2023年には続々とユニークな通信プランが登場しました。ここでは、楽天モバイルの変化や、auやソフトバンクが展開するサブブランドの主力プランについて、紹介していきます。
スマートフォンやスマートウォッチ、タブレットを軸に、ICT機器やガジェット類、ITサービス、クリエイティブツールなどを取材。Webメディアや雑誌に、速報やレビュー、コラムなどを寄稿する。Twitter:@kira_e_noway
楽天モバイルでは、6月から「Rakuten最強プラン」の提供がスタートしました。
それまで提供されていた通信プラン「Rakuten UN-LIMIT VII」では、楽天の自社回線エリアにおいては通信量の上限がなかったものの、au回線網を利用した国内のローミングエリアにおいては、データ通信量が5GBを超過すると速度制限が制限される仕組みでした。
「Rakuten最強プラン」では、この5GB制限が撤廃されたことで話題になりました(ただし、海外のパートナー回線エリアでは、従来通り月2GBまでの制限があります)。
制限は撤廃されましたが、月額料金は「Rakuten UN-LIMIT VII」のときから維持されています。月間のデータ利用量が3GBまで1078円(税込、以下同)、3GB超過後から20GBまで2178円、20GB超過後は3278円です。データ利用量に対するコストパフォーマンスは非常に優れています。
これから初めて楽天モバイルを検討するという人は、想定する利用エリアでの通信品質について、口コミ等をチェックしておくと、より安心して検討を行えるのではないでしょうか。
au(KDDI)のサブブランドである「UQ mobile」は、6月から「コミコミプラン」(月間20GB、月額3278円)、「トクトクプラン」(月間1GBまで月額2277円、月間1GB超過後から15GBまで月額3465円)、「ミニミニプラン」(月間4GB、月額2365円)という3つの通信プランを提供しています。
この中で筆者が特に注目したのは「コミコミプラン」です。月額料金は3278円なので、同価格帯であるドコモのahamo(月20GB、2970円)などと比べたときに、単純な価格では見劣りします。
しかし「自宅セット割」(990円値引き)や「家族セット割」(1540円値引き)のどちらかを適用できる場合や、標準で付帯するかけ放題の時間が1回10分と長い点がメリットとなる使い方をしている場合は、お得さを感じる仕様になっていました。
家族で契約でき、電話を使う頻度が多い――という人ならば、コストパフォーマンスの高い通信プランの1つとしてチェックしておくと良いのでは、と思います。
8月にはワイモバイルの通信プランも新しくアップデートされました。
プランは容量別に「S/M/L」の3つがあり、それぞれ月に使えるデータ容量が増量されて4GB/20GB/30GBになりました。月額基本料金は、2365円/4015円/5115円です(※従来プランからのデータ容量の変化は、S:3GB→4GB、M:15GB→20GB、L:25GB→30GB)。
さらに、データ使用量が1GB以下の月には、「S」プランは変わらず2365円で、「M」プランだと1100円値引きされて2915円、「L」プランだと2200円が引かれて2915円になります。加えて、契約状況によっては、そこから「おうち割 光セット」(1100円値引き)または「家族割引サービス」(1100円値引き)のいずれかが適用できます。
こうした割引をフル活用できれば、データ使用量が1GB以下の月には1078円で済み、データ使用量が1GBを超える月でも、Sプランは1078円、Mプランは2178円、Lプランは3278円で運用することも可能です。
サブブランドらしいお得感がさらにアップしたワイモバイル。auやソフトバンクには指定の決済サービスを使うと還元率がアップ”する新プランもありますが、どれくらい安くなるのか試算に手間がかかってしまいます。そうしたことがない分かりやすさが嬉しいなと思います。
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