第4回グーグルの個人情報「記憶の全て見てる感覚」 記者が12年分を入手

有料記事ビッグテック 膨張する権力

サンフランシスコ=五十嵐大介
[PR]

 年間数十兆円を稼ぐ米グーグルフェイスブック(FB、現メタ)は、広告ビジネスに支えられている。その利益の源泉は、私たち利用者の膨大なデータだ。データはどう集められ、どう使われているのか。

 記者はグーグル、FBのサイトから、自分に関するすべてのデータをダウンロードする申請を出し、データを入手してみた。グーグルの場合、「データエクスポート」のサイトに行けば誰でも申請できる。

 グーグルのフォルダーをのぞくと、「メール」「マップ」などの項目に分かれていた。

 グーグルマップの検索ファイルを開くと、2010年5月以降の検索データが表示された。件数を検索すると、12年間で6万5632件のデータがあった。1年で5千件、1日あたり15件の換算になる。10年以上前の位置情報を見るのは、不思議な感覚だ。

スマホの「位置情報の取得を許可しない」設定。ただ、チェックを入れていても、おおよその位置情報が把握されている場合もあるようです。記者が自分のデータをダウンロードしてわかったことをお伝えします。

 一番興味があった「検索」の…

この記事は有料記事です。残り1654文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【お得なキャンペーン中】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

  • commentatorHeader
    ドミニク・チェン
    (情報学研究者)
    2022年6月14日21時52分 投稿
    【解説】

    FacebookとGoogleが個人データをダウンロードできる機能は何年も前から提供していましたが、技術に詳しい人たちの界隈でしか知られていなかったと思います。プラットフォームが利用者の知らない間に多くのデータを採集し、その動向に影響を及ぼ

    …続きを読む
  • commentatorHeader
    宮坂麻子
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2022年6月15日11時12分 投稿
    【視点】

     国で「教育データの利活用」の議論が進んでいます。公立学校でも子どもたちの学習や生活のデータを収集・活用し、教育や指導に生かしていこうという動きです。「データが残る」「どう使われるのかわからない」という漠然とした不安から、懸念の声があがって

    …続きを読む

連載ビッグテック 膨張する権力(全27回)

この連載の一覧を見る