mixiユーザー(id:1299833)

日記一覧

 堤未果の『貧困大国アメリカ』シリーズもこれで三冊目。 実地にはろくに知りもしないくせに映画等で、米国のことはわかっているつもりだった。 しかしこの「迫真」のレポートを読むと、空恐ろしさばかりがつのってくる。 利潤のみを追求する、投資家、多

続きを読む

自由貿易協定の内実
2017年01月29日13:40

 先にも触れたように、1992年からの北米自由貿易協定(米国・カナダ・メキシコ)により、米国は工場化したメキシコからの大幅な輸入超過によって損失をこうむり、米国の雇用にまで影響しているとトランプは息巻いている。 その過程において米国はメキシ

続きを読む

(5) トランプのいうことは、あまりに明解である。コスト削減のために米国資本が国外に生産拠点を移したために、国内の産業が壊滅したのである。だから、米国資本に国内に生産拠点を戻してほしい、そうすれば国力が上がるはずだ、というのである。(6) 

続きを読む

(1) 東西冷戦がおわり、ソ連が崩壊したときは、イデオロギーの終焉ともいわれ、世界を動かすものは政治ではなく、経済であると声高に語られた。しかしながら、この経済というのは、結果的に多国籍企業のことを意味していたようである。(2) 1992年

続きを読む

 アルゼンチン生まれのニホン人でKazuya Sakaiというアーティストがいる。 そのオーガニックな作品をわたしはあまり好きではない。 アルゼンチン、米国、メキシコといった具合に活躍したが、メキシコではオクタビオ・パスのチームに加わったた

続きを読む

 もともとは分子生物学と生化学にわたる高度な話ゆえ、わたしたち素人はときとして煙に巻かれることもあり、話についていくのが苦痛。 しかし著者は苦労人であったらしく、それでこそこころに響いてくる話を繰り広げられるのであろう、もともと文章が巧みで

続きを読む

 もともとはペルー出身で、メキシコの現代美術界におおきな影響力を残したフアン・アッチャの回顧展あり。 このひとが関わった展覧会というのも数多くあったらしいが、ここでは簡略にフリーダ・カロへのオマージュのような作品を並べておくのみにする。

続きを読む

 邦訳も存在するが読んだのは西語オリジナルのみ。 ペルーのふたりの企業家が真摯に生きる姿を平行して描くが、終わりに近くなるにつれて、クンデラの『不滅』にも相当するような状況にいたる。 すさまじく変転するストーリー自体、波乱にとんだものである

続きを読む

 週末の美術館の一角、ささやかながら、区の主催のようなかたちで、子どもを対象に、読んだり聞いたりすることに親しもうという企画がとりこなわれている。わたしも覗いてみた。 短い話を語って聞かせたり、子供用の雑誌のエッセンスをかいつまんで知らせた

続きを読む

 漢民族の、たとえば京劇の衣装に代表されるようなアートというのは、ことばを換えていえば、バロック文化ともいえるのではないだろうか。 漢民族のアートは伝統を大事にしているとか言えそうだが、要するにどんな方向へと発展していけばいいのか、曖昧なま

続きを読む

中国のアート(3)
2017年01月19日14:36

 中国は、漢民族によるだけでなく、少なからぬ他の民族によって成り立っている。 しかし、マージナルな民族は中央から異端視ないし、排除の対象にされることがありうる(らしい)。 この展示でも、他の民族をあつかった中国アートが扱われており、そのうら

続きを読む

昨日は、プラジャ・デ・カルメン、そしてきょうはあのカンクンにて銃撃戦。床に伏せる女性の乗客たちの姿がなまなましい。。。 (石油でうまくいかなかったら、観光で取り返す、とかつぶやいてる政府の人間もいるが、こんな状態で、なにが観光か?)

続きを読む

 こんな若輩のわたしなんぞがしゃしゃり出て触れ回るまでもなく、中国は可能性に富んだ世界である。 ニホンでいうところの「洋行」帰りのひとも多いし、西洋の文物も広く深く入り込んでいる。 そして中国固有のものの、生成発展については、なにをかいわん

続きを読む

 中国のアートといわれてみても、幅と奥行きがあるから、コメントするのはきわめて困難。 アートについて話すつもりになっても、けっきょくは政治の話になってしまいそうで、それではあまりに決まり文句的な展開にいたりそうで、すこしも生産的な話にならな

続きを読む

 いきなり事を持ち出して申し訳ないのだが。 東アジアでの中国の脅威なんてものは、だれでもしっているはずで、いまや東シナ海が荒れている。軍事衝突も噂されている。 ニホンでどこまで報道されているか、あるいはべつに目新しいことではないと見なされて

続きを読む

 ゲーテはさいわい長命をえて、その思考は深く突き進んだ。 そのゆえにゲーテについてなにかしら語っても、盲人の手探りによる象の印象にしかたどり着けないのではないかと怖れる。 わたしは中学の一年で図書館のウエルテルを読み、人並みに病に陥った。 

続きを読む

 いなかは風光明媚でのんびりできるが、街の暮らしに長年、馴れていると合わせるのがやはりむずかしいかもしれない。 これはだれにとっても課題である。 いなかでなんらかの生産活動をして、自給自足のまねごとでもすれば、話はけっこう変わってくるかもし

続きを読む

滝であるかもしれない崖
2017年01月09日13:26

 いまは乾季。 サンフアン・デルリオのいなかをふらふらしていると、雨季にはすばらしい眺めの滝であろう小川を発見。 普通の農地が突然、渓谷に変貌。 でも脚を止めるようなひとはだれもいない、ただのいなか。 しかしこの周辺には、もっとすごい眺めの

続きを読む

ゲーテによる小説と戯曲
2017年01月08日15:03

 いうまでもなく古今東西、小説とは、お芝居とは何か、について数多くの人たちが語っている。 ゲーテも『ウイルヘルム・マイスターの修業時代』において触れている。 小説では、感情、意志と事件が、そして戯曲では、性格と行為とが表現されるべきである、

続きを読む

怒りの共和国
2017年01月05日12:56

 産油国だというのに、石油が上がるばかりのかわいそうなメキシコ。 新年早々、20%もガソリンが上がるということで、国民の堪忍袋の尾が切れた、というところか。 ガソリンスタンドや高速道路の封鎖へと波及。 産油国だというのに、この四年で60%も

続きを読む

年末の食事 その2
2017年01月03日14:17

 恥ずかしながら前日につづいて、またしてもわたくしの手になる料理。 顔ぶれにちょいと変動あり。 前日はワイン、この日はビールということに。 まあ、おいしい地酒とかニホンならば欲しいところだけど、やはりみなといっしょだとそれだけで愉しいものか

続きを読む

年末の食事 その1
2017年01月02日14:04

 例によって、つたないながらも料理をこしらえてサンフアン・デルリオに参上。 みんなで食べれば、それに呑めば、すべてがハッピー。 いつもよりおいしいワインを口にすると、まるですべての悩みがかき消されてしまうかのような幻惑にとりつかれる、まあ、

続きを読む

 ニホンならば、門松であるところをサボテンですましてしまうという面(つら)の分厚さでもってあたらしい年をあいかわらず押し切ってしまおうというずうずうしさがどうしても出てしまうという性格の醜さがこんなところにも出てしまったということをおおいに

続きを読む