第5回「ご飯ない」検索してみた 19歳母、手元に2万円だけ

[PR]

 大阪府内の住宅密集地の一角で、母親になったばかりの19歳の女性が一人で赤ちゃんを育てている。1LDKのアパートの一室。つかまり立ちができるようになった子どもの成長はうれしいが、新型コロナウイルスの影響で勤め先の業績が悪化し、育児休暇から職場に戻れる見通しが立たなくなった。「復帰は無理」と伝えられたという。

 男の子を出産したのは今年3月。新型コロナが日本で猛威を振るい始めたころだ。頼れる身内はおらず、子どもの父親にあたる男性は、妊娠を知ると女性のもとを去った。貯金から出産や引っ越しの費用を支払うと、手元に残ったのは2万円。育休中で収入が減り、子育ての出費や家賃で家計が回らなくなった。

 コロナ禍で世の中がざわつくなか、生後間もない赤ちゃんとふたりきり。「高くて紙おむつも買われへんかった」と振り返る。毎日の食事のおかずは具のないみそ汁。妊娠して57キロあった体重は、40キロにまで落ちた。《ひとり親 ご飯ない》。スマホで検索して支援団体を探した。

 知り合いに窮状を訴えると…

この記事は有料記事です。残り1493文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【本日23:59まで!】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら

連載共生のSDGs コロナの先の2030(全16回)

この連載の一覧を見る