私家版・中編名作選補遺(21)

(21)相馬慎一

（詰パラ　平成3年5月号）

34馬、13玉、25桂打、22玉、Ａ33桂成、11玉、31飛、21角、同飛、同玉、
32成桂、同玉、44桂、イ同香、43角、31玉、16馬、22玉、32香成、
13玉、14歩、同玉、15馬、同玉、25角成迄25手詰。

Ａ33馬は同歩、同桂成、13玉、14歩、同玉、16飛、15歩、26桂、24玉、
　34成桂、13玉、15飛、22玉、33成桂、11玉、12飛成、同玉、13歩、
　同玉、16香、15歩以下逃れ。
イ22玉は31角、同玉、24馬以下。

　17手目の16馬が眼目の一手。つい前がかりになりがちな読みの盲点をつくような馬引きは、発見した瞬間思わず快哉を叫びたくなるような絶妙手だ。これをコンパクトな貧乏図式（実は合駒制限に使っているのだが）で表現しているのは流石という他ない。