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日記一覧

「行基さんの噴水まへね」目印の銅像に待つ近鉄奈良駅東向き北の通りに若き日のわれ立たしめて朝日影追ふ以上2首、伊藤冨美代歌集『まはりみち』(六花書林 2013年刊)より。先日、23日(土)〜24日(日)、短歌人会子の会主催の吟行合宿が奈良であ

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5月号「短歌人」掲載歌
2016年04月27日18:16

    経 線泣き叫ぶ赤子の声も数秒で聞こえなくなる夜の地下街横須賀のヴェルニー公園にしかと見つ国家間には暴力のあり軍港の上空はるか経線をまたぎて夜は冷え込みをらむミクロネシアに短歌ブームは生ずべしポンペイ島に織田れだありて慟哭せよセブンイ

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「梧葉」掲載一首
2016年04月25日20:18

死ののちになほ冥からむあけぐれの岬へつづくひとすぢの径*「梧葉」49号(2016.4)「題詠・岬」より転載。**先日の日記(4月4日、「花愛づるノ記」)にて「今朝は朝一番で明日〆切の詠草一首の葉書を横須賀郵便局のポストに入れる。昨日の歌会の

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新聞歌壇より(83)
2016年04月22日16:37

月月月月月月とつらねれば梯子を登って月へ行けそう   井上鈴野…読売2016.3.28。しまった!この歌は画面上横書き表示では面白さが伝わらない、と気づいたが、せんかたなし、「月」の字六つが縦に並んでいるさまをご想像ください。なるほど、こう

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2015年、書肆侃侃房刊。この歌集中に「呪詛の外われに歌なし 蜉蝣目(ふいうもく)こよひまぐはふぬるき水のへ」という一首がある。全面的に「呪詛」があふれかえっているような作品ではないが、短歌という表現ジャンルにひたすら抒情や美に包まれるよう

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歯科治療の技術は進む
2016年04月19日19:23

先月、3月18日のこの日記で、母の付き添いで神奈川歯科大病院へ行った件について書きましたが、その後、3月31日に再び受診し(この日は母の誕生日でした。めでたくも卒寿なり)、その日に治療の方針が立って、今日、3度目の受診。かつて近くの歯医者で

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2016年4月号より。哀しみを餌となし輝く青孔雀道の真中をのつそりと来る   川井怜子…春のプロムナード「春の音」より。動物園に取材した何首かの中の一首。あの動物たちというのはおおよそ哀しいものだが、「哀しみを餌となし」というフレーズ、上手

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「空あり」
2016年04月12日14:53

一昨日は短歌人東京歌会でした。僕は受付&会計の当番だったのですが、うっかりして財布を忘れてしまった方がお二人。花吹雪を浴びて気もそぞろ、財布のことまで思い及びませんでした、という季節なのかも知れません。財布がなくてどうやって会場まで来たのか

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花愛づるノ記
2016年04月04日20:33

花の季の真っ只中、今年はあちこちの花を愛でた。ウチの近くのヴェルニー公園(JR横須賀駅すぐそば)。東京、横浜あたりの開花の便りありし後もまだ蕾のままなりしが、その後の暖かき日に咲いて、今、満開である。軍港の傍の桜というのはちょっと敬遠したい

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