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開催終了加藤周一の「ノート」(未発表)を読む

詳細

2011年08月11日 20:49 更新

以下、日仏会館のサイトよりペースト
http://www.mfjtokyo.or.jp/ja/events/details/120.html


Lire les “notes” inédites de Kato Shuichi 

講師: 鷲巣 力 WASHIZU Tsutomu(ジャーナリスト)

日時: 2011年9月20日(火)18:00(開場17:30)

参加費: 日仏会館会員無料、一般1,000円 (学生500円)   定員120名

共催 朝日新聞社


要事前登録
日仏会館ウェブサイトのトップページの「イベント参加登録」からアカウントを作成し、事前申し込みをお願いいたします。インターネットを利用していない方は、FAX(03-5424-1200)または電話(03-5424-1141)で参加登録をお願いいたします。


加藤周一(1919‐2008)は、古今東西の文化や社会について、幅広いだけではなく、深く掘り下げた論考を発表しつづけた。そのひとつひとつの論考では「関係性」が重視される。たとえば、古代日本文学を論じるなかに、現代日本文学が関連づけられ、フランス文学が引証される。専門性の「枠」をいとも容易に飛び越えた。それゆえに、専門家のなかには、加藤の立論に疑問を覚え、批判を加える人も少なくはない。このような特徴をもつ「加藤周一の知の世界」は、いったいどのようにして培われたのだろうか。

加藤周一が残した遺品のなかに、厖大な資料や「ノート」があった。「ノート」は冊子型を使わず、ルーズリーフを用いる。そして主題ごとに括られたファイルは数百に達し、ひとつひとつのファイルには数枚から数十枚のルーズリーフが収められていた。総枚数は一万枚に達するだろう。これらの資料や「ノート」には「加藤周一の知の世界」を解く鍵がひそんでいるように思われる。

「ノート」は、日本語、英語、フランス語、ドイツ語が使われ、たまにラテン語をおり混ぜる。手書きにもかかわらず、ほとんどまったく「訂正」というものがない。丹念に書かれたその一枚一枚を読んでいくと、初歩的なことから書きはじめ、専門家が行う専門研究の要諦を押さえている。しかし、ひとつの専門領域にとどまらず、さらに他の専門領域、他の文化との「関係性」に視線を伸ばしていることも読みとれる。

これら「ノート」の大半はヴァンクーヴァー時代(1960‐1969)につくられている。加藤自身が「蓄積の時代」と呼んだ日々である。加藤にとってヴァンクーヴァーの十年が、いかに重要な日々であったかが、これらの「ノート」から理解できるに違いない。

資料や「ノート」は蔵書とともに立命館大学に寄贈され、同大学図書館が、現在、その整理作業を進めているが(2016年には公開される予定)、これらを見ると「加藤周一の知の世界」は、地道な努力の積み重ねによって培われたことを強く実感する。加藤周一はまさしく「努力の人」だった。加藤が残した「ノート」のごく一部を読みながら、「加藤周一の知の世界」を考えてみたい。




◆鷲巣 力(わしず・つとむ)

1944年東京生まれ。東京大学法学部卒業。平凡社に入社。「林達夫著作集」「加藤周一著作集」「加藤周一自選集」の編集に携わる。加藤周一と四〇年近い親交があった。東京大学、明治学院大学、立教大学で非常勤講師。かわさき市民アカデミーで運営委員兼講師。現在、跡見学園女子大学非常勤講師。著作に、『自動販売機の文化史』(集英社新書)、『宅配便130年戦争』(新潮新書)、『公共空間としてのコンビニ』(朝日新聞出版)、『加藤周一を読む』(岩波書店、九月刊予定)など。

コメント(2)

  • [1] mixiユーザー

    2011年08月12日 00:15

    ジュガシヴィリ さん、
    お知らせありがとうございます♪

    平日開催なんですね。参加できるよう、がんばります!
  • [2] mixiユーザー

    2017年04月23日 20:18

    DVD-Rの分類と整理完了。棚に分野別に収納。変な言い方かもしれないけれど、こうして整理してみると、見えなかったものが見える気がする。比喩的な意味でなく、またアクセスが単に早くなっただけでなく、別の新たな気づきがある。とても不思議な気がする。

    加藤さんはとてもきれいに整理されておられたと思う。手紙も何時、誰に出したかまで、記録され、整理されていたと聞く。世界史年表も常にではないけれど、持ち歩いておられたという。ノートもルーズリーフに実にきれいに、美しいまでに書かれていたという。日本語だけでなく、外国語でも書かれていたという。しかも、直しが、つまり、訂正がまったくなかったという。鷲巣力さんが矢島翠さんに、驚いて尋ねられたところ、間違えたら、全部書直しておられたという。

    自慢ではないけれど、うちの母の書く帳面も綺麗だ。まったく直しがないから、前に聞いたところ、間違ったら消しゴムで消して、きれいに清書して書直すと言っていた。綺麗に書くことと、頭の中をすっきり、整理しておくことは関連があるのかもしれない。母は、ごちごちゃしておくのが嫌いなようだ。真似をしたいが、なかなか、難しい。

    ガロアの群論の話を前に何かで読んだが、よく覚えていない。ピーター・フランクルさんの本だったか?或いは、みすず書房の本で、何か関連書籍が書庫にあった気がする。
mixiユーザー
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  • 2011年09月20日 (火)
  • 東京都 日仏会館ホール - 渋谷区恵比寿3丁目
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