『
ローガン・ラッキー』
21世紀を代表する“やめるやめる詐欺”(笑)の一人、スティーヴン・ソダーバーグの劇映画復活作。もう劇映画はやらないと宣言したのに、禁断症状が出たのかまたぞろ舞い戻ってきた。
しかし、こういう進路変更は素直にエールを送りたい。
その復活劇にふさわしく豪華キャストが集合。
自身の代表作でもある『オーシャンズ』シリーズを思わせる軽妙な犯罪アクション劇というのも復活の狼煙としては上出来じゃないか。
キャッシュレスが進む現代のアメリカで現金強奪というアナクロな犯罪を扱うのも愉快。
レース会場の送金システムの裏側が興味深い。
小道具を生かしたアイディアも『オーシャンズ』シリーズのソダーバーグらしさを感じる。
同じく泥棒を扱った『オーシャンズ』シリーズと違うのは、本作で犯罪を計画するのは底辺のルーザーである点。
その意味では、(悪事とはいえ)ずっと共感しやすくはなっている。
近年はボンド役で知られるダニエル・クレイグにイカレた犯罪者を演じさせて、気弱なバーテンダーにアダム・ドライヴァー。
主犯格ジミー・ローガンの元アメフト選手設定にチャニング・テイタムを配するあたり来歴と重なる部分も感じる。
切れ者FBI捜査官のヒラリー・スワンクも適材適所といった印象。
セルフパロディネタには思わず笑った。
テイタムの娘を演じた子役が愛くるしい。
どんな名優たちが束になってかかっても子供と動物にはかなわない。(笑)
(明日からまた仕事漬けの日々になるので更新は滞りがちになるかも…。
)
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