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2017年08月28日19:36

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台湾・蔡英文総統につきまとうデモの影…アプリでわかった背後にはやはり「アノ国」?

 下記は、2017.8.28 付の産経ニュースの記事です。

                       記

 台湾の蔡英文政権が反政権デモに頭を悩ませている。軍人、公務員、教員を対象にした年金制度改革に反対する退役・退職者が中心だが、蔡総統の非公開日程の現場にも現れて時に暴徒化する。台北ユニバーシアードの開幕式では、デモ隊の妨害で選手団が一時、入場できず「国際的な笑いもの」(行政院報道官)となった。政権側は、デモ隊の背後に中国当局の影を見いだしているようだ。
(台北 田中靖人)
 

 蔡総統が「激怒」

 19日夜に台北市内の陸上競技場で行われた台北ユニバの開幕式。国名のアルファベット順に始まった選手団の入場に異変が起きた。「C」以降は各国の国旗を持った旗手のみ。さながらボイコットが続いているような印象に、蔡総統と並んで立つ柯文哲台北市長の表情はこわばってみえた。

 状況はすぐに明らかになった。年金改革に反対するデモ隊の数十名が警察の3重の規制線の2つを突破。会場入り口付近に発煙弾を投げ込んだため、危険を感じた選手団が隣の屋内競技施設にとどまり、入場の列が途切れたのだ。警察はデモ隊を強制排除し、選手団は約30分後に入場を再開した。だが、旗手はおらず、どの国の選手団なのか判然としない、しまりのない開幕式となった。

 中国からの圧力で、国際社会で存在感を示す機会が少ない台湾にとり、約140カ国・地域から選手ら約1万2000人が参加するユニバーシアードは一大イベント。その開幕式の混乱に、世論は「醜態だ」(自由時報)などと反発し、批判の矛先はデモ隊に向かった。

 だが、投げ込まれたのが発煙弾でなく爆発物であれば、多数の死傷者を出す大惨事と化していた恐れもある。警察当局は約6000人を動員して会場周辺を封鎖していたが、丸腰のデモ隊数十人を防げなかった。蔡氏は警備の失態に「激怒」したとされ、式が終了すると総統官邸に柯市長や内政部長(内相に相当)、警政署長(警察庁長官)らを集め、大会期間中の再発防止を厳命。フェイスブックには「このようなことで大会を破壊できると思うなら、台湾を見くびりすぎだ」と書き込んだ。

 中台統一派が関与?

 蔡政権が3月末、中国国民党政権下で手厚い待遇を受けてきた「軍公教(軍人、公務員、教員)」退職者の年金受給額削減法案を決定して以降、蔡総統の訪問先での抗議活動が激化。6月末には車列がデモの参加者に取り囲まれ、靴やペットボトルが投げつけられた。法案が6月末に立法院(国会)を通過した後も抗議活動は続き、7月には地方視察が直前に中止される騒ぎもあった。

 総統府が前日夕に報道機関向けに発表する総統の翌日の日程が空白になる日も続いたが、抗議団体は「影の形に添うごとく」(聯合報など)、先回りして蔡総統の活動を妨害した。警備の警察当局から抗議団体の退職警察官に情報が漏れている可能性が指摘され、野党は「原因を作ったのは蔡氏自身だ」と揶揄(やゆ)した。

 一方、自由時報は7月18日付で、「情報当局が抗議団体の背後に中国当局の介入があるとみている」と報じた。同紙は、情報当局者の話として、年金制度改革に関する流言飛語が中国の無料通信アプリ「微信(WeChat)」や中国人が海外に設置したウェブサイトを通じて発信されており、抗議活動に中国当局との関係が疑われている中台統一派の政治団体「中華統一促進党」の所属員が動員されて人数不足を補っていると伝えた。総統府の林鶴明報道官は、同紙の報道について「評論しない」と否定しなかった。

 8月21日付の同紙は、台北ユニバ開会式の抗議デモの中に、中国国旗を掲げて「台湾はゴミだ」「どうせ蔡英文に(台湾)独立はできない」などと年金制度と関係のないスローガンを叫ぶ者がいたと報道、改めて背後に中国がいる可能性を指摘した。「台湾を見くびりすぎだ」との蔡氏にしては珍しく攻撃的な書き込みも、中国の存在を意識している傍証といえるかもしれない。

 開会式での抗議デモを主催した団体の一つは、台湾メディアに対し、今後も抗議活動を続けると主張した。年金改革法は蔡氏の署名を経て8月9日に成立・公布されている。デモ隊は内憂なのか外患なのか、本当の狙いは何か。事態の着地点は当面、見通せない。

 http://www.sankei.com/premium/news/170828/prm1708280004-n1.html
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