mixiユーザー(id:7049076)

2018年01月17日11:21

469 view

小賢しい出題者による、できの悪い設問なのは確かだ。

 直接的な知識を問う問題から、「考えさせ答えを導かせる問題」へのチャレンジで作られたものであるが、出題者が浅墓すぎたので「筋の悪い設問」に仕上がっていて、それをみとめようとしないのでドツボにはまっているいる状況だ。
問題として成立しないわけではないが、「出来が悪すぎる」の否めない。

 作成側は、「こういう素晴らしい設問を考えた私は素晴らしい」という自負があるので、見苦しい言い訳になっている。

無理がありすぎの言い訳:
『ムーミンの画像から「低平で森林と湖沼が広がるフィンランド」が類推される。

アニメの画像がら、フィンランドの景色と関連付けるのは、絶対に不可能だ。
作成者は、原作者のトーベ・ヤンソンがフィンランドじんであるから、「ムーミン」=舞台はフィンランドと『信じ込み』安易に作成したに違いない。発覚後、自分の正当性を主張するために、見苦しい言い訳をしているわけだ。

原作本は「スェーデン語」で書かれた。挿絵は作者によるもので、架空の場所と設定されている。画風は、アニメのものとは異なる暗さと厳しさのあるものである。
コミック版はスウェーデン語の新聞『ニィ・ティド』紙での連載が初出。半年で打ち切り。
当時世界最大の発行部数を誇ったイギリスの夕刊紙「イブニングニュース」の依頼で連載を開始して、世界的なブームを引き起こし有名となった。
ただし、原作もコミックも日本ではマイナーな存在であり、手にした人は少ない。
恐らく、出題者も知らないのではないかと思われる。なぜなら、知っているならば、アニメと画風の違いから、こんな設問にしなかっただろうからだ。
 →左と中の掲載図版は、原作本の挿絵から。
  右は、アニメ。いずれにしろ、問題作成者の主張には「無理がありすぎ」
  なのがわかる。
  
アニメは、日本で製作、フジテレビで配信された(1969〜 )。
初期の制作プロダクションは『東京ムービー』、その後『虫プロ』が請け負った。
当初から、原作者のヤンソンは「アニメの仕上がり」について大きな不満があり、クレームをつけてトラブルになっていた。要は、原作者はアニメの作品性を否定しているのだ。
アニメ全般にいえることだが、この時代のアニメは「考証」などほとんどしていない。背景やさんの趣味とセンスで、原作挿絵やコミックにヒントを得ながらも、イメージングされているだけだ。ただ、かれらは原作を読み込むのは確かで、「背景舞台がフィンランドではない」の十分承知していて、北欧の雰囲気の架空の場所であるのは理解していたはずだ。
ちなみに、この時代は海外旅行の門戸はひらかれていたものの、一ドル=360円の時代で、大学初任給が僅か三万円台だった。インターネットが商用提供される1/4世紀も前で、外國風景の画像情報は、写真集や旅行本によるしかなかった。
  →質の高いものは、銀座イエナや、日本橋丸善の洋書売り場に行く必要があった。
アニメ製作スタッフにとって、北欧も漠然としたイメージ、まして、フィンランドの特徴、北欧三国の違いなど知るよしもなかったのである(笑。

こうした背景を考えると、今回のできの悪い問題の作成者がアホで、思い込みで作り上げたかがよく分かる。

教訓:
入試関係のものは、すべからく『クイズ』と考えるべし。
問題作成者は、多くの場合「優秀な人間ではない」し「見識や常識を備えていない可能性が大」なのを心の片隅おいて対処すべきかと。
受験は、実力7割、運2割、トンチ1割の世界ともいえる。



---リンク元記事:(朝日新聞デジタル - 01月16日 21:12)
■ムーミンの舞台、入試センター「設問に支障なし」
http://news.mixi.jp/view_news.pl?media_id=168&from=diary&id=4945918

 大学入試センター試験の「地理B」で出された、人気アニメの舞台をめぐる問題について、センターは16日、朝日新聞の取材に「知識・思考力を問う設問として支障はなかった」という見解を示した。ただ、アニメの舞台となった国を問題で明示した根拠は「現時点では回答できない」としている。


 問題となっているのは、アニメ「ムーミン」と「小さなバイキング ビッケ」の画像などを示し、舞台がフィンランドかノルウェーかを問う設問。アニメを手がけた会社が「舞台は不明」としているほか、大阪大学大学院言語文化研究科スウェーデン語研究室もセンターに根拠の説明を求めている。


 センターは朝日新聞への回答で、キャラクター自体に関する知識は直接必要なく、ムーミンの画像から「低平で森林と湖沼が広がるフィンランド」、ビッケの画像にある船や服装、「バイキング」の表記から「海が結氷せず、海上活動が盛んだったノルウェーやスウェーデンを含むスカンディナビア半島の沿岸や周辺海域」が類推されると記載。設問で既にスウェーデンを示していることから、ノルウェーが導けるとしている。さらに、ノルウェー語とフィンランド語の語族の違いを踏まえれば、正答できるとしている。


 センターの回答では、アニメの舞台の根拠に触れていない。朝日新聞が改めてこの点を電話で取材したところ、センター側の担当者は「現時点では回答できない」と答えた。


 センターの大塚雄作試験・研究統括官は、出題の場面や条件を一部単純化したとして、「指摘を踏まえ、今後の問題作成に当たって一層留意する」とコメントした。(峯俊一平)
---------------------------------------------
6 6

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2018年01月>
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031