フリーター・ニート問題について

今日、フリーターやニートについて、一つの社会問題としてマスメディアで取り上げられることも多くなっています。これらは就労状況や就業希望の有無などの形式的基準に従ってカテゴリ分けされたものですが、その実情について報道されるとき、非難や軽蔑、あるいは疎外の意図の下で、一部の人のみについて誇張して語られることが多いように思われます。そして、そうすることでフリーターやニートという語にマイナスの意味を含ませ、そこに数多くの人々を押し込めてしまっているのではないでしょうか。

確かに、税や年金の問題、あるいは天然資源に乏しく人的資源にしか頼ることのできないという日本の実情などを鑑みれば、そのような形式的なカテゴリ分けによっても、フリーターやニートの存在が経済的な損失をはらむことは明らかであり、その意味で負の要素をはらんでいるといえます。しかし、ここで問われるべきなのは、そういった経済的観点からだけではなく、人の生き方、労働や金銭に対する価値観、あるいは企業の人材に対する処遇など、もっと根源的な部分についてではないか、そして、フリーターやニートと呼ばれる人々は、そういうことも踏まえながら、自らの生き方や在るべき場所を真剣に探していければよいのではないかと思うのです。

「個」という観念が強い現在、どうしても自分という枠の中にこもってしまいがちですが、同じような境遇であったり、同じような問題意識を有している理解者は必ずいるはずだし、また、そのような人々が互いに語りあう事によって、自らの人生の色づけ方について考えることもできるでしょう。そしてもし、語り合う中で現在の自分を変えていきたいと思った場合、その思いを具体的な行動へと結びつけるためのひとつのきっかけになるような場となれば…そんな思いでこのコミュニティーを立ち上げました。

現役フリーター・ニートに限らず、卒業生、あるいはこの問題に関心をお持ちの方、どなたでも歓迎です。建設的な意見交換を期待しております。

＊フリーター・ニート問題について人材派遣会社の起業という観点から取り組もうとしている「表参道で人材派遣会社やりましょ」というコミュニティーに、私は参加させてもらっています。そちらに興味をもたれた方がいたら是非覗いてみてください。