松村沙友理、美波、曽田陵介が語るコンプレックスとの向き合い方『ショジョ恋。』インタビュー

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曽田陵介、松村沙友理、美波
曽田陵介、松村沙友理、美波

松村沙友理さんが主演を務めるFODオリジナル新ドラマ『ショジョ恋。』が、フジテレビが運営する動画配信サービスFODにて、3月21日(火)0時より第1話から第4話が配信されます(第3話までは無料配信)。

原作は、山科ティナさんによるコミック「ショジョ恋。―処女のしょう子さん―」。松村さん演じる主人公の庄司しょう子は、美人で仕事もバリバリこなし、誰もが憧れる存在ですが、いまだ処女であることが悩みの26歳。過去の恋愛トラウマから抜け出せず、恋に臆病になっているしょう子は、ひょんなことから“恋家(コイハウス)”という恋活シェアハウスの存在を知り、自分を変えるために入居します。そこで出会った月島圭(美波さん)、田中有希(曽田陵介さん)ら6人で共同生活を送ることになるのですが、シェアハウスの人間関係が複雑に絡みはじめ、しょう子の恋は思わぬ方向に動き出します。

この度、TVerプラスでは松村さん、美波さん、曽田さんにインタビュー。悩みながらも3人で掛け合いながら作っていったという役作りについて、初共演の印象、また本作のストーリーにちなみ、それぞれのコンプレックスとの向き合い方も聞きました。

松村沙友理が演じるしょう子は「まるで漫画から出てきたよう!」

――ドラマ化決定の発表時、松村さんは「しょう子を演じるのが楽しかった」とコメントされていました。どんなところが演じていて「楽しい」に繋がったのですか?

松村:リアルな題材の中に、ラブストーリーらしいロマンチックなドキドキする展開が織り交ぜられていて、原作を読んだ時から「この作品を演じるのは楽しいだろうな」と思いました。実際に演じてみても、肉まんを半分こしたり、ベッドに連れていかれたりと女の子なら一度は憧れる理想のシーンが詰まっていて、キュンキュンしました。

松村沙友理
松村沙友理

――そんな松村さんとは対照的に、「難しかった」とコメントしたのが美波さんと曽田さん。難しい役柄をどのように掴んでいったのでしょうか?

美波:僕が演じる圭は、ミステリアスな雰囲気を持った美大生。感情の変化があまりないキャラクターだったので、僕自身も圭が何を考えてその行動を取ったのかがわからなくて。物語が進むにつれて感情の揺らぎを表現するシーンも多くなっていったので、すごく難しかったです。そんな中でも、監督さんやプロデューサーさんと相談し、松村さんや曽田さんと掛け合ううちに圭の本質を掴んでいきました。

曽田:僕は、原作を読んだ段階では「田中ってこんな人物なんだろうな」と理解できたつもりだったのですが、いざ台詞を言葉にしてみると、自分の中で何かしっくり来なくて……。田中というキャラクターが、僕自身とかけ離れ過ぎているからでしょうね。「なぜここでこんなこと言うんだろう?」「なぜこんなことをするのだろう?」と悩みながら、自分なりの田中を作っていった感じです。そうしたら、監督さんから「すごく田中だよ!」と言ってもらえたので(笑)。自信を持って田中を演じられました。

美波
美波

――松村さんから見て、2人が演じるキャラクターはいかがでしたか?

松村:おふたりがそんなに悩んでいたとは、まったく知りませんでした。私自身、しょう子をどう演じていこうかなと悩む中で、おふたりの演じる圭と田中にとても助けられたので。台本を読んでも掴めなかった部分が、現場に入っておふたりと掛け合うと「しょう子ってこうなんだ」と理解する瞬間がたくさんあったので、私はおふたりのおかげでしょう子という役を作り上げられたと思っています。

――では、美波さんと曽田さんから見て、松村さんが演じたしょう子はいかがでしたか?

美波:本読みの段階から「まるで漫画から出てきたようだ!」と思うくらい、しょう子そのものでした。一つひとつの仕草すべてに“しょう子らしさ”が再現されていて、単純に「すごい!」と思いました。

曽田:松村さんにしかできない“しょう子”でしたよね。松村さんの底抜けの明るさが、しょう子ににじみ出ていたと思います。

松村:嬉しい! 褒め上手だね(笑)。

曽田陵介と美波から見た松村沙友理「イメージそのまま」

――3人は本作で初共演。共演してみての印象や、撮影現場でお話したことがあれば聞かせてください。

松村:おふたりは一匹狼タイプ。すぐどこかに行っちゃうし、メイクさんがよく「あの2人どこ行った?」って探していましたよ(笑)。

曽田:田中というキャラクターが本当にわからなくて、休憩時間はとにかく台本を読んでいました(笑)。

美波:撮影現場でお話することは少なかったのですが、曽田さんは撮影外でご飯に連れて行ってくださいました。役者の世界のことや、プライベートについても、とても深い部分まで教えていただいて。僕にとって、かっこいいお兄さんのような存在です!

曽田:良い先輩ですねぇ(笑)。

松村:2人でそんなことしていたの? 私には何もしてくれなかったのに!(笑)。

曽田陵介
曽田陵介

――そんな曽田さんは、美波さんに対してどのような印象を?

曽田:美波くんは、すごく真面目。本読みの時から台本にびっちりメモを取っていました。

松村:確かに。あれは何を書いていたの?

美波:役の履歴書です。演技の経験が少ないので、それくらい前もって準備しないと演じられないと思ったんです。圭の出身地などを勝手に想像して履歴書を作っていたのですが、まさか見られていたとは。真面目だと評価していただけて、嬉しいです(笑)。

――松村さんに対する印象はいかがですか?

美波:とにかく明るい。テレビで見ていたイメージそのままだと思いました。

曽田:その通りだと思います。あと、優しいですよね。

松村:天使みたいだと思いました?
(※劇中で圭がしょう子に対して「天使がいる?」と言うシーンにかけて)

美波&曽田:はい(笑)。

松村沙友理
松村沙友理

――プライベートでは、“恋家”、またはシェアハウスに住んでみたいと思いますか?

松村:住んでみたいです! 乃木坂46として活動するために上京した時、メンバーと一緒に寮生活をしていて、それがすごく楽しかったんですよね。このドラマでも“恋家”での撮影が多くて、とても楽しいシーンばかりだったので、シェアハウスに住んでみたいと思いました。

美波:僕も今回の撮影で、シェアハウスに興味を持ちました。人見知りなので1人でいる方が絶対楽だと思っていたのですが、人生で一度は経験してみたいですね。

曽田:僕はしたくないです。争いごとが生まれるイメージ(笑)。派閥ができたら僕の居場所がなくなってしまうので、絶対に無理だと思います。家を出ていく運命が見える!

松村&美波:(笑)。

コンプレックスとの向き合い方とは?
コンプレックスとの向き合い方とは?

――しょう子はコンプレックスに向き合い、恋愛へと前向きに挑みます。3人はコンプレックスに打ち勝った経験はありますか? またコンプレックスを抱く人へのアドバイスもお願いします。

曽田:僕はダンスが本当に苦手なのですが、番組でダンスを披露しなければいけなくなり、1か月間かけて猛練習して踊れるようになりました。いまだにダンスは苦手だし、コンプレックスを解消できたわけではないのですが、一生懸命やったことで、少し苦手意識が薄れたのかな? と思っています。

美波:僕は、この細すぎる体型がコンプレックス。ジムに通ってはいるのですが、筋肉ムキムキにはなりづらい体質なんです。ですが、自分が思っている以上に周りの人たちは僕の体型なんて気にしていないんですよね。そう思うことで、コンプレックスを意識することが少なくなりました。

松村:私はコンプレックスが多い人間です。乃木坂46として活動している時は、周りに優秀な子が多すぎて、それと比べてしまい、自分のできないところばかり気にする時期もありました。そんな中でも、私はできないなりに一生懸命やれたのかなと思います。何もやらずにコンプレックスと言うのは違う気がして。なので「一生懸命やった」という事実がコンプレックスに打ち勝つ一番の方法なのではないかと思っています。

(取材・撮影・文:米田果織)

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