他の子と比べて走るのが遅い、ボール投げが下手、鉄棒ができない……そんな我が子の姿を目にすると、ママとしては「うちの子、運動神経が悪いんじゃ……?」と心配になりますよね。

「将来はスポーツ選手になってほしい!」とまでは望まなくとも、やはりある程度運動ができるようにはなってもらいたいもの。

でも、子どもの運動神経って、どうすれば良くなるのでしょうか?

それには、親の関わり方もとても大切になってくるようです。

今日は、いま話題の本『運動神経のいい子に育つ親子トレーニング』から、子どもの運動神経を良くする親子の関わり方についてお伝えします。

「運動が苦手な我が子……」決めつける前に親が確認したいこと3つ

本書では、「かけっこが遅い」「鉄棒や跳び箱が全然できない」などの悩みを抱えている親御さんは、「まずは子どもがどのように運動に取り組んでいるか」を確認することから始めましょうと伝えてくれています。

ここでは、本書の『運動の悩みQ&A』の章から、運動を子どもにさせる際の親の関わり方について、3つ抜粋してお伝えします。

1.運動する『目的』や『動き』を教えてあげる

著者の三木さんが指導者になりたての頃、幼児教育で3歳児を受け持ったことがあるそうです。ある日、リレーをさせたところ、子どもが前の子を抜かそうとしないのだそうです。

後ろにいる子のほうが足が速く、抜かそうと思えば簡単に抜けるはずなのに……。

なぜ抜かそうとしないか?というと、その子は、リレーという競技の、相手を追い抜かすという目的を分かっていなかったのです。

大人にしたら当たり前のことでも、子どもには分からないのです。

子どもの走るのが遅いのは、運動ができないのではなく、目的や動きが分からないだけかもしれません。そういう場面に遭遇した際はそのスポーツの目的、どんな動きをするとできるのか?(身体の動かし方など)を丁寧に教えてあげましょう。

2.運動が嫌いならその理由を聞いて解決法を導き出す

「運動、嫌い!」「やりたくない!」という子に、やる気を出させるのは難しいものです。
もしかしたら、いつも「いいからやりなさい!」と、半ば強引にやらせているママもいらっしゃるかもしれません。

本書では、「もし鉄棒が嫌いだという子がいたら、一度その理由を聞いてみてください」と書かれてあります。そうすると、「痛いから」など、答えが返ってきます。そうしたら、「タオルを巻いてやってみようか?」と投げかけてみたら、痛くなくなり、やるかもしれません。

子どもができない理由は、テクニック部分だけにあると思ったら、それは大きな間違い。
気持ちの問題、イメージの問題、痛みの問題など……その子によって抱える悩みが違います。

そして、悩みによって、与えるヒントも違ってきます。

子どもと話をして問題を突き止め、「どうすれば好きになるか?」「楽しくできるようになるか?」という観点で一緒に解決法を見つけだすことが大切です。

3.目標設定をする

運動にも、目標設定というのは大事です。目標を持たせることで、運動に興味がより湧いてくるからです。子どもの様子を観察し、子どもの話を聞き、子どもが何ができるようになりたいのか、目標を持たせましょう。

目標を決めたら、期間や期限を決めて、カレンダーに書き込むなどすると、より目標達成への意欲が高まります。練習をきちんとできたときはシールをカレンダーに貼るなども効果的です。

また、目標が達成すると、喜ぶような仕掛けをすることも大切です。