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安倍政権の“ゆるふわコロナ対応”に、中国人から羨望のまなざし!?

安倍首相

 現在も世界で猛威を振るう新型コロナウイルスだが、最初に感染が拡大した中国では、3月に入り感染が鈍化、日ごとの新たな感染者数は2桁台に抑えられているという。中国メディアは都市封鎖や強制隔離、突貫工事による病院建設など、大規模な防疫体制が功を奏したと自画自賛している。

 しかし、一部では異論の声も上がっているようだ。

 今月14日、中国のQ&Aサイト大手「知乎(zhihu)」に「日本の仏系防疫の真実」というタイトルのコラムが掲載された。

 仏系防疫とは「仏様のようなおおらかな態度で、楽観的に新型コロナウイルスの対策をすること」を意味し、当初は無為無策な体制を皮肉る言葉だった。中国では、都市封鎖も行わず、渡航や入国制限、隔離措置を積極的に行おうとしなかった日本の対応を“仏系防疫”と批判する声が多く上がっていた。

 国民の自由を奪う強権的な防疫体制を敷いてきた中国に住む人々からすれば、日本の対応は不十分に感じたことだろう。

 しかし同コラムでは、日本政府の仏系防疫にもかかわらず、日本では感染者や死亡者の爆発的増加が見られていない事実を指摘。その理由を、次のように分析している。

「日本は衛生観念の高い国で、国民の多くは普段から花粉症や風邪の影響からマスクの着用に慣れている。それに加え、手洗いやうがいの習慣も身についている。道端に唾や痰を吐く人も少なく、電車など公共の場にて大声で騒ぐような人もいない。日本の商店では、キッチン除菌・トイレ除菌・衣類除菌など数多くの除菌剤が販売されており、こうしたことからも衛生観念が高い国民であることがわかるだろう。日本では幼い頃から人に迷惑をかけてはいけないと教育されており、3.11の震災の際には、各地で静かに混乱することなく列に並ぶ日本人の姿があった。日本人は病気を他人に感染させることで迷惑をかけてしまうという気持ちから、自主的にマスクを着用しているのだ」

 つまり、国民一人一人の衛生観念が高ければ、中国が今回敷いたような強権的な感染拡大策は不必要であると指摘したのだ。

 これに対し、中国のSNS上では「素養が低いわれわれは、管理されなければ生きていけないのだ」という自嘲的なコメントのほか、「次に危機が訪れた時には、国家による管理に頼らずに困難を切り抜けられるよう、民衆は学習するべきだ」といった前向きな書き込みも散見される。

 未知のウイルスの感染拡大という国難は、一部の中国人民にとって、共産党による圧政への疑問を強めるきっかけとなったかもしれない。

廣瀬大介(ひろせ・だいすけ)

明治大学卒業後、中国の重慶大学へ留学。メディア論を学び、帰国後は中国の社会問題についてウェブメディアを中心に執筆している。

ひろせだいすけ

最終更新:2020/03/22 15:02
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