実力派女優がデートレイプ被害を告白。セクハラ被害で干された彼女の、もう一つの苦難
実力派女優のミラ・ソルヴィノがレイプされた過去を告白した。
1995年にハリウッドの大物プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインからホテルの一室でしつこく迫られたことを明かしていたミラ。今まで恥ずかしくて誰にも話せなかったという、別の男性から受けた性的暴行について今回、口を開いた。
ミラは12日(水)、ニューヨーク州のアンドリュー・クオモ知事と共に、セクハラやレイプ被害に関する厳しい法律を推し進める会見に臨み、こう語った。
「私はデートレイプの被害者です。これに関して今まで公の場で口にしたことはありません。なぜなら、この類の体験を共有することは不可能だからです。恥ずかしいと感じますし、どういうわけか自分にも落ち度があるように感じてしまうのです」
これまで、ワインスタインからのセクハラ被害については積極的に声をあげていたミラだが、過去に別の男性からデートレイプされていたことを公にするのは今回が初めて。加害者のことを含め、詳細について多くは語らなかったが、クオモ州知事は「とても勇気ある行動」と称賛している。
ミラは、1995年の映画「誘惑のアフロディーテ」でアカデミー賞助演女優賞を獲得した実力派女優。しかし、ちょうどそのころ、ワインスタインから執拗に迫まれるようになったという。だがミラは、迫ってくる大物プロデューサーを拒絶したうえ、そのセクハラ行為を関係者に相談していたことで、ワインスタインの恨みを買う結果となった。
当時、クエンティン・タランティーノ監督と交際していたミラが、すぐに「干される」ことはなかったが、同監督と破局すると仕事が激減したという。オスカー女優となって以降のミラはどうもパッとせず、これについては本人も「ワインスタインが関係している気がする」と語っていた。
実際のところ、ワインスタインは仕返しをしていた。ミラを起用しないよう映画関係者に根回しをしていたのだ。なかでも、世界的ヒットを記録した大作『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズでは、キャスティングでミラの名前も挙がっていたというが、ワインスタインの進言により起用されなかったことがわかっている。
同映画のピーター・ジャクソン監督はのちに、ミラには絶対関わらないようワインスタインから忠告を受けていたと明かしたうえで、「知らない間にミラのキャリアを傷つけることに加担してしまったとしたらお詫びする」と謝罪した(2017年)。
ジャクソン監督の告白を受け、「そうではないかと疑っていたけれど、ワインスタインが私のキャリアを傷つけていたことの確証です。正直に話してくれてありがとう。今はただ悲しいです」とSNSで心情を吐露したミラ。実力を認められながらも、その才能を発揮するチャンスと大切な時間を奪われてしまったのだ。
そんなミラが今回、デートレイプというつらい過去について公表したのは、「正義を必要とするすべての性犯罪被害者の助けとなるよう尽力したい」との思いからだった。
<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
As @MiraSorvino said today: “There are all these survivors out there right now who need justice, who need to feel that they can take the time they need to sort through the trauma, to sort through the shame."
— Andrew Cuomo (@NYGovCuomo) 2019年6月13日
We must end the statute of limitations for 2nd & 3rd degree rape. pic.twitter.com/q8S9didYiu