ニュース 2020.02.21. 15:32

新・猛牛打線だ!オリックスの紅白戦は4発飛び交う空中戦に

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オリックスの吉田正尚(C)KYODO NEWS

吉田正が山岡撃ち


 オリックスは21日、宮崎市のSOKKENスタジアムで紅白戦を実施。紅組は山本由伸、白組は山岡泰輔という“開幕投手”の大役を狙う若きエースの投げ合いに注目が集まったが、試合は4本のアーチが飛び交う空中戦の末に6-6の引き分けとなった。


 口火を切ったのは、やはり頼れる主砲。紅組の3番に入った吉田正尚が、山岡の投じた変化球がやや甘く入ったところを逃さずバット一閃。打球はライトスタンド深くに突き刺さる衝撃の先制弾となった。



 昨季はチーム打撃成績が軒並みリーグ最下位という状況の中、打率.322はリーグ2位、本塁打29はリーグ8位、打点85はリーグ9位と主要3部門で好成績を残し、まさに“孤軍奮闘”だった26歳のスラッガー。今季もここまで順調な調整を続けており、3年連続のベストナインはもちろん、悲願のタイトル獲得にも期待がかかる。


ジョーンズ加入が刺激に?


 吉田の一発により目が覚めたか、1回最後の打者となったT-岡田から3者連続で三振を奪うなど、その後は見事に立ち直ってみせた山岡。その好投に応えたのが、白組の4番に入ったスティーブン・モヤだ。

 山本由伸が1回でマウンドを降り、2番手で登板したベテラン・比嘉幹貴の代わり端。甘く入った変化球を持ち前のパワーでライトスタンドへ。変則投手の緩いボールに惑わされることなく叩き込んだ。

 こちらは昨季途中にトレードでオリックスに加入した来日3年目の助っ人。201センチ・117キロの恵まれた体格が示す通り、その怪力ぶりはチームでも屈指。昨年も移籍後初出場の初打席で本塁打を放つなどインパクトは残したものの、一方で確実性には大きな課題を残し、59本の安打のうち10本は本塁打と持ち味は発揮しながらも、打率.244に59三振と粗さが目についた。

 それでも、来日後最多となる64試合に出場できた経験は大きなプラスとなることだろう。パ・リーグの水にも慣れ、今季は開幕から爆発となれば、チームの課題である得点力不足・長打力不足解消の救世主となるだけの力は秘めている。

 野手の外国人選手ではクリス・マレーロとステフェン・ロメロがチームを去ったが、代わりに超大物のジョーンズに加えて大砲候補のアデルリン・ロドリゲスという新たな助っ人も加わっている。どうしても“枠”という問題が出てくるだけに、モヤとしては打ってアピールしていくしかない。

 新加入組に注目が集まりがちだが、お尻に火のついた加入2年目の助っ人からも目が離せない。


レギュラー獲り狙う日本人も存在感!


 1点を追う白組は4回、レギュラー定着を狙う2年目・中川圭太が同じく2年目・同期の富山凌雅からレフトスタンドに運ぶ逆転2ラン。昨季はルーキーイヤーながら4番も任された期待の23歳がインパクトを残した。

 PL学園高から東洋大を経て、2018年のドラフト7位でオリックスに入団した右投右打の内野手。ドラフト下位指名ではありながらも「最後のPL戦士か!?」というところでも注目を集めた男は、ファームで結果を残すと早々に一軍に昇格。交流戦では打率.386(70-27)をマークし、並みいる強打者たちを抑えて首位打者に輝いている。

 守ってもメインの三塁だけでなく一塁、また右翼の守備にも就いて年間の失策はゼロ。今季は三塁のレギュラー獲りに期待がかかっていたなか、紅白戦でも持ち前の打力と勝負強さを発揮。仕上がりの良さをアピールした。


 そして、花火大会の締めは白組の5番に入った杉本裕太郎。4-4と同点の7回裏に澤田圭佑の高め速球を完ぺきに弾き返し、バックスクリーン直撃の勝ち越し2ランを放った。

 徳島商高から青山学院大、社会人のJR西日本を経て2015年のドラフト10位でプロ入りした苦労人。190センチ・102キロという日本人離れした体格を武器に、キャリア13安打のうち7本が本塁打という極端な結果を残している一方、通算打率は.157(83-13)と確実性に大きな課題を抱え、なかなか一軍に定着することができずにいる。

 外野、もしくは指名打者でのレギュラー定着を目指す杉本にとって、やはりジョーンズをはじめとする助っ人の加入は死活問題。モヤと同じように、持ち味であるバットで結果を残していくしか道はないのだ。この日は第1打席で比嘉の内角球をレフトに弾き返す軽打を見せるなど、本塁打以外の部分でも成長を感じさせるシーンが見られただけに、これを継続していくことが求められる。


 昨季はチーム打率(.242)・出塁率(.309)・長打率(.353)・OPS(.662)・得点(544)の5部門がリーグ最下位、チーム本塁打(102)・チーム得点圏打率(.257)がリーグ5番目。とにかく貧打に苦しみぬいたチームのなか、今年は積極的な補強も奏功したか、ここまでは各打者の順調ぶりが伺える。

 あとはじっくりと調整を続けているアダム・ジョーンズの開眼と、故障で離脱となったアデルリン・ロドリゲスの回復。これらすべてが噛み合った時、チーム内の競争はさらに激しさを増し、それがチームの底上げにつながることだろう。

 “迫力不足”とは言わせない──。生まれ変わったオリックスの「新・猛牛打線」に注目だ。


文=尾崎直也

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