私は、昔、総合電気会社に勤めていました。
重電機発生の総合電気会社です。
もう20年以上昔のことですが、当時会社の大行事で、
落穂拾い。 と言うのがありました。
会社の製品は、欠陥ゼロ、不良品ゼロを目指すと言うものです。
メーカーとしての良心ではありますが、家庭電化品も製造していた会社です。
その行事では、家庭電化品の1つの故障事例も上げて、
このような故障を絶対に起こしてはならない。
と全社員が反省するわけです。
でも、大規模な重電機と異なり、家庭電化品は、ある程度の不良率、製品寿命を考えて生産するべきだと当時から強く思っていました。
製品寿命は永遠ではありませんから、寿命10年なら、10年目に全部が同時に壊れるのが理想の設計と私は考えていました。その分だけコストを下げれば、顧客も有益なはずです。
日本の製品は、一つでもクレームや不良品があると社内で問題になり、過剰品質になり兼ねません。
どの程度の製品が、コストパーフォーマンスがベストになるか?
を真剣に考えるべきでしょう。
日本製品は、高品質で有難いのですが、過剰品質でコストが高い故に競争力を失い、市場からも追い出されています。
シロモノ家電から、SANYO、シャープ、東芝と相次いで撤退しつつあります。
どの程度の品質が、メーカー、消費者双方にとってベストなのか?
真剣に考えないと、日本の製造会社は衰退します。
ただし、安全に関しては100%目指さないと、会社の存続に関る事故になりかねません。
エアバッグのタカタが安全性故に存続の危機に直面しています。
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