スクウェア・エニックスのスマートフォンゲーム「ドラクエウォーク」(iOS/Android)の正式サービスが始まった。米Nianticの人気スマートフォンゲーム「Pokemon GO」などと同様に位置情報を活用するゲームとなっており、「ドラクエ×位置情報」というコンセプトが注目されている。
位置情報活用の前例である「Pokemon GO」は既存のポケモンプレイヤーだけではなく、ポケモンに触れたことがなかった中高年層などにも「散歩を促進する健康アプリ」として広く受け入れられたのが印象深い。
ドラクエウォークはどうだろうか。ところで、記者はドラクエシリーズに全く触れたことがない。いち「ドラクエ知らないユーザー」としてこのゲームに触れるのにうってつけの立場だといえる。
記者はドラクエシリーズには触ってこなかった一方で、ポケモンシリーズや「Pokemon GO」にはどっぷりと浸かってきた。
そんなドラクエ未プレイ勢の立場から、ドラクエウォークをレビューする。先にドラクエウォークを一言で表すなら、「リアルの地図を舞台にした王道のRPG」だと記者は感じた。「位置情報」「RPG」「ガチャ」という要素を持つこのゲームが、Pokemon GOのように広く受け入れられていくのかを考えていく。
ゲームの冒頭では、「世界が悪い力に包まれそうになってるから、お前が頑張ってくれよな」(意訳)と女神から言われ、道案内をしてくれる味方のスライム「スラミチ」とともに冒険を始めることになる。日本的なRPGの王道である、「魔王を討つ勇者」の構図だ。
ゲーム内容も、やるべきことはいわゆる「ロールプレイングゲーム」と考えると飲み込みやすい。地図上にモンスターが現れて戦う、というのはPokemon GOっぽくもある(ポケGOではバトルではなく捕獲)が、実際の対戦画面はターン制バトルとなっており、これまた「RPG的」だ。
また、プレイヤー自身で次の目的地を決め、その場所へ向かうとストーリーが進んでいく。目的地では強い敵モンスターとバトルし、勝てば(そして必要なアイテムがあれば)次のストーリーが開放される、という仕組みだ。
次にやるべきことが明快というのは、時に「お使いゲーム」と揶揄されることもあるが、多かれ少なかれ日本のRPGがプレイヤーに道筋を示すために使ってきた設計だ。
ドラクエを知るプレイヤーはもちろん、知らないプレイヤーでも「次はこれをしたらいいんだな」と分かりやすいのはゲームを続けやすいポイントになるのではないだろうか。
おそらく、これは「歩くことでストーリーが進むRPG」だ。ゲームシステムの根幹はあくまでRPGで、それをリアルの世界へ持ち込むために「地図と位置情報」を活用しているように感じる。
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