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人気投資塾の講師が「四季報」最新号から最速ピックアップ。「10倍株」になる高ポテンシャル企業

株式投資熱が高まる中で、会社員から主婦までこぞって通う人気の投資スクール「複眼経済塾」。その立ち上げメンバーにして取締役であるのが、瀧澤信氏だ。野村證券などを経た経験に基づくわかりやすい解説と軽妙な語り口で講師としての評価も高く、さまざまなメディアへの出演も多くこなす人気講師になっている。 そんな瀧澤氏は「日本株はまだまだ伸びるし、そのとき10倍になる株も多く出てくる」と力強く語る。そう断言できる理由とともに、テンバガー達成のためのヒントを瀧澤氏直々に伝授してもらった。2回目は、実際に瀧澤氏が会社四季報の最新号からピックアップした、「10倍株」候補を紹介しよう。(記事は全3回の2回目) 【全3回の記事一覧を見る】⇒「複眼経済塾」講師 瀧澤信氏の資産[10倍]にする投資術

瀧澤氏が実際に買った「10倍狙い」の銘柄

前回の記事ではテンバガー、いわゆる10倍に株価が上昇する銘柄を探すための会社四季報の読み方をご紹介しました。 そこで今回は私が会社四季報2024年2集(春号)から10倍に伸びてもおかしくないとピックアップした銘柄を厳選して、チェックしたポイントとともにお伝えします。 『INFORICH』(東G・9338)。駅やコンビニで見かける「ChargeSPOT」というモバイルバッテリーのレンタルがメインの事業を手がける会社です。売上高と営業利益が順調に伸びており、昨期には黒字転換して、そのままの勢いで業績は上がっていくだろうという四季報の予測もあります。 このChargeSPOTというサービスは誰でも考えつきそうなサービスなのに今まで誰も実現してこなかった、というユニークなものです。このような、事業内容自体は非常にシンプルであるにもかかわらず、仕組みを誰もうまく作れず実現していなかった類のビジネスは、ひとたび仕組みを作ってしまえば普及スピードが非常に速いのが特徴です。 現在は海外での事業比率が全体の20%程度ですが、今後はアジアを中心に海外進出を積極的に進めるとのことで、直近でもオーストラリアの会社を買収し攻勢に出ています。スマホは世界中共通規格のため、このモバイルバッテリーも日本で展開している仕組みをそのまま海外に導入できるでしょう。 一気に世界標準の地位を確保しうる極めて稀有な成長企業と言えそうです。時価総額は500億円弱と中小型にしてはやや大きめではありますが成長余地は十分あると思われます。

四季報で増え続ける高齢者関連ビジネスの会社

『笑美面』(東G・9237)。老人ホームの入居を検討している人の要望に合う施設を紹介するマッチングサービスが主な事業の会社。老人ホームの運営側にコンサルティングも行っています。社会性が高く、売上と利益の成長が顕著ですし、今後も需要が見込める点も好材料でしょう。 老人ホームや介護関連事業は、高齢者がますます増加する日本においては、極めて重要かつ巨大なマーケットとなる事業領域と言えます。実際、四季報を読んでいくと高齢者関連ビジネスを展開する企業が増えていることに気づきます。 ただ、老人ホームや介護施設そのものを営んでいる企業は、その施設(ハード)自体の運営コスト負担が大きく、またキャパシティに限界があることもあり株価としては伸びにくい特徴があります。ところが、笑美面は、老人ホームに入りたい人に「情報」というソフトを売ることにフォーカスした会社で、ハードに左右されず機動性と拡張性に優れたビジネスモデルを構築しています。 確かに、実際自分の親が老人ホームに入る事となった際、一体どの老人ホームがいいのか、迷う人も多い事でしょう。そのような際に、まだ競合もほとんどいない中で多くの人が笑美面に頼らざるを得ない状況になるのではないかと想像します。前段の「INFORICH」もそうですが、意外とニーズが大きいのに誰もやってこなかった領域を笑美面もいち早く展開している企業の一つと言えるでしょう。しかも、時価総額は約50億円前後と極めて小さく、伸びしろが非常に大きいのも注目できる点です。
明治生命、野村證券などを経て㈱サステイナブル・インベスターを起業。富裕層の資産運用などを手がける。Xは@takizawashin