決してからりと晴れない北国の鉛色の曇天。古典的均整美や構成感によって,厳しく自己抑制された情感の表出が徹底されぬが故の人間らしさ。その不徹底ぶりが,このヒューマンな作曲家の最大の魅力だと思ってきたのだが,この曲は違う。op.77のヴァイオリン協
冒頭から1'30"辺りまで。澄み切った迷いの無い心情を静かに語るような,シンプルにしてヒューマンな響きに心を奪われる。中間部では,その煮え切らなさが魅力でも有るこの作曲家特有な晦渋さと悩ましさが顕著となるも,再び冒頭主題がより情熱的に回帰され,
今宵はこれ。音響抜群のウィーンのソフィエンザールで録音された1枚。70年代半ば,アナログ録音が完成をみせていた時代の所産。交響曲第1番ハ短調op.68(J・ブラームス 1833-97独)。ウィーンに学んだインド出身の若き日のスビン・メータ(1936-)が完全に上げ
11/15(Wed),またしても街場で仕事。五橋界隈は,かつての懐かしいテリトリー。あの頃は,田町から荒町まで,職人町の跡をよく歩いたものだ。懐に余裕のある時のみ(滅多に無かったけど)行ったとんかつ屋も閉店したし,残っているのは田町と南六軒丁との角にあ
駄目だ・・・。完全にやられた・・・。こんなの聴いてしまうと,悪いけどこのコンビに依るスタジオセッションのCDも含めて(長年私の太鼓盤だったのだが),全ての演奏が色褪せる・・・。それぐらい高いテンションと,熱気と覇気に満ちた超名演だ。1962年のライ