"ホリエモン"
こと堀江貴文氏と元「2ちゃんねる」管理人のひろゆき氏による『週刊プレイボーイ』の対談コラム「帰ってきた! なんかヘンだよね」。今回は国連気候行動サミットで注目された環境活動家、グレタ・トゥンベリさんについて語る。

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ひろ 今回のテーマ何にします?

ホリ 俺のメルマガでも取り上げたんだけど、16歳の環境活動家、グレタ・トゥンベリさんは?

ひろ グレタさんといえば、国連気候行動サミットで、現状の温暖化対策を批判して「あなたたちを許さない」と大人たちを叱責(しっせき)したことで有名になりましたね。

ホリ そのサミットに出席するために「飛行機は二酸化炭素排出量が多い」からという理由で、ヨットに乗って大西洋を横断したんでしょ?

ひろ ええ。んで、今度は国連気候変動枠組み条約締約国会議の開催地がチリからスペインに変更になったので、移動ができなくて困っていたと。

ホリ 彼女、飛行機に乗らないとか、だいぶヘンな考え方だと思うんだよね。どこに書いてあったか忘れたけど、彼女の考え方を追求すると最終的には「人間は地球環境に悪いから絶滅してしまえ」という動きになるって記事があった。同感だよ。

ひろ そういう発言をする環境主義の人たちって、どこまで覚悟しているんですかね。人間の手がかかっていない状態がベストなのであれば、極論「人類を減らすこと」が正解になるわけです。それが正しいのなら「まずは環境主義の人たちからどうぞ!」という流れになってしまう。

ホリ だよね。

ひろ 本当に環境問題を解決したいなら、不便を受け入れるかどうかじゃないですかね。ただ、ほとんどの人が不便を受け入れたくないわけで、そうやってビジネスや既得権益を優先した代償を将来若い世代が受けることになる。だから、グレタさんのように反発したり、大人に対して怒りを持つのは当然な気もします。

ホリ でも、飛行機が地球温暖化ガスを増やすとかいう話をするのは、人間が人間であることを否定することになると思うんだよ。本当は堂々と飛行機に乗って、技術革新で地球温暖化ガスを減らす方向に動いたほうがいい。それが「人間らしさ」であって、グレタさんのような活動は方向性を間違えているよ。

ひろ ただ、彼女が言っている「パリ協定にある『気温上昇を2℃未満に抑える』という目標に合意してるのに実現してないじゃない」とかは普通の主張でもあるんですよ。それに大人が後回しにしているツケを子供世代が払うというのは、そこかしこにあるわけで。

日本でも年金の財源とか少子化対策とかまともに進んでいないですよね。だから子供世代が怒るというのは理解できますけどね。絶滅危惧種であるウナギを「食べて応援」とか言ってるし。

ホリ 例えば、自動車はガソリン車から電気自動車にシフトするとかやりようはあるでしょ。実際にハイブリッドカーは売れているわけで。

★後編⇒ひろゆきが環境活動家グレタさんに「パフォーマンスで注目を集めて、主張を安価に届けるってのは優秀ですよね」

●堀江貴文(ほりえ・たかふみ)
1972年10月29日生まれ、福岡県出身。SNS株式会社オーナー兼従業員。新刊に『夢を叶える「打ち出の小槌」』(青志社)

●西村博之(にしむら・ひろゆき)
1976年11月16日生まれ、神奈川県出身。元『2ちゃんねる』管理人。近著に『自分は自分、バカはバカ。他人に振り回されない一人勝ちメンタル術』(SBクリエイティブ)

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