マンション・住宅最前線 フォロー

犯罪抑止の防犯カメラは文字通り目立ってなんぼ

櫻井幸雄・住宅ジャーナリスト

 近年、戸数の多い一戸建て住宅地で目にする機会が増えたのは「防犯カメラ設置」の看板。住宅地の入り口部分に立つ電柱など、目線の高さにこの看板が付けられている。見上げると、確かに監視カメラがある。これって、効果があるのだろうか……。

 住宅地の入り口に付けられた防犯カメラは24時間ずっと録画をしている。そして、1週間など定められた期間で、映像データは上書きされる。空き巣など犯罪が起きたら、大まかな犯行時間を推測し、映像データに犯人の姿が映っていないかどうかを確認する。普通は犯罪が起きたらすぐに警察に連絡するため、1週間程度さかのぼることができれば用が足りるわけだ。

 最近の住宅地は、住宅地内に入る道を制限し、なるべく無用の人が立ち入らないようにしている。入り口が少ないため、「すべての入り口に防犯カメラを設置」といっても、3〜4カ所、住宅地によっては2カ所に設置すれば十分。費用はさほど高くない。

この記事は有料記事です。

残り1013文字(全文1411文字)

住宅ジャーナリスト

1954年生まれ。年間200物件以上の物件取材を行い、首都圏だけでなく全国の住宅事情に精通する。現場取材に裏打ちされた正確な市況分析、わかりやすい解説、文章のおもしろさで定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞、日刊ゲンダイで連載コラムを持ち、週刊ダイヤモンドでも定期的に住宅記事を執筆。テレビ出演も多い。近著は「不動産の法則」(ダイヤモンド社)。