4月27日 第1夜
アンジェラ・ヒューイットのスカルラッティ、アルベニス、グラナドスのスペインプログラム。
アンジェラにとって初めて公開で弾く曲だと彼女と親しい方から聞いた。それが信じられないくらい素晴らしかった。特にグラナドスのスペイン舞曲集からのアンダルーサは情熱的なスペイン美女が颯爽と登場するような鮮やかさ。アンコールのドビュッシー月の光は舞台上に大きな月が浮かぶよう。アンジェラは絵画を描くように、あるいは物語を語るように音楽を組み立てていくのだと思った。
4月28日 第2夜
アンジェラ・ヒューイットのバッハ、ゴールドベルク変奏曲圧巻だった。
ファツィオリのピアノを使った意味も良く理解できた。粒だち、華やかな音色、色彩感、カンタービレに適した音の伸び。第13変奏の歌、第25変奏のロマンと荘厳さ。第28変奏はリストの大練習曲のようなスケール。第15変奏から第16変奏に移行する転換の鮮やかさに驚嘆する。各変奏の表現が深い。
ベルサイユ宮殿で聴いているような華のある素晴らしいバッハだった。
(c) Bernd Eberle
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