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1万円で購入した“FENDIのマフラー”を買い取りショップへ持ち込んだ結果…TikTok「危険な配信ビジネス」の実態

 インターネットの主流が動画コンテンツになって久しいが、悪質な配信者たちは次々と過激な動画を配信し続け、ユーザーとプラットフォーマーのイタチごっこはやむことがない。偽ブランド品をたたき売りする者も…その最前線を追った!

シャネルにグッチ…偽ブランド品を販売するライブ配信者

[危ない配信ビジネス]の世界

棚にはブランド品が並び、番号が振られている

 最近、TikTokのライブ配信で奇妙な光景を目にするようになった。 「ミタイ商品アレバ言ッテクダサイネ~」  配信者である中年女性は、イントネーションに若干、違和感のある日本語でそう視聴者に語りかけた。背後の棚にはシャネルにグッチ、セリーヌ……欧米の高級ブランド品が並んでいる。 「3番見せて」と視聴者からコメントが入ると、ルイ・ヴィトンのバッグをカメラに寄せ、デザインや機能の説明を始めた。話し終えると、女性は掲示してあるLINEのアカウントを指さし、「詳しくはこちらで話しましょう」と言った。
[危ない配信ビジネス]の世界

見たい商品があればコメントすれば見せてくれるというしくみ

 確認すると、同様のライブ配信は15以上あった。スニーカーやコートなどを売る配信者もおり、どこも視聴者からのコメントがついていた。  なにかにおう。強烈な違和感を覚えた記者は、試しに接触してみることにした。

「普通はバレないよ」怪しげなカタログから購入を促す

 ある中年女性の配信者に「シャネルの財布はある?」とコメントすると、「チョトマッテ」と背後にあった段ボール箱を漁り、財布をアップにして見せてくれた。  その後、LINEでのやりとりとなったが、送られてきたURLをクリックすると、怪しげなカタログが出現した。どうやらここから買うようだ。先ほどの財布は「1万5000円」で“新品”だという。  あえて偽物という言葉は使わず「レプリカですか?」と問うと、「SSランクより上のNランク、普通はバレないよ」とのこと。はっきり偽物だと認めたのだ。
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記者が“フェンディのマフラー”を配信者から買ってみた
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