でありました。何でこの作品が18禁指定なのかが良く判らないですが、エロを期待すると肩透かしを食らうかも知れません。

筋肉崇拝と言う現在のゲイ・カルチャーの最上流階級に位置するものの象徴を絵筆一本で描き上げたのはこの人の功績ですし、それに付随してレーザーや髭、バイク等のアクセサリーもくっ付いて参ります。そうした潮流に上手いところ乗れた人にとってはこの上なく心地よい作品でありますが、乗り損ねた自分の様な負け組の視点で観ると上手いところやりやがったなぁと言う複雑な心境が覘いてしまいます。

自分がそうなれれば一番良かったんですけれども、諸事象により手に入らなかった自分のようなものでも動画や画像を通して世界観に触れる事は可能でありますし、予算が許せば金銭的にそういった方々と交渉をもつことも不可能ではありません。

話が自虐的になって参りましたが、現在のゲイ産業はホントこの人の功績に因るものが多くて、本国アマリカにはトム・オブ・フィンランドの財団法人があって著作権等の管理をしている位重要なお方なのであります。

さて、著作権の話が出て来ましたが本作品でも作者であるトウコが海賊版の流通に対して腹を立てるシーンが登場するので、この映画の感想の中でも画像を使おうかと思いましたが本家財団の監視の目が怖いので自粛しておきます。

最後になりましたが伝記映画として大変良く出来ていて日本で八館だけの公開と言うのが惜しまれる作品でありました。





http://www.magichour.co.jp/tomoffinland/
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