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新NISAで狙いたい「高配当&株主優待」株。プロが実際に買った4銘柄も公開

アメリカ株と日本株の最大の違いは株主優待の有無

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 日経平均が年明けから急騰し、決算時期を迎えた市場にも関わらず、3万6000円台を固める地合いになってきた。多くの人が資産を貯蓄から投資に振り向けているようだ。  ネット取引で人気の某証券会社が、NISA口座の開設が殺到し、書類提出後1か月ほど時間がかかりますとお詫びの表示をした。私が取引先として主に使わせてもらっている会社なのだが、私が2年ほど前に開設した時には1週間ほどしかかからなかった。  多くの人がオルカン全米株式と、米国株中心のつみたてNISAに注目しているが、2022年、2023年の2年分の株価の推移を見ると、日本株は米国株よりいい成績を残している。  円安と米国株高がこれからも半永久的に続くだろう、これが一番確実な投資である、と思っている人が多いのだろうか。もちろん、投資は人それぞれの考えで行うのだから、それにケチをつけるつもりはない。  アメリカ株投資と日本株投資での大きな違いといえば、その一つに株主優待があるかどうかと言われる。  株主優待制度は、かつてあまり配当金を出さなかった時代の日本の株式会社の多くが、長期にわたって保有してくれる個人株主に対して始めた優遇策の一つで、極めて日本独特だ。特に1990年代に入ってバブルが崩壊する中で、株価で評価損を出しているにも関わらず所有している株主に対して感謝の意も込めて、いや、引き留め策として、株主優待制度は拡充していったとも言われる。  その内容は外食であれば、お食事券。興行会社であれば、映画鑑賞券や演劇鑑賞券。鉄道割引券や国内線の割引券などもおなじみだ。  生活用品を扱う会社なら新商品の詰め合わせ、ビール会社ならビールの詰め合わせと、自社の展開する商品を提供するだけでなく、中にはコンビニなど多くの店舗で使えるプリペイドカードのクオカードやカタログギフトなどを提供する会社もある。

株主の保有年数で優待内容もアップグレード

 人気バラエティ番組「月曜から夜ふかし」に出演するプロ将棋士で投資家でもある桐谷広人さんが、株主優待を期限までに使い切るためにママチャリに乗って東奔西走する様は多くの人がご存知だろう。  株主優待の特徴として、優待内容が株式保有数に比例してないことが多い。  例えば、100株以上の保有者に対して一律提供するといった具合だ。100株保有者でも1万株補修者でも、優待は同じなのだ。  むしろ、優待内容がアップグレードしていくのは、株式数よりも株主の保有年数によるものが多い。1年間保有している人には1000円分のクオカードを出し、2年以上保有すると毎年2000円分になるといった具合だ。  しかし、外国人株主の存在が顕著になって株主還元姿勢が高まり、配当金に対して積極的になる会社も増えてきた。また、日本以外に居住地のある株主や機関投資家にとってみれば株主優待は不要の産物。株主優待などはやめて配当金に回せという声も出てくる。  今も約4割の会社が何らかの株主優待を継続していると言われるが、多くの人がもらって嬉しい優待をしている会社はそれほど多くない。
新NISA

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