2014年、29歳の普通のサラリーマン松尾俊介は、気の置けない同僚との飲み会の翌朝。コンビニで朝食のサンドウィッチを買って店を出ると、目の前が真っ暗になった。しばらくして再び目の前が明るくなったとき、そこは1981年だった。松尾が身分を証明
8月に菅浩江さんが、アニメ『放課後のプレアデス』のサイドストーリーを小説として出版なさるというので、今日、1巻をレンタルして見ました。まだ2話だけですのでとっかかりですが、魔法少女ものなのですね。明日から2巻がレンタル開始らしいので、また借
この本では、伏木商店街の27軒の店の不思議な出来事が描かれています。普通の秘密からホラーじみたこと、SFやファンタジーまで、多岐にわたります。それに重ねて商店街の交番の新人警官が必ず受ける洗礼と公衆電話の怖い話もあります。ラストに待ち受ける
昨年12月に亡くなった水玉蛍之丞さんが、1993年から2002年までに同タイトルでSFマガジンに連載なさっていたコミックエッセイです。SFはもちろん、アニメ・ゲーム・ドール・阪神タイガース・歌舞伎など、水玉さんが好まれたものについて語ってく
表題作は、戦後二十年頃の法律事務所のあるビルを舞台に、そこの事務員を語り手として始まるミステリ・・・でも面白かったのですが、そういう展開にはなりませんでした。面白かったけどちょっと残念です。この本で一番好きな作品は「大盗庶幾」です。ある架空
北原さんが昨年秋に書いたホームズ・パスティーシュ3冊のうち、未読だったこの1冊をようやく読めて嬉しく思っています。この本の舞台は21世紀の現代。よって、ホームズもワトソンも文明の利器を使いこなしています。しかも、ワトソンがホームズの活躍を披
初めに出るという情報が入ったものの延期されて、2か月くらい待ったでしょうか?遠藤さんの体調を心配しましたが、大丈夫ですよね、きっと。で、6巻ですが、「なごみクラブ」でのゲストへのプレゼントは五百円までというのが笑えましたが、さらにお客さんの
グループホーム『若葉荘』には、スケベな元工務店社長、初期の認知症をわずらう元住職、自称子爵家の末裔、そして車いす生活を送る元刑事が暮らしている。そんな癖のある住人ばかりのホームが久しぶりの大雪に閉ざされた日。密室殺人が立て続けに起きた。果た
一番星通りにある骨董屋『ほらあ堂』のガラクタにまつわる7つの怖い話です。古いお寺でかくれんぼしていたら、覚えのない声で返事があったり、一人っ子のアキが公園で小さな女の子に妹にしてほしいと声をかけられたり、怖いものからジンとくるものまで、バラ
五人の文学小説作家の有名な短篇を、森見さんが現代に置き換えて書いたものです。表題作になるだけあって、やはり「走れメロス」には笑わされながらも妙に納得してしまい、これはこれで名作かもしれないと思ってしまいました。元が全然違う作品であるはずの「
小惑星群にある<監獄>に、量子怪盗ジャン・ル・フランブールの精神が閉じ込められていた。永遠に続くと思われた彼の囚人生活に、ミエリという腕の立つ美少女がピリオドを打った。彼女はジャンを脱獄させる見返りとして、火星であるものを盗むように告げた。
コスタリカで開かれた第八回未来学会議に出席した泰平ヨンは、テロ事件に遭遇。さらに、それを鎮圧するために軍が投下した幻覚薬物を吸ってしまう。ホテルの地下に逃げ込み死ぬ思いをし、すったもんだしたあげく冷凍睡眠を施され、未来の世界で目覚めることと
喬太郎さんが、季節やその日の気分で選んだ古典落語のあらすじや解説ばかりか、やりどころや難しさについてなど、落語家さんの視点も加えて語ったエッセイ集です。私は聴いて笑うばかりで、演じる上でそういう難しさがあるとは気づきませんでしたので、「へぇ
山菜採りに行った先で出会った、ネコの芽とは?仕事関係の宴席で、珍しい茸があるという村に誘われたが?食べ物に関するショートショート集です。私が今回、特に気に入ったのは、「キープ」「カフェの素」「踊茸」「差し歯」「男をつかむ」「鯛の鯛」「MEN
今回の山崎ぶたぶたさんは、スクールカウンセラー。正体を明かすのはほとんど相談者くらいなので、中庭で弁当を食べながら相談してもカウンセラーにかかっているとばれません。自己表現が苦手なさおり、急に無口になってしまった昴、そしてイジメ問題も発生し
川添が高三のとき、他校の女子生徒を助けたが、その子が落とした懐中時計を返し損ねたという。しかし、彼の優等生だった同級生や、肝心の女子生徒は、時計は盗まれたものだというのだ。果たして、その真相は?今回も、いくつかの時計が様々な背景とともに修理
『こげぱん』シリーズを描いてらした、たかはし みきさんの子育てコミックエッセイです。たかはしさんの作品から遠ざかっていたので、久しぶりに読んだのですが、息子ののっすんくんのイヤイヤ期が事細かに描かれていて、コミックスと思えないほどの読み応え
しゃばけシリーズの外伝です。表題作は、明治時代の仁吉が、亡くなった若だんなの生まれ変わりを捜しているうちに事件に巻き込まれる物語です。他にも、佐助が若だんなの生まれる前にさすらっていた時代や、坂東太郎が東に移動したきっかけなど、日頃脇役で登
山口タオさんの新刊が出ているというので本屋の端末で著者名検索をしたところ、この本もあったので、買ってきました。ことわざのパロディ本です。なるほど、星新一さんの「帯に短し、襷に長し」が、この本の生まれるきっかけの一つでもあったのですね。この本
田辺拓実は少年時代から、なぜか度々動物に襲われていた。だいたい怖いと思ったときに限って拓実の体に青藍色の光が灯り、近くにいる動物も同じ光を発して襲い掛かってくるのだ。この本では、五人の症例が紹介されていますが、全員が何らかの超能力を発動する
吸血鬼や人狼と人類が共存し、お屋敷でメカ使用人が働く19世紀の英国。花嫁学校を称するスパイ養成学校で学ぶソフロニア・テミニック嬢は、兄の婚約を祝う仮面舞踏会で、友人の一人・シドヒーク・マコンの苦境を知り、手助けを決意する。シドヒークをこっそ
6月30日発売のアンソロジー集『折り紙衛星の伝説』を買ってきました。昨年のSFマガジン4月号に載った、草上仁さんの「スピアボーイ」も入っています。未読の方は、ぜひ。私のサイトの刊行本リストにも、情報を載せました。
世界中の短編から、米澤さんが選りすぐったアンソロジー集です。オープニングは、あの源氏の君が表舞台から去り、亡くなるまでの出来事です。ところどころ、本編とは異なる点が見受けられるものの、切なくあはれな物語になっていて良かったです。他に私が気に
歌麿の美人画から抜け出たような顔に、色物歌舞伎の眼鬘(めがつら)みたいに大きな眼鏡をかけたお満。眉目の凛々しい若衆姿の女剣士・お倫。幼い顔立ちに高く結った島田髷のお涼。深川では有名な三人娘だが、それぞれに家族とお互い以外にはほとんど内緒にし