■Antti Eerikainen (President of Ricky-Tick Record / from Finland) 一昨年大きな話題を集めたThe Five Corners Quintet(TFCQ)の作品をリリースしているRICKY-TICKのレーベル・オーナーであるアンチ・エーリカイネンは、10代の頃からイギリスのモッズ・カルチャーに夢中になり、ノーザン・ソウルのレコードを収集しながら地元のクラブでDJを始め、その後次第に1950〜60年代のモダンジャズに傾倒していった。2002年、彼はこうした黄金時代のジャズを現代に再現するためのコンセプチュアルなニュー・ジャズ・プロジェクトをオーガナイズすることを発案し、旧友のニュースピリット・ヘルシンキ・コレクティヴの中心的プロデューサーであるトーマス・カリオにこのプランをもちかけた。トーマスはアンチのプランに賛同、ユッカ・エスコラ(tp)やキム・ランタラ(pf)といったフィンランドのニュー・ジャズ・シーンで活躍する若手ミュージシャンを従えてTFCQを結成した。アンチは2003年にRICKY-TICKを設立、同年TFCQの最初のシングルを2004年にはセカンド・シングルを発表、すぐに各国のクラブジャズ系のDJやリスナーの注目を集めた。昨年、遂にファースト・アルバムをリリース、高い評価を得てベストセラーとなった。今回はそんなアンチのDJプレイに注目したい。 http://www.ricky-tick.com/ http://www.thefivecornersquintet.com/
■小川 充(おがわ みつる) 渋谷のレコード・ショップDANCE MUSIC RECORDのジャズ・バイヤーを務める傍ら、音楽評論家・ライターとして雑誌のコラムやCDのライナーノートなどを執筆。著書に『JAZZ NEXT STANDARD』 『JAZZ NEXT STANDARD スピリチュアル・ジャズ』がある他『DOUBLE STANDARD』 『FUSIONISM』 『音楽をよむ』 『ブリザ・ブラジレイラ』『超ハウス・ディスク・ガイド』などにも寄稿。DJ/選曲家としても活動中で、ブルーノートのコンピ『ESSENTIAL BLUE/Modern Luxury』などの監修・選曲も手がけている。 オフィシャル・ブログ http://ameblo.jp/win-dom