「AQUOS R7」の誕生から数カ月遅れてライカの「Leitz Phone 2」がやってきたのである。前モデル、「AQUOS R6」のライカ版が「Leitz Phone 1」だったのだから、イメージセンサーが一新されたR7のライカ版も待ち望まれていたのだ。少なくとも写真好きの人は注視していたはず。
やっぱり期待されているのは画質だ。前モデルは1型とはいえコンパクトデジカメ用のセンサーをベースにしていたが、今回はスマートフォン用に新たに開発したセンサーを使っている。センサーのアスペクト比も3:2から4:3になり、他のスマホカメラと同じになった。
そうして開発されたAQUOS R7にライカはどんな味付けを加えたか。チェックしよう。
まずちょいと見比べ。カメラ回りの処理やLEDライトの場所も全然違うが、そこはデザインの妙。Leitz Phone 2の方がほんのちょっと大きいが、これは四辺や角のデザインの違いだ。AQUOS R7をアルミフレームで囲ったような印象になっている。
Letiz Phone 2には前モデルと同様、ケースとレンズキャップが付属する。そうするとさらに一回り大きくなるが、手触りはよくなってホールドしやすいし、レンズキャップでレンズを保護するという感覚が実にカメラっぽい。
ライカホワイトのまま使うか、ケースを使うかは好みで。
レンズキャップはマグネットでピタッとくっつくけど、なくしやすいので注意したい。
では撮影だ。Letiz Phone 2のカメラはシングルタイプ。AQUOS R7と同じ1型で、4:3の4720万画素センサー(47.2MP)を搭載。レンズは35mm判換算で19mm相当のF1.9。通常の撮影ではクアッドピクセルとして1180万画素で記録される。
カメラは19mm1つだけだが、中央部を切り出すことで1x(24mm相当)や2x(48mm相当)の絵を作り出している。
まあこの辺はAQUOS R7と同じだ。となると、両者で写りはどう違うのか、気になるよね。
というわけで、同じ被写体を撮ったとき、どのくらい写りが違うのかを連発してみよう。センサーもレンズも同じなので違いが出るのは発色や階調、ホワイトバランスだよねってことで、それが分かるよう縮小した画像を2つずつ並べてみた。
けっこう違っていて面白いのだ。AQUOS R7がハイコントラストでくっきりあざやか系の画作りなのに対し、Leitz Phone 2は抑えめのちょっと渋い発色だ。
次は夜景。かなり暗い場所で、どちらも夜景モードで撮影した。雰囲気は変わらないが、発色がLeitz Phone 2の方が渋めだ。
次は料理。ベーシックな「写真」モードではどちらの端末もAI処理が働き、料理と認識した上での写真になったのだけど、やはり違いが出ている。階調や色、白の合わせ方に差があるのだ。
Leitz Phone 2の方が好ましい感はある。
最後は人物編。Leitz Phone 2の方が肌色がしっかり出ていて、AQUOS R7の方が肌が明るく白っぽい。肌をどう表現するかは各社の個性が出るところだ。
特に特殊な環境や構図ではない典型的なシーンを選んで比較してみたが、けっこう違うのである。
善しあしというよりは画作りの方針の違いといっていい。シャープっぽいくっきり鮮やかな写真を好きな人もいるだろうし、古くからのカメラ好きの人は、そういうこってりした写真よりナチュラルで味のある写真を好みそうだ。画作りの違いがあるってのがいい点。
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