モーニング娘。「まーどぅーコンビ」の天邪鬼な恋がたまらない! 写真集『拝啓、ハル先輩!』が描くドラマ

『拝啓、ハル先輩! -東麻布高校白書-』まーどぅーコンビの関係性

 結成から23年が経った今もなお、モーニング娘。の人気は衰えることを知らない。先日放送された『今夜くらべてみました』(日本テレビ)では「モーニング娘。を愛しすぎる女」をテーマに、市川紗椰、犬山紙子、小川紗良、指原莉乃らが熱くモーニング娘。の魅力を語っていた。女性アイドルグループとはいえ、今や女性ファンが急増しており、高いダンススキルと共感性の高い歌詞、そしてメンバーそれぞれの個性が光るグループ感が人気の所以と言えるだろう。

 また、モーニング娘。には長い歴史があり、メンバーが大きく入れ替わっていることも醍醐味の一つだ。色んなキャラクターの女の子がグループに加入しては成長を遂げ、磨きがかった状態で卒業していくサイクルは、応援しているだけでも胸が熱くなる。歴史を遡ることでモーニング娘。の新たな魅力の発見や推しとの出会いにも繋がるので、最近モーニング娘。にハマった方にはぜひ過去の楽曲やLIVE映像も見ていただきたい。

 そこで今回は、今のモーニング娘。を知るためには欠かせない、デジタル写真集として2017年より配信されている過去作品『拝啓、ハル先輩! - 東麻布高校白書 - 』を紹介する。

ハル先輩(工藤遥)を中心にうごめく青春ストーリー

 本作は、雑誌『UTB+』(ワニブックス)に掲載されていた誌上ドラマを完全版としてまとめたもので、当時在籍していたモーニング娘。’17のメンバー全員が出演している豪華な写真集だ。当時卒業を控えていた工藤遥が男装をして、学校イチの人気者・ハル先輩に扮し、そのハル先輩を中心に同級生や先生役に扮した他のメンバーたちがそれぞれの想いを交錯させるストーリーとなっている。

 全メンバー分のチャプターが収録されており、メンバーそれぞれの視点から学園生活の様子や人間関係の模様が語られていく。それぞれが抱える感情は、素直に思いを伝えられないもどかしさや、友情のなかで生まれる嫉妬など、青春時代特有の単純さと複雑さが入り混じっていて、どこかリアルだ。もちろんストーリー上の設定ではあるのだが、メンバー同士のやり取りや描かれる気持ちは、その100%が台本上のものとは思えず、当時のモーニング娘。の関係性がほのかに感じられるようで見応えがある。

 例えば、工藤と同期の石田亜佑美は、ハル先輩と幼なじみの役を演じているのだが、高校へ進学した途端、他の女の子にも優しく接して人気者になっていくハル先輩に対して「何だか遠くにいっちゃった感じ……」と想いを馳せている。幼なじみの異性に対して恋心を抱く設定は少女漫画でよくあるものの、実際に卒業を控えて活躍の場を広げようとする工藤の背中を見て石田が感じていたリアルな心情とも考えられるのではないだろうか。

ファンには堪らないまーどぅーコンビの天邪鬼な恋

   そして、なかでも注目したいのが佐藤優樹のチャプターだ。佐藤は工藤と二人で「まーどぅーコンビ」と呼ばれ、加入時は最年少コンビとして二人での仕事も多かった。自由奔放な佐藤と真面目な工藤。同い年ながらも工藤が佐藤の面倒を見ることが多く、また工藤の卒業コンサートで手紙に綴っていたように、佐藤は「なんでこの人こんなに愛されてるんだろう」と工藤の人気者っぷりに苛立ちを覚えていた時期もあったようだ。よく一緒にいた二人だが、ただ単純に仲良しな同級生コンビという訳ではなかった。けれども、誰よりも互いのことを理解し、支え合ってきた二人に「まーどぅーコンビ」として強い繋がりがあったのもまた事実。

    ストーリー上では、学園で一匹狼を貫く佐藤と、そんな佐藤の存在が気になる工藤という関係性になっている。工藤が孤独な佐藤にも優しく話しかけ、一緒に授業をサボったり、イヤホンを片耳ずつ共有したり、二人で仲良く過ごす描写が微笑ましく収められている。ただ、佐藤の気持ちとしては「あまり友達がいないから、同じクラスの仲間として、ハルとは仲良くしてるだけ」であり、工藤の方から積極的にきているだけだという。しかし、チャプター最後のカットでは佐藤の方から工藤に抱きついており、この佐藤の天邪鬼さがリアルにも感じられて、ファンとしては非常にほっこりとするラストシーンとなっている。

   そして、何よりも二人並んだ様子が本物のカップルのようで、やっぱり「まーどぅーコンビ」だなと実感する。まーどぅーファンには堪らないチャプターだ。

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