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アルバイトの種類は多種多彩、皆さんはどんなアルバイト経験をお持ちだろうか？ 筆者はコンビニのアルバイト経験があるのだが、クリーニングの受付や宅急便の受け渡し、簡単な調理作業まであり、アルバイトといえど、多くのスキルが要求される。結果的に実はものすごいスキルが身に付いたんじゃないかと思うのだが、他にもそんなアルバイトがあるのではないだろうか？ 気になったのでアルバイト求人情報サービス「an」の編集長川合恵太さんに話を聞いてみた。■グローバルなコミュニケーション力も磨かれるフード系サービス
まずは、バイトの定番ともいえるフード系サービスからだ。
「飲食店などのフード系の仕事では、幅広いお客様の接客をするため高いコミュニケーション力が求められます。最近は、海外からのお客様や、外国籍のスタッフも多く見受けられるようになってきました。そのため、接客やスタッフ間の連携を通して、会話力や異文化理解が進み、グローバルなコミュニケーション力が身につくことがあります」(川合さん)
以前からコミュニケーション力が身につくと人気のフード系バイトだが、最近はさらに進化しているようだ。
「経営やマーケティングなど、ビジネス知識や現場感も身につきます。例えばチェーン店では、研修やマニュアルが整備されているので、仕事の基礎が効率的に学べます。また、経験が長くなると発注なども任され、売り上げ予測や仕入の知識も身につきます。個人店の場合は店舗会議や新メニュー開発などに携われるケースも多いため、アイデアや企画が商品化される流れを学べます。年配の顧客が多く高い接客スキルが求められる高級飲食店では、美しい立ち振る舞いや正しい言葉づかいも身につくので、面接にも有利です」(川合さん)
定番バイトの飲食店が、実は使えるスキルがたくさん身につく環境だったとは驚きだ。
■語学力も磨かれるホテルのフロント
フード系以外にも高いコミュニケーション力が培えるバイトがあるという。
「ホテルのフロントは、国内外の幅広いお客様への質の高い接客が求められるため、コミュニケーション力や、ホスピタリティが身につくバイトといえます。最近はインバウンド需要の増加に伴い、海外からの旅行客も増え英語を使う場面が多く、グローバルなコミュニケーション能力が身につきます。ホテルによっては英語の研修を取り入れているところや、採用条件でTOEICの点数を定めているところも増えています」(川合さん)
最近は、中国人旅行客も多いので、中国語が使えるスタッフは重宝されるという。
■様々なスキルが身に付くコールセンター
最後は、コールセンターのバイトだ。
「近年、事業ニーズが拡大しているコールセンター業務も様々なスキルが身につきます。特に『非対面』コミュニケーション能力は、他の職種ではなかなか培えないスキルです。例えば、電話やメールを通してお客様に説明や理解をしてもらう必要があるため、制限がある状態での提案力や応対力、伝える力が身につきます」(川合さん)
営業に役立ちそうなスキルのようだが、コールセンターと一言で言っても、それぞれ専門があるという。
「コールセンターは、『新規開拓』と『カスタマーサポート』の大きく2つに分けられます。新規開拓の場合、ゼロからお客様に商品説明を行い、興味をもってもらう必要があります。新規顧客への提案力や営業力は営業系の仕事には必須のスキルですが、他のバイトではなかなか身につけられません。一方、カスタマーサポートはユーザーからのお問い合わせや要望の聞き役となるため、お客様の課題がどこにあるのかを把握する課題解決力が身につきます。さらに、お客様の置かれている『状況』に応じて受け答えする必要があることから、心情把握力も身につきます」(川合さん)
サービス系やセールス系企業の研修では、顧客理解のためにコールセンターに一定期間配属を課すことがあるほど大切な業務なのだ。
アルバイトであっても、実はハイレベルなスキルが要求されることがよく分かった。働く側の意識の持ちようによっては、一生モノのスキルを身につけることができるかもしれない。
ちなみに「あなたがやったことがあるアルバイトを教えて！」ということで「教えて！goo」では皆さんの回答を募集中だ。こんなアルバイトをやっていた！と思い出や経験がある方はぜひ回答してみて。
●専門家プロフィール：川合 恵太
an編集長。1995年に大学卒業後、制作会社に入社。1998年にはウェブコンサルティング会社を設立。九州地方でインターネットを活用した地域活性化プロジェクトに携わり、有田焼のECサイトの立ち上げなどをリードする。その後、2008年に楽天へ入社し楽天証券へ出向。2017年パーソルキャリアに入社し、現職であるアルバイト求人情報サービス「an」のプロダクトマーケティング部門統括部長として従事している。
