パリ郊外の城のような屋敷に住むある家族。
キャリア・ウーマンの母は夜な夜なパーティーを開いては自慢のコウノトリを披露。
酒好きの父は、ワインを飲んで歌を口ずさんだり、メイドにちょっかいを出したり・・・
息子のニコラは好奇心旺盛なお年頃。毎朝、パリへと船でこぎ出す。
身分を隠して、パリでアルバイトにあけくれる毎日。
あるとき、ニコラの好奇心が災いしてある事件にまきこまれるのだが・・・

とてもおかしな映画なのに、ゆっくりとした不思議なリズムのせいか、いつのまにか見ているこっちも映画の世界に引きずられていきます。
あるちょっとおかしな家族を軸に、いろんな人たちが登場するのですが、彼らも様々。
金持ちもいれば乞食もいるし、移民や黒人も登場します。
普段フランス映画を見ていても気づかないことだけど、
パリという街はそうやって様々な人たちがいる場所なのですね。

なんといっても自由気ままなニコラの父親と浮浪者のおじさんが意気投合して
歌を歌う場面が愛らしい。
パリという街に取り残された異邦人のような愛すべき映画です。

2006年11月10日（木）
午後7時20分上映 　＜会場：センゲキ シネマズ＞

「素敵な歌と船はゆく」
(1999年・フランス=スイス＝イタリア・117分・カラー)

監督：オタール・イオセリアーニ
撮影：ウィリアム・ルプチャンスキー
<出演>
ニコ・タリエラシュヴィリ
フィリップ・バス

1999年ルイ・デリュック賞

配給：ビターズ・エンド

縦横無尽に物語が展開するグルジア出身イオセリアーニ監督の快作

※事情により『熊座の淡き星影』と差し替えになりました

映画の詳細
http://www.bitters.co.jp/suteki/

飯田市センゲキ
http://www.sengeki.co.jp/

企画団体「飯田ウエーブ」
http://nagano.cool.ne.jp/iidawave/