mixiユーザー(id:163513)

日記一覧

であうゆめ
2015年10月31日09:16

 【であうゆめ】  はきもののかるさによってはさまよいをみちびいてゆく秋のようにきいろいはきものだこうかんできるおんなをもつひとはいないか庭のすみにそうねがいおんなとむかうとこうかんはあたまでなしくりかえしこそこころでなすとさぎりのようなも

続きを読む

骨格
2015年10月30日06:06

 【骨格】  にじんだおもざしよりもその骨格をきれいとおもえばうつくしくおもうはんいはとおく趾にまでおよんでなみのような存在学となるあらわれなど花瓶に似たものと挿すことばはかまえていたがひとみなそれぞれにあめあめにかたむく傘へつうじてひろげ

続きを読む

瀬崎祐の本棚
2015年10月29日11:05

 瀬崎祐さんが、ご自身のブログ「瀬崎祐の本棚」に、ぼくのオンデマンド新詩集『束』の感想をしるされた。もっとも信頼する詩書紹介ブログのひとつで、そこにとりあげられたことじたいが、まずうれしい。以下↓ http://blog.goo.ne.jp/tak4088 瀬崎さんの

続きを読む

樹が吼える
2015年10月28日05:25

 【樹が吼える】  おがくずの蒸留によらず樹皮にきずをつけてあぶらのえられてゆくしたたりのしずかなきれいな樹はあるだろうかやにをながすよりしろいもくざいのとおい色身おんなのはだをうるおわせやさしい光沢をみちびくあのあぶらのあの樹はおもえばお

続きを読む

スプーン
2015年10月27日05:27

 【スプーン】  とおざかれ像からというように手に凸面鏡に似たスプーンをもちなにかしらむこうへとふくらませてこの些事だか匙だかをふってみるもともとふるどうさがこぼれていてこぼれもまなざしをふえるだけでわたしは漏刻であるのをかわらないからだの

続きを読む

初冠雪
2015年10月25日09:03

 【初冠雪】  あけがた二時に天ぞくがとびかいいなづまでまどをふるえさせたじゅなんはひとをじゅごんにしてむしろなんようのにおいをたたせるけれどもはつゆきはひっそりとみちをしろくかえているのがすきじゅなんはひとをおんなにしてかけぶとんを中途に

続きを読む

ラピュタのロボット
2015年10月22日07:40

 【ラピュタのロボット】  こがれるほどすきになりこちらのまどからむこうにみえるまどへまなざしの井戸をふかくほりさげてゆくとやこぶのはしごといえる段階的なものがとおく水平へとのびてたてこみまで破壊したので紐に似たおそれをおぼえ右ひだりがきち

続きを読む

『束』完成!
2015年10月21日12:43

 ぼくの新詩集『束』(思潮社オンデマンド)の、アマゾンでのオンデマンドサーヴィスがいよいよ始まった。亀岡さんからその連絡を受けて、さっきまでアマゾンの「ギフト」機能をつかい、パソコンでの献本作業に追われた。疲れた。 詩集が完成すると、いつも

続きを読む

あさぎり
2015年10月20日06:54

 【あさぎり】  列車のたびといってよいだろうそれぞれの車輛にひとりごともっともよきものがましてながれるけしきとわかれすぐのだそのうちのあわい影としてながれるすべてにおしだまるとみづいた稲穂がゆげをたてむねにひそかにあったみずもかなしい湯へ

続きを読む

北のひらがな
2015年10月19日03:47

 【北のひらがな】  いつでも一音でひとしめしこのことがひらがなのさだめでかたちのくずされたそのモナドはくずれながれているぶんだけねいろをとおくまでてらしあうおどろいたらまどがあり「ふ」の字などかわいいのでふふふふとさざめきだしたおんがくの

続きを読む

隻眼
2015年10月18日08:41

 【隻眼】  つむったせきがんのなかをむすめのようなものがみえてなすこととなることとがあいまいにからだをゆきかうひとばなれとよばれるほどひかりの秋でくだけちりおろかなみのりをゆれている 

続きを読む

ひるのうまい
2015年10月16日07:05

 【ひるのうまい】  すう息だけのものになり天上のあかりをすってゆくとねむるためのからだの芯がわたしにきえてゆくのがわかるのべられるねどこもさいげんなく野辺へ野辺へとひろがりつくす 

続きを読む

ななかまど
2015年10月15日06:54

 【ななかまど】  こころさかりゆく火曜の四講まなびやへはいるときみあげるななかまどがとてもきれいなのであかい葉からもえおちるそのあかい実がてのひらへおさまりゆらめいてすいぎんのころがりをするさまをしろいむすめにおもいえがいてみる無念ともい

続きを読む

両岸
2015年10月13日06:19

 【両岸】  ながく水のはられているかたわらはゆっくりとあゆむのがただしいながれることがとどまることにひかれうつるすがたがこまかくゆれるときほんとうの鏡のけんぞくになれるのだほとりあるそんな列なりを川とよぶのかいやそれはときのすぎる隣域では

続きを読む

階段
2015年10月12日04:20

 【階段】  階段のかたちをきれいだとおもうのはおどりばをまがってゆくひとらの規則がそのままにかたちをなしていてしかも廊下がたかさとつうじてほそく木のにおいの段階をひろげているためだかぜのとおるおどりばを中途としめすべくちいさくときのまどが

続きを読む

大根仁・バクマン。
2015年10月11日09:36

 【大根仁監督・脚本『バクマン。』】 大根仁は優秀だ。膂力と洞察力と執念、この三幅対状態が、日本の映像シーンのなかにあって抜群に優秀だ。敬意を表する以外に態度選択がみつからない。 個人的体験をしるせば、最初に卒倒したのがテレビ版『モテキ。』

続きを読む

食ドラマ3本
2015年10月10日08:09

 【食ドラマ3本】  本日の北海道新聞夕刊にぼくの連載コラム「サブカルの海泳ぐ」が載ります。今回、串刺しにしたのは「食ドラマ」。王道にして先駆者の『孤独のグルメ』(シーズン5がはじまった)を皮切りに、BSプレミアムで放送再開の『本棚食堂』、

続きを読む

たべるゆめ
2015年10月09日08:50

 【たべるゆめ】  くちのみでくらうこまいぬのくらしに手もて糧をくちへはこぶすがたをたてるとたべものでも手でもなく星ぼしをたべてよるうすあかりしてゆくぜんしんがえられあれきさんどりあすら葡萄の名にかわるひとかみごとのかんたーたでくるめきなら

続きを読む

表紙デザイン
2015年10月08日23:13

 【表紙デザイン】  詩集の表紙デザインというのは、映画評論集ほどではないにしても、なかなか難しい。はじめにいってしまうと、映画評論集は何か代表的に扱っている作品が集のなかにあるとして、そのスチルなどを表紙にあしらってしまうと、おカネ(使用

続きを読む

ぺきり
2015年10月07日04:44

 【ぺきり】  ふるいいきものになればなるほどかたちとうごきがわけられなくなるしてみるとやまばといろの鳥がめのまえの枝をくちばしにくわえぺきりとむじひに折ってあしもとの枝のうえで折った枝をゆらし反るようにそびえてみせたのもうごきかかたちかが

続きを読む

かさね
2015年10月04日11:04

 【かさね】  すなのうえで保護色をえた貝が海中としてすぐれるようにあおじろくながいおおかみが月明そのものへ擬態してとおくおおきくはしるのをみた 

続きを読む

2015年10月02日15:53

 【秒】  ときごとの秒とはからだへつきささるうつくしくひかる連穹の矢だがこのまどからとらえるすすきならくもまからの光束にかがやきながらしょうたいなくただゆれておりむこうにはこの世の秒もないだろうかずが異数とのみむすびつくみだれがひろがりや

続きを読む

久闊
2015年10月01日16:54

 【久闊】  ぶさたや久闊というのはときのふくろにも似ていてそれらがなみあいゆくとけしきにあやめがうまれるきょうは二階へ裘葛をいれてひとり更衣をながしつづけぼやけた乳白の身がひびけばとおく真空の去るのがわかったずっとあわなかったなとわびいれ

続きを読む

<2015年10月>
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031