35歳の“子供部屋おばさん”が婚活をはじめたら「恋したことないのに、無謀だった」
自立をせず実家暮らしを続ける妙齢の女性、それが「子ども部屋おばさん」。通称“こどおば”。
実家に住み続けるだけではなく生活費を一切入れず、家事も炊事も親任せ。当の本人は生活能力が一向に上がらず、いつまでも気分は子供のまま。「そんな人いるの?」と神話のように聞こえるかもしれませんが、現代ではそう珍しい話ではないようです。
都内でOLをするカナエさん(仮名・37歳)も「子ども部屋おばさん」の一人でしたが、35歳の時にようやく危機感を覚えたそう。親友の結婚をきっかけに推し活だけが趣味の人生から脱却すべく、婚活をスタートさせました。
【前編】⇒37歳なのに実家に寄生。“子供部屋おばさん”になった高学歴女性がハマった罠
婚活アプリの登録、街コンへの参加を試みましたがうまくいきません。
年齢イコール彼氏なし、推し活ばかりをしていた彼女は一般男性とどのような会話をすればいいか分からなかったのです。
いくら彼氏がいないと言えど、ホストクラブやアイドルの特典会で男性と関わる機会があったため、異性とのコミュニケーションは何の問題もないと思っていました。
けれども、彼らは好意を向けてくれる相手に合わせるのが仕事です。彼女はその部分に気付いておらず、会話が弾むことを自分の能力と錯覚していたのでしょう。
いざマッチングした相手と顔を合わせても、言葉が浮かばず戸惑ってしまったとか。この事実には彼女自身が一番驚いたと言います。
楽しい時間を過ごせなければ関係が進まないのは当然のこと。恋のスタートラインには立ててもその先に進めず、次に繋がる男性が一向に現れませんでした。
カナエさんは数名とマッチングしてデートに漕ぎつけましたが、話を深堀りすると「全ての誘いに気乗りしなかった」そう。
アイドルやホストといったキラキラした存在に触れることが日常になっていた彼女。一般男性はとても地味に思え、会話が楽しいと思えません。
すっかり男性に対する理想が高くなり、現実離れした相手でないと興味を持てなくなっていたのです。
好みに当てはまらなければすぐにシャットアウト。実家が裕福だったことから相手の年収にもこだわりがあり、ルックス、年収、身長が彼女の譲れないポイントだったとか。
時折お母様から「妥協も大切なのよ」と指摘が入りましたが、カナエさんはすぐに心を入れ替えることができません。
そうこうしているうちに時間はどんどん経過するもの。婚活に苦戦し続け、諦めようとしたころようやく“理想の王子様”的存在が現れるのですが……。
男性に免疫がない現実に気づく
理想が高すぎて、好きになれる相手が見つからない……
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