木村拓哉の「誤差なし」が再び! 『BG』シーズン2放送を前にシーズン1の魅力をおさらい

『BG』S2を前にS1の魅力をおさらい

 木村拓哉が主演を務めるドラマ『BG~身辺警護人~』(テレビ朝日系)がシーズン2として帰ってくる。

 『BG』は、あらゆる危険からクライアントを護る民間ボディーガードの生き様と戦いを描く人間ドラマ。2018年に放送されていたシーズン1からは、主演の木村のほか、斎藤工、菜々緒、間宮祥太朗が続投。4月16日から放送を開始する予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で開始日が延期となったため、しばらくの間、前シリーズの「傑作選」がオンエアされる。

 本稿では放送を前に、シーズン2を観る上で欠かすことのできないシーズン1の振り返りとその魅力を紐解いていきたい。

『BG』を代表する名ゼリフ「誤差なし」はシーズン1のみ?

 まず、シーズン1とシーズン2の相違点として挙げられるのが、チーム戦から個人戦へと変化していくことだ。シーズン1では、島崎(木村拓哉)を中心に、日ノ出警備保障のメンバーである高梨(斎藤工)、菅沼(菜々緒)、沢口(間宮祥太朗)、村田(上川隆也)がクライアントのボディーガードとして任務を遂行していた。スタジアムを舞台に厚生労働大臣である立原(石田ゆり子)を護衛する第1話、そして立原を民事党幹事長の五十嵐(堀内正美)がいる会場へと連れていく最終回は、そのチーム戦が最も白熱する回だ。

 ことが起こった際の逃走経路の確保、瞬時の空間把握能力。会場の下見も、ボディーガードにとっては大事な事前準備であり、まるで空間にマーカーでメモをするかのように島崎が脳内でイメージする動きがスタイリッシュに伝えられる。「誤差なし」ーーこの言葉は、チーム全員が自身の腕時計をかざし、示す時間に狂いがないことを確認する行為。『BG』を代表する名ゼリフであり、終盤にかけては涙なしでは観られないシーンへと変わっていく。

 民間の警備会社である武器を持たない丸腰の日ノ出警備保障に対して、ライバル関係となるのが警視庁警備部警護課の通称「SP」と呼ばれる面々。特に落合(江口洋介)は、SPを「民間警護は街の用心棒レベル」と見下し、敵視する人物である。先述した最終回では、「BG VS SP」とも取れる大波乱のクライマックスに。島崎の前に立ちはだかる落合。正義とは何かを考えさせられるラストがそこには待ち受けている。

 村田の「ボディーガードというのはチームプレイ」というセリフがあるほど、島崎たちのチーム戦が魅力だった『BG』は、シーズン2から一転して個人戦へ。島崎は私設ボディーガードに転身し、「個人 VS 組織」の物語が軸として展開される。信頼し合いながらも付かず離れずの関係性である島崎と高梨の2人、「誤差なし」はもう聞くことはできないのか。「傑作選」を観ながら、シーズン2に思いを馳せるのも、一つの楽しみ方だ。

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