JR貨物の直流電気機関車EF66形27号機が首都圏に姿を見せ、7月31日に新鶴見機関区から貨物列車を牽引し、東海道貨物線を走行した。同機は今年3月のダイヤ改正で定期運用から引退したとのことだが、その後も貨物列車を牽引する姿が報告されていた。

  • 新鶴見機関区で待機中のEF66形27号機。鉄道ファンらからの人気が高く、「ニーナ」などと呼ばれている

EF66形はおもに東海道・山陽本線で活躍した直流電気機関車。高速貨物列車の牽引を中心に、国鉄時代末期からJR発足後にかけて寝台特急「はやぶさ」「富士」などのブルートレインを牽引したことでも知られる。JR貨物の発足後に製造されたEF66形(100番代)は現在も活躍中だが、国鉄時代の姿をとどめるEF66形27号機(0番代)は鉄道ファンらの人気がとくに高く、「ニーナ」などと呼ばれ、親しまれているという。

JR貨物は今年5月、EF66形27号機の定期運用終了を発表するとともに、同機の所属する関西支社吹田機関区で特別公開を実施した。同機はその後も貨物列車を牽引しているようで、首都圏にもたびたび姿を見せ、鉄道ファンらを中心にSNS等で話題となっている。7月末にも貨物列車の牽引で首都圏へ。7月31日は午前中に新鶴見機関区で待機した後、午後から貨物列車を牽引。新鶴見機関区から東海道貨物線を下り、静岡・名古屋方面へ向かった。

  • 貨物列車の牽引機として、東海道貨物線を走行するEF66形27号機

EF66形27号機は今後、京都鉄道博物館にてEF65形2085号機やコンテナ貨車(コキ104形・コキ107形)とともに特別展示が予定されている。展示期間は8月20~28日。営業線を運転して搬入され、京都鉄道博物館の本館1階「車両のしくみ / 車両工場」エリアで特別展示を行う。なお、輸送上の都合により、内容の変更または展示を中止する場合がある。