操作してる感触がめちゃくちゃ気持ち良いんすわ......音楽も!操作してる感触がめちゃくちゃ気持ち良いんすわ......音楽も!
■スクエニのリメイクが今アツい!

今、ゲーム業界ではスクウェア・エニックス(以下スクエニ)の名作RPGがリメイクラッシュで超話題に! 2022年は『ライブ・ア・ライブ』(オリジナルは1994年、SFCでリリース)が美しいグラフィックでリメイクされ話題になったほか、『サガ・フロンティア』(1997年、PS)、『ロマンシング・サガ ミンストレルソング』(2005年、PS2)のリマスターも発表され遊びやすくなり、この2作はスマートフォンでも気軽に遊べるようになりました。

他にも『クロノ・クロス』(1999年、PS)は『ラジカル・ドリーマーズ エディション』としてリマスターされ、PS4やSwitchなどでも遊べます。

『聖剣伝説3』(1995年、SFC)のリメイク(『聖剣伝説3 TRIALS of MANA』)はグラフィックやアクション性が向上したほか、BGMを原作とアレンジ版を切り替えられる仕様が原作ファンとしてはうれしかったですね......。

個人的にはピクセルリマスター版『FINAL FANTASY V』で、ブレイブブレイドとチキンナイフの二刀流ができるバグが残っているのが激アツでした!

また2021年には、美しいグラフィックで生まれ変わったHD-2D版『ドラゴンクエストIII』のティザームービーが公開。続報の期待が高まっており、全世界が熱望する『FF VII』のリメイク第2作『FINAL FANTASY VII REBIRTH』は来冬発売予定と、ビッグタイトルのリリースも控えております。

まるでスーパーファミコンやプレイステーションの時代......90年代にゲームに夢中だった世代を狙い撃ちしているようですね!

そんななか、2月24日に発売された『オクトパストラベラー2』の制作も担当しているスクウェア・エニックスの第二開発事業本部ディビジョン6、通称「浅野チーム」が、先日に会員制サービス「スクエニ メンバーズ」でアンケートを実施。その中には、リメイクしてほしいタイトルという質問もありました(現在は終了)。

彼らが得意とするドット絵のキャラに、3DCGの効果を加えた美しいグラフィックの「HD-2D」 は、まるでスーパーファミコンのRPGを現代的にパワーアップさせたかのような、たまらないものになっています。

というわけでRPGの雄・スクウェア・エニックスに今こそリメイクしてほしいゲームを、暑っ苦しく語りたいと思います!

■『クロノ・トリガー』『ロマサガ3』もいいけれど......?

画像はスマートフォン版『クロノ・トリガー(アップグレード版)』より画像はスマートフォン版『クロノ・トリガー(アップグレード版)』より
順当に考えると、20世紀最高のRPGと謳われる『クロノ・トリガー』(1995年、SFC)や『ファイナルファンタジーVI』(1994年、SFC)、『ロマンシング・サガ3』(1995年、SFC)あたりをリメイクしてほしいという声が多いでしょう。

もちろん自分も90年代に少年時代を過ごしたスーファミ世代として完全に同意しますが、ドット絵も音楽もSFCの時点で完成されているのでは......と思うことも......(ちなみに、『ロマサガ3』や『クロノ・トリガー』は追加要素があるリマスター版が発売されています!)。

リマスター版の『ロマサガ3』ではあのキドラントの村長を殴れるぞ! 私が村長ですリマスター版の『ロマサガ3』ではあのキドラントの村長を殴れるぞ! 私が村長です
というわけで、自分が声を大にしてリメイクをお願いしたいのはこちらになります。

『ゼノギアス』をリメイクしてくれ~!!!

「百億の鏡のかけら......小さなともしび......とらわれた天使の歌声......ゼノ......ギアス......」。これは『FFVII』で主人公クラウドが精神崩壊した時の謎めいたセリフです。この意味深なセリフを覚えている人も多いのではないでしょうか。

輪廻転生を描いた、壮大で難解な物語にノックアウトされちゃいましたヨ......。中3だったな~輪廻転生を描いた、壮大で難解な物語にノックアウトされちゃいましたヨ......。中3だったな~

『ゼノギアス』は1998年に発売された「新世代サイバネティックRPG」。「聖剣伝説が出ない理由、ファイナルファンタジーとは異なる可能性、そして ゼノギアス」というキャッチコピーのCMも印象的でした。

「ギア」と呼ばれる戦闘用ロボットを使ったバトル、30分を超えるアニメーション、何より光田康典さんの神がかった美しい楽曲! 『新世紀エヴァンゲリオン』などの影響を色濃く感じる90年代の世紀末感と、サブカルチャーへのオマージュをこれでもかと詰め込んだ衒学的なRPGなんです。

最強と名高いシタン先生。でも鬼畜!最強と名高いシタン先生。でも鬼畜!
みんなのトラウマになりかねない「ソイレントシステム」や、主人公とヒロインのベッドシーンなど、今だとアウトかもしれないキワドイ描写もありますが......それもまた我々の一生消えない記憶になるきっかけだったかもしれません。

そして、唐突にノベル形式になっちゃうディスク2をきちんと描いて完全版として出してほしい!! 25年待っています!!

■ひとつの世界に、ふたつのファンタジー『デュープリズム』

そしてもうひとつだけ欲を言えば、3DアクションRPG『デュープリズム』(1999年、PS)のリメイクを激しく希望したいです!

最終的にはミントとルウ、ふたりとも大好きになります最終的にはミントとルウ、ふたりとも大好きになります
『デュープリズム』は、性能も物語も異なるふたりの主人公を選んで冒険するアクションRPGです。フルポリゴンの3Dで描かれ、ムービーが一切使われていないのが当時としては斬新でした。

王道ストーリーながらシリアスとコミカルのバランスが絶妙で、ファンシーなギャグがたまらない「ミント編」と、ひたむきな頑張りに胸を打たれるシリアスな「ルウ編」があり、どちらもまったく別ゲームみたいに楽しめるんです! いわば1本で2本分楽しめるゲーム!

狭い港町を舞台にしている分、サブキャラクターたちの掘り下げも丁寧で、遊べば遊ぶほど登場人物が好きになってしまいます。

ルウとミントは魔法と変身で性能も謎解きも違うし「強くてニューゲーム」もあるし何周も遊びたくなるし仲野順也さんのサントラもエキゾチックでたまらないのです......おっと早口になりすぎてしまいしたわ。

某サイトでも「続編希望支持が最も多いゲーム作品」として1位を獲得したのも頷(うなず)けます。個人的には「ミント編」を遊んでから「ルウ編」をプレイするのをオススメします! リメイクでも続編でもいい!このレトロなポリゴンの魅力は2023年こそ輝くのでは!?

■『ドラクエ』と『FF』以外もリメイクしてほし~い!

さらに欲張ると『ブレイヴフェンサー 武蔵伝』(1998年、PS)、『ルドラの秘宝』(1996年、SFC)、『パラサイト・イヴ』(1998年、PS)など、旧エニックスの作品なら『天地創造』(1995年、SFC)、『ワンダープロジェクトJ 機械の少年ピーノ』(1994年、SFC)、『46億年物語 -はるかなるエデンへ-』(1992年、SFC)など、野心作揃いの90年代スクエニゲーもお願いしたいところです! 

ここまで来るともはや選びきれなくて困りますね! 変化球だと『ブシドーブレード』(1997年、PS)を重厚な和風ダークファンタジーとして大胆リメイク......なんていかがでしょうか!? ぜひぜひお願いします、神様仏様スクエニ様!

ボスの長セリ中に斬ると「武士道に反する行い」をしたことになりバッドエンド!ブシドー!ボスの長セリ中に斬ると「武士道に反する行い」をしたことになりバッドエンド!ブシドー!
「大切なことはゲームから学んだ」──そんな言葉をよく耳にしますが、かつてのゲーム・キッズにとって、この言葉は過言ではないと思います。

生きる喜びも困難も、光の眩(まぶ)しさも闇の深さもスクエニのRPG群から教わりました。てなわけで、『FF7』リメイクまでに、なんとかしてPS5を手に入れなくては......!

先行きの見えない時代ですけれど、ゲーマーはまだまだ未来にワクワクして生きていけそうですね!


●高野メルドー(たかの・メルドー)
SuiseiNoboAz(最新作は2022年『GHOST IN THE MACHINE DRUM」)をはじめ、ゲスバンド、古都の夕べなどで活動するギタリスト。ゲーム好きとしても知られ、スマホゲーム専門メディア「アプリゲット」でレビューを執筆している。