今回取り上げる「GeChic On-Lap M141E」は、14型のモバイルディスプレイだ。独自設計のバータイプのスタンドにより、縦置きにも対応するのはもちろん、オプションのデスクトップ用スタンドや壁掛けキットによる設置も可能など、設置性の高さはピカイチのモデルである。販売代理店から機材を借用したので、レビューをお届けする。
まずは、基本的な仕様を押さえておこう。画面サイズは14型で、解像度は1920×1200ピクセル、パネルはノングレアで、視野角は水平/垂直ともに178度だ。コントラスト比は1200:1、輝度は250ニト、応答速度は12.5msで、タッチ操作には非対応となる。
接続方法はUSB Type-CとHDMIの2系統だ。USB Type-Cは2ポートを搭載しているが、片方は電源入力専用で、試してみた限りパススルー充電にも対応しない。ちなみに、イヤフォンジャックやスピーカーを内蔵しないなど、音声出力系の機能は省かれている。
デザイン上の特色として、上下のベゼル幅が等しいことが挙げられる。多くのモバイルディスプレイは上部よりも下部のベゼル幅が広く、縦置きにした時にアンバランスに見えるが、本製品はそうしたこともない。縦置きで使う機会が多い人には最適だろう。
スタンドはフォトフレームに似たバータイプで、背面に折りたためるだけでなく、挿す方向を変えれば縦置きにも対応する。同社がクイックリリーススタンドIIと呼ぶこの機構は、以前紹介した「On-Lap M152H」にもその前身が搭載されていたが、本製品では縦置きにも対応するなど進化している。
ちなみに、横置き時は40〜80度、縦置き時は30〜75度まで角度を変更できる。
この他、本製品はデスクトップ上で使うための高さ調節が可能な専用スタンドや、壁に掛ける際に使うブラケット(いずれも別売)も利用できる。クイックリリーススタンドIIと差し替えるだけなので、交換のためにわざわざネジを外すような手間もかからない。他のモバイルディスプレイにはない、本製品の最大の利点と言っていい。
重量は公称値で696g、実測だとスタンド込みで702gと14型としては軽量な部類に入る。持ち歩きやすいのはもちろんのこと、オプションのスタンドやブラケットに取り付ける場合でも、重量のせいで不安定になる場合は少ないだろう。
付属品はUSB Type-CとHDMIの両接続方式それぞれに使うケーブルに加え、USB Type-CをUSB Type-Aに変換するアダプター、クイックリリーススタンドII、収納ケースが用意される。収納ケースは片面が硬い仕様で、画面が押されて割れるのを防止できる。おまけレベルの保護ケースと一線を画したタイプが付属するのはポイントが高い。
それでは、早速使って見よう。
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