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スズキのジムニーが飛ぶように売れている理由…死角は安全装備?

文=萩原文博/自動車ライター
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スズキのジムニーが飛ぶように売れている理由…死角は安全装備?の画像1スズキ・新型ジムニー(写真:つのだよしお/アフロ)

 8月の夏本番を迎えて、国産自動車メーカー各社から発表される2019年3月期第1四半期決算が出揃った。国内では「若者のクルマ離れ」などが叫ばれ、逆風が吹いているように思われがちだが、トヨタ自動車スズキは増収増益、売上高および各利益はいずれも過去最高となっている。

 世界一の自動車メーカーといわれているトヨタだけでなく、軽自動車販売が中心のスズキがなぜここまで好調なのかと思う人も多いはず。実は、スズキは多くの人が想像する「軽自動車メーカー」とは別の顔を持っている。今回は、そのスズキのもつもうひとつの顔をはじめ、なぜこれだけ好調なのか、また今後の課題などに迫ってみる。

 スズキが浜松を拠点とする軽自動車メーカーであるという認識は、そもそも間違いだ。スズキの19年第1四半期の連結売上高は9875億円。国内の売上高2963億円に対して、海外は6912億円と国内の2倍以上の売上高を海外で達成している。また、国産メーカーとしてはいち早くインドやハンガリーなどに進出。特にインドでは圧倒的なシェアを誇っているグローバルカンパニーだ。これがもうひとつのスズキの顔なのである。

 スズキの発表した国内販売実績では、18年1~6月までの累計で軽自動車が30万5773台(前年同期比102.5%)、登録車(軽自動車の規格を超える自動車の総称)は6万8306台(前年同期比114%)。現在、スズキの国内販売の好調を支えているのは登録車だということも見えてくる。実際、国内だけでなく、海外で販売されているSUV(多目的乗用車)の「エスクード」や「SX4 S-クロス」はハンガリーで生産、また5ドアハッチバックの「バレーノ」はインドで生産され日本に輸入するなど、消費地に近い場所で生産する“地産地消”をいち早く導入し、それが好結果につながっているのだ。

 一般社団法人日本自動車販売協会連合会が発表している18年6月の新車登録台数データを見ると、4232台で19位の「スイフト」をはじめ、25位に3554台で「ソリオ」、29位に17年12月に発売された「クロスビー」がランクイン。一方の全国軽自動車協会連合会の発表している18年6月の軽乗用車の新車登録台数データを見ると、1万3450台で17年12月に発売された「スペーシア」が2位、6位に9500台で「ワゴンR」、そして8位に「アルト」、10位に「ハスラー」と、4モデルがランクインしている。

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