直線の夏 ・ 金沢 水のほとり石のベンチに汗あへて直線の夏鈴木大拙館 大拙の「無事」の墨文字なぞりゐる天下ひとりの胸うちすずし 耐へがたき暑熱の中にしほれたる草とし歩く兼六公園 遊女屋に遊女はをらず紅色に塗りあげし家のいまに残
そろそろ俳句は手詰まり感あり!歯磨きチューブを絞ったような作品を、余裕ニコニコ顔で提げてゆく苦しさ!でもやはり面白いからやめられない…。 兼題 ・ 稲 学校の屋上たんぼ稲刈り日 兼題 ・ 落ち鮎 ねんごろに落ち鮎を煮て昼ふかし
去年の蟇にあはむ何処や雑草(あらくさ)を引けばミントが手に匂ひたり猫額ほどの庭がぼうぼう、八重葎状態です。やっと蚊がでなくなってからおもむろに草むしりをする。去年は家と花壇の隅っこに真っ平の石が、どうしてこんなところに石があるのだろうと思
寒くもないし暑くもないないけれど空が…すっきりしません。曇天!(昨日の東京)いつも乗る湘南新宿ライン高崎行きが新宿どまりになってしまい、池袋に行くのに二駅ばかり乗り換えてゆく。出詠41首、欠席2人。 葉の上にしづかに擬態なしゐしが寄ればた
冷めし珈琲こぼさむとして靴裏にはつかなきしみ砂を踏みあつ 肌を隠して海に来るのはいつよりか錆びふく手すりの階段下る湘南海岸に少し風の強い日、よい波とばかりにサーファーが漂い、ときどき波乗りを見せてくれる。海から上がってくる人見ると、
かがまりてめうがを掘れば秋の蚊はわが現身(うつしみ)を的として来つうちの茗荷は遅くて秋茗荷です。忘れたころに植木の下をのぞくとひろひろとクリーム色の茗荷の花盛り。おお、申し訳なし(気づかずに)とばかりに摘んで、何にしよう。茗荷はあまり日
今回は孫娘のソフトボールの試合を見に行った時の歌を出しました。「恥ずかしいので名前を大声で呼んではなりません!」「はい!」彼女たちの応援の時に手拍子しつつ出す掛け声、「相手には敬語なんだよ」とは息子の話。題詠 ・ 蹴る マウンドを二度三度
一年中ある果物と違って無花果は季節感があります。なんといっても無花果にはヨーグルトですね〜。 いちじくの広葉のしたを通ひくる月曜日の猫水曜日の猫いま野良猫は少なくたぶん家猫、きれいな猫がゆったりと通り過ぎてゆく。同じ猫ではなく、しっかりと
世間話 ミリに足らぬ蟻が蟻としわかるまで朝のキッチンシンクの縁に 精巧に脚うごく蟻を目に追へばシンク光りてわが見失ふ 歯科医院に会ひたる女性「あら、まあ」と世間話のふた言み言を 庭に花を育てる楽しみ語りだす夫を亡くし